「故障が多い」は公式の無償対策・持病・消耗に分けて、車台番号の照会から始める
ミライース LA300S の「故障が多い」は、公式に無償対策が出ているもの・上位の解説や整備事例で挙がる持病・経年の消耗の3つに分けて確かめるのが近道で、最初の一手はダイハツ公式の車台番号照会です。
この記事の要点(令和8年(2026年)10月13日時点)
- 対象は初代ミライースの LA300S。LA310S は別型式、LA350S/LA360S は2代目で、リコールの対象範囲が別です
- CVTトルクコンバータのリコール(届出番号4011)は、LA300S では 製造(製作)期間 平成25年(2013年)10月9日〜平成26年(2014年)1月30日 の車台番号範囲が対象です。ダイハツ販売店から案内が届いた場合、点検・修理は無料です
- 故障頻度の公的統計は見つかっていません。「多い」と断定せず、公式対策あり・持病・経年に分けて読みます
- 公式対策がない不具合は、症状から自分の費用記事へ進みます。本記事には第三者の金額は載せません
「故障が多い」と調べる人が知りたいのは、次の3つのはずです。
- 自分の車は、メーカーが無償で直す対象に入っているか
- 入っていないなら、次に何が壊れやすく、いくらかかるか
- 重なったら、直すか手放すか
この記事は1を車台番号で確かめ、2は部位ごとの費用記事に任せ、3は判断記事へつなぎます。
車台番号の見つけ方と照会
車台番号は車検証に記載されています。LA300S は LA300S-0xxxxxx と LA300S-1xxxxxx の2つの系列があり、後の表では系列ごとに範囲を分けています。
ダイハツ公式の「リコール等情報対象車両検索」で、車検証に記載の車台番号を正確に入力して検索します。リコール・改善対策は1999年4月以降の届出、サービスキャンペーンは2004年4月以降の通知が検索の対象です。
- 検索は修理がお済みでない情報を案内する機能です。ただし修理作業の実施情報が検索に反映されるまで、2週間以上かかる場合があります
- 表にある「製作期間」は車を作った時期で、車検証の初度登録年月とは別物です。登録が後でも、製作期間が範囲内の車はありえます
- リコールの照会の一般的な読み方は、別記事のリコール 車台番号 照会で整理しています。本記事は LA300S の範囲に限ります
故障頻度のほうは、ダイハツ公式・国土交通省にLA300S向けの公表データが見つかりませんでした。後の持病は、すべて第三者の解説・整備事例で挙がる部位として扱います。
LA300S に効く公式の措置は、車台番号の範囲と製作期間で引ける
令和8年(2026年)10月13日時点で、個別の公式ページで LA300S の対象と確認できた措置は次の4つです。公式の措置の総数は数えていません(一覧からの抽出に漏れがあるため、個別ページで確認できたものだけを載せます)。
表1 LA300S(DBA-LA300S)に効く公式の措置
| 件名・種別 | 車台番号範囲 | 製作期間 | 内容 | 費用負担 |
|---|---|---|---|---|
| CVTトルクコンバータ(リコール・平成29年(2017年)3月30日届出・届出番号4011) | LA300S-0039630〜LA300S-0043477(1,216台) | 平成25年10月10日〜平成26年1月30日 | 内部ベアリングが異常摩耗して破損し、最悪の場合は破片が噛み込み、停車時等にエンストして発進できなくなるおそれ。全車両トルクコンバータを良品と交換 | 無償(販売店から案内が届いた場合の点検・修理は無料) |
| 同上 | LA300S-1203863〜LA300S-1231625(10,230台) | 平成25年10月9日〜平成26年1月30日 | 同上 | 同上 |
| CVT油圧センサ(サービスキャンペーン・平成31年(2019年)4月11日公表) | LA300S-0042337〜LA300S-0045723 | 平成26年1月11日〜平成26年4月19日 | 樹脂コネクタの成型不適切でOリング部からCVTフルードが漏れ、油圧異常で警告灯が点滅するおそれ。CVT油圧センサを対策品に交換し、ハーネス側のコネクタを点検 | 無料修理 |
| 同上 | LA300S-1225676〜LA300S-1334283 | 平成26年1月10日〜平成27年6月19日 | 同上 | 無料修理 |
| リヤブレーキシュー(無償修理・平成29年(2017年)4月・リコールではない) | LA300S-0000059〜LA300S-0045723 | 平成24年1月〜平成28年1月 | 駐車場の消雪装置などでリヤドラムブレーキに長時間散水すると、凍結した状態で動かしたときにライニングがはがれる場合がある。点検の結果、該当する場合はリヤブレーキシューを改善品と交換 | 無償(年数・走行距離は問わない・無償修理は1回のみ) |
| 同上 | LA300S-1000066〜LA300S-1362521 | 平成23年8月〜平成28年1月 | 同上 | 同上 |
| 燃料ポンプ(補修用部品のリコール・令和5年(2023年)11月2日届出・届出番号5405) | LA300S-0000280〜LA300S-0043144 / LA300S-1012881〜LA300S-1424662 | 平成24年1月20日〜平成26年1月24日 / 平成23年10月5日〜平成29年3月30日 | 補修用部品の燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)が燃料で膨潤・変形して作動不良になり、最悪の場合は走行中にエンストするおそれ | 本記事では未確認(販売店または公式検索で確認) |
- リヤブレーキシューの2行は 2輪駆動車 が対象です
- CVTトルクコンバータのリコールは、LA300S の2範囲の合計が11,446台(編集部算出。1,216台+10,230台)です。リコール全体の製作期間の最早〜最遅は平成25年10月9日〜平成26年1月30日(編集部算出)です
- 燃料ポンプの補修用部品は車両本体のリコールではありません。補修用部品が組付けられた車両は、車台番号範囲内で LA300S が5台と38台、計43台(編集部算出)です。LA300S の大半は対象外です
- CVTトルクコンバータのリコール(車台番号の範囲が重なる部分)と CVT油圧センサのサービスキャンペーンは、車台番号によっては両方に当たることがあります。それぞれ別に照会してください
- 届出時点の不具合件数は36件、事故の有無は「なし」と国土交通省の届出一覧表にあります。ただしこれは、届出4011全体(LA300S 以外の車種を含む)の件数で、LA300S 単独ではありません
- LA310S(ミライースの別型式)にも同じ届出4011の対象範囲がありますが、車台番号の系列が別です。LA300S の表とは混ぜずに、自分の車検証の型式で引いてください
同じミライースでも、LA300S が対象外の措置が4つある
ネットで「ミライース リコール」と調べると目に入る次の4件は、LA300S は対象外です(対象型式の表に LA300S の記載がないことを確認しています)。自腹で払う前に、型式の違いを確かめてください。
表2 ミライースの名前が出るが、LA300S が対象外のリコール
| 件名(届出時期) | ミライースの対象型式 | LA300S |
|---|---|---|
| ストラットセット(後輪ブレーキ自動調整機構)のグリス塗布不適切(平成31年(2019年)4月11日届出) | DBA-LA360S のみ(2,125台・製作期間 平成29年4月17日〜平成29年5月30日) | 対象外 |
| ステアリングホイール(令和2年(2020年)3月12日届出) | 5BA-LA350S(13,312台)・5BA-LA360S(2,501台) | 対象外 |
| 燃料ポンプ・届出番号5321(令和5年(2023年)5月26日届出) | 5BA-LA350S(20,576台)・5BA-LA360S(3,820台) | 対象外 |
| 前部座席取付けボルト・届出番号5540(令和6年(2024年)9月20日届出) | 5BA-LA350S・5BA-LA360S | 対象外 |
燃料ポンプには、届出番号5321(上の表の3行目)と、前の章の届出番号5405(補修用部品)の2件があります。別件で、LA300S に関係するのは補修用部品の5405のほうです。
車台番号の範囲に入っていても、対象とならない車両が含まれる場合があります(国土交通省の届出一覧表の注意事項)。最終的な判定は、公式検索の結果か、ダイハツ販売会社への確認で決めてください。
公式対策がない不具合は、症状から自分の費用記事を選べる
公式の無償対策がない不具合は、症状の行を引いて費用記事へ進めます。区分は次の3つです。
- 公式の無償対策あり: 表1の措置。まず照会
- 上位の解説・整備事例で挙がる部位(頻度の統計なし): 検索上位の個人解説や整備事例で名前の挙がる部位です。故障が「多い」と確認できたわけではありません
- 経年・その他: 年数・走行距離で傷みやすい消耗や、解説で名前だけ挙がる部位
費用はこの記事に書きません。実例の金額は、各記事で確認してください。
表3 症状から選ぶ費用記事
| 症状 | 疑われる部位 | 区分 | 読む記事 |
|---|---|---|---|
| 停車時のエンスト、発進できない、CVTの警告灯が点滅する | CVTのトルクコンバータ・CVT油圧センサ | 公式の無償対策あり(表1。まず車台番号を照会) | 車台番号の照会後、対象外のときはムーヴ LA100S CVTF 交換 費用(同じ届出4011の対象車の記事。ミライース用のCVT交換費用記事は未作成) |
| 雨の日・雪の日の後にブレーキの引きずりや異常を感じる | リヤブレーキシュー | 公式の無償対策あり(表1・2輪駆動車) | 販売店で点検を依頼(無償修理は1回のみ) |
| エンジン回りから異音がする | ウォーターポンプ | 上位の解説・整備事例で挙がる部位(頻度の統計なし) | ミライース LA300S ウォーターポンプ 交換 費用 |
| バッテリーが上がりやすい、充電まわりの警告 | オルタネーター | 上位の解説・整備事例で挙がる部位(頻度の統計なし) | ミライース LA300S オルタネーター 交換 費用 |
| エアコンが冷えない | エアコンコンプレッサー | 上位の解説・整備事例で挙がる部位(頻度の統計なし) | ミライース LA300S エアコンコンプレッサー 交換 費用 |
| エンジンチェックランプ、加速の不調 | EGRバルブ | 上位の解説・整備事例で挙がる部位(頻度の統計なし) | ダイハツ EGR 故障コード(ミライース LA300S の実例を含む) |
| オイルのにじみ、ドレン周りの不具合 | オイルパン | 経年・その他 | ミライース LA300S オイルパン 交換 費用 |
| 上記以外(ラジエター・クランク角センサー・ハブベアリング・異音など) | 上位の解説で名前が挙がる部位 | 経年・その他 | 本サイトに該当する費用記事はまだありません。見積書の内容を整備工場で確認してください |
CVTの行は、公式検索で対象外とわかったときに読む記事です。症状が出ているのに車台番号が範囲内なら、費用の記事より先に販売店に連絡してください。
状況で入口が変わる: 症状がある・中古で買う・次の出費を見たい
入口は3つで、最初の手順はどれも同じ車台番号の照会です。
- 症状がある: 車検証の車台番号を公式検索に入れる。範囲内なら販売店に連絡し、範囲外なら表3で症状の行を探して費用記事へ進む。整備工場に見せるときは、症状と車台番号を一緒に伝える
- 中古で買う・買った: 車台番号を照会し、運転者席側ドア開口部のドアストライカー付近に No.4011 のステッカーがあるか確かめる(CVTトルクコンバータの改善実施済車に貼付)。あわせて点検記録簿でリコール実施の記録を見る。実施済みでも、公式検索の反映には2週間以上かかる場合がある
- 次の出費を見込みたい: 表1で無償になる分を先に外し、表3で気になる部位の費用記事を並べて合計の目安をつくる
同じダイハツ車の持病を型式別にまとめた記事として、タント 持病とN-BOX JF1 持病もあります。車台番号を先に照会する流れは同じです。
見積もりが重なったら、部位ごとではなく合計額で直すか手放すかを決める
見積もりが複数の部位にまたがったら、部位ごとに考えず、合計額と今の査定額を並べて決めるのが筋です。
- 表1で無償になる分は、先に差し引く(自腹で払ってから、無償対象だったとわかるのが最も損です)
- 費用記事で調べた各部位の金額を足して、合計額を出す
- 合計額と、車を手放したときの査定額を比べる
直すか乗り換えるかの基準は、本記事では決めません。判断は次の記事で読めます。
よくある質問
Q1. ミライース LA300S がリコールの対象かどうか、どう調べますか?
車検証に記載の車台番号を、ダイハツ公式の「リコール等情報対象車両検索」に正確に入力して検索します。リコール・改善対策は1999年4月以降の届出、サービスキャンペーンは2004年4月以降の通知が対象です。型式や年式だけでは判断できません。
Q2. 車台番号が範囲内なら、必ず対象ですか?
必ずとは限りません。国土交通省の届出一覧表には、車台番号の範囲には対象とならない車両も含まれる場合があるとあります。最終判定は公式検索の結果か、ダイハツ販売会社への確認で決めます。
Q3. リコール修理が済んでいるかどうか、どう確認しますか?
CVTトルクコンバータのリコール(届出4011)の改善実施済車には、運転者席側ドア開口部のドアストライカー付近に No.4011 のステッカーが貼付されます。公式検索は修理がお済みでない情報を案内しますが、実施情報の反映には2週間以上かかる場合があります。
Q4. リヤブレーキシューの無償修理に期限はありますか?
年数・走行距離は問わないとされています。ただし、無償修理対応は1回のみで、対象は表1のとおり2輪駆動車で、点検の結果、該当する場合に交換されます。
Q5. LA350S/LA360S のリコールは、自分の LA300S にも当てはまりますか?
ストラットセット、ステアリングホイール、燃料ポンプ(届出番号5321)、前部座席取付けボルトの4件は、公式ページの対象型式の表に LA300S の記載がありません。ただし、補修用部品の燃料ポンプ(届出番号5405)は別件で、表1のとおり LA300S の車台番号範囲があります。
