この記事の要点
世界遺産検定マイスターの難易度を、公式の講評PDF19回分(第26〜62回・2016年12月〜2025年12月)の認定率から整理します。
- 認定率は各回で37.8〜55.0%、19回の中央値は47.2%。直近6回(第52〜62回)の通算は47.5%(編集部算出)で、約2人に1人が認定されています
- 公式の認定率は受検人数が分母です。申込人数で割ると2025年度は43.2%(編集部算出)と低く見えます
- 1級27.1%(2025年度)との差21.6ポイントは、母集団(マイスターは1級認定者だけ)が違うため、難易度の差とは読めません
- 第66回(2026年12月13日)の申込は2026年10月26日18時まで、受検料は20,400円(税込)。2026年10月5日時点の情報です
なお当サイトは検定を受験していません。体験談は書かず、公式の公開データと編集部の算出だけで書いています。
マイスターの認定率は19回で37.8〜55.0%、中央値は47.2%で約2人に1人が認定される
マイスターは1級認定者だけが受ける論述式の最上位級で、認定率は19回の中央値が47.2%です。
公式の講評PDFがある第26〜62回の19回(公開会場のみ)を集計すると、次のとおりです。第64回(2026年7月12日実施)の講評は、2026年10月5日時点で公式サイトに見つからず、集計に入れていません。
| 見方 | 認定率 | 条件 |
|---|---|---|
| 各回の最小 | 37.8% | 第32回(2018年7月) |
| 各回の最大 | 55.0% | 第40回(2020年7月・受検者20名の回) |
| 各回の中央値 | 47.2% | 19回(編集部算出) |
| 通算(19回合計) | 47.5% | 認定441名÷受検928名(編集部算出) |
| 直近6回の通算 | 47.5% | 第52〜62回(2023年7月〜2025年12月・編集部算出) |
| 2025年度 | 48.7% | 第60・62回。公式表(受検者データ・認定率)の公表値 |
「約5割」と聞いて想像するより、回ごとの幅は広めです。ただし1回の受検者は少ないため(後述)、1回の数字だけで難しさを判断するのは避けたほうが安全です。全級の認定率を横に並べたい場合は、世界遺産検定 難易度 比較 全級にまとめています。この記事はマイスターに絞って深掘りします。
認定率は2016年12月〜2025年12月の各回で37.8〜55.0%と振れ、年ごとの合算(2022〜2025年)は46.7〜48.7%になる
各回の認定率は37.8〜55.0%と振れますが、年ごとに2回分を合算すると、2022〜2025年は46.7〜48.7%に収まります。
下の表が、公式講評19回分の申込・受検・認定人数と認定率です(認定率は講評記載の公表値。分母は受検人数)。
| 回 | 実施日 | 申込 | 受検 | 認定 | 認定率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第26回 | 2016年12月18日 | 40名 | 36名 | 19名 | 52.8% |
| 第28回 | 2017年7月9日 | 41名 | 39名 | 19名 | 48.7% |
| 第30回 | 2017年12月17日 | 44名 | 42名 | 21名 | 50.0% |
| 第32回 | 2018年7月8日 | 41名 | 37名 | 14名 | 37.8% |
| 第34回 | 2018年12月16日 | 43名 | 35名 | 16名 | 45.7% |
| 第36回 | 2019年7月7日 | 38名 | 35名 | 16名 | 45.7% |
| 第38回 | 2019年12月15日 | 34名 | 29名 | 13名 | 44.8% |
| 第40回 | 2020年7月5日 | 25名 | 20名 | 11名 | 55.0% |
| 第42回 | 2020年12月13日 | 44名 | 36名 | 17名 | 47.2% |
| 第44回 | 2021年7月4日 | 59名 | 52名 | 25名 | 48.1% |
| 第46回 | 2021年12月12日 | 75名 | 69名 | 32名 | 46.4% |
| 第48回 | 2022年7月3日 | 100名 | 91名 | 45名 | 49.5% |
| 第50回 | 2022年12月11日 | 93名 | 83名 | 39名 | 47.0% |
| 第52回 | 2023年7月2日 | 74名 | 71名 | 32名 | 45.1% |
| 第54回 | 2023年12月9日 | 83名 | 79名 | 38名 | 48.1% |
| 第56回 | 2024年7月7日 | 50名 | 45名 | 23名 | 51.1% |
| 第58回 | 2024年12月8日 | 54名 | 51名 | 23名 | 45.1% |
| 第60回 | 2025年7月13日 | 50名 | 44名 | 22名 | 50.0% |
| 第62回 | 2025年12月14日 | 38名 | 34名 | 16名 | 47.1% |
年ごとに7月と12月を合算した認定率(編集部算出・受検人数ベース)は次のとおりです。
| 年 | 認定率(2回合算) |
|---|---|
| 2022年 | 48.3% |
| 2023年 | 46.7% |
| 2024年 | 47.9% |
| 2025年 | 48.7% |
受検者は1回あたり20〜91名です。数名の差で認定率は数ポイント動くため、各回の数字は「目安の幅」として読むのが妥当です。
公式の認定率は受検人数が分母で、申込人数で割ると2025年度は43.2%と低く見える
公式の認定率は「認定者数÷受検人数」で、申込したのに受けなかった人は分母に入っていません。
公式の「受検者データ・認定率」の表には、2025年度のマイスターについて申込者数88名・認定率48.7%と載っています。講評PDFの第60回と第62回を合算すると、申込88名・受検78名・認定38名です。認定38名を受検78名で割ると48.7%で、公式の公表値と一致します。つまり、表の「申込者数」は分母ではありません。
| 分母 | 2025年度(第60・62回) | 19回通算(第26〜62回) |
|---|---|---|
| 受検人数(公式の認定率の定義) | 48.7% | 47.5% |
| 申込人数(編集部算出・参考値) | 43.2% | 43.0% |
申込したものの受検しなかった人は、19回通算で9.6%(編集部算出)でした。申込人数ベースの数字は公式の認定率ではないので、「申込者のうち実際に認定されるのは4割強」と読むのは、欠席を含む見方だと理解してください。
| 避けたい判断 | こうすればOK |
|---|---|
| 公式表の申込者数で認定者数を割り、「4割しか通らない」と受け止める | 公式の認定率は受検人数が分母。受検した人の約5割が認定、と読む |
| 申込したことで「受検者の一員」と数える | 申込から受検までの欠席(19回通算で9.6%・編集部算出)があると知っておく |
1級27.1%との差は難易度の差ではなく、母集団(1級認定者だけ)の違いを含む
2025年度の認定率はマイスター48.7%、1級27.1%で、差は21.6ポイント(編集部算出)ですが、「マイスターのほうが易しい」とは言えません。
| 級 | 2025年度の認定率(公式表) | 受検できる人 |
|---|---|---|
| マイスター | 48.7% | 1級認定者 |
| 1級 | 27.1%(申込者1,871名) | 公式の受検の目安に沿って受ける人 |
マイスターを受けるのは、すでに1級に認定された人です。公式の「受検の目安」でも、マイスター・1級・準1級は社会人の受検者が多いと示されています。同じ尺度で並べるには、受検者の背景が違いすぎます。
質の違いも大きな点です。1級は暗記量が重くなる試験として語られますが、マイスターは論述で、公式の学習のポイントも「丸暗記するのではなく、自分自身の言葉でまとめておくことが重要」としています。出題は分野を横断する総合的な内容で、出題対象は世界遺産全件です。
- 避けたい判断: 「1級27.1%に受かったのだからマイスター48.7%は余裕」と考えて準備を省く
- こうすればOK: 「1級を通った人の約5割」と読み、論述の形式に慣れる時間を別に見込む
1級そのものの難しさは、世界遺産検定 1級 難易度と世界遺産検定 1級 合格率で確認できます。1級の前の段階で迷う場合は、世界遺産検定 2級 1級 違いが参考になります。
受検には1級認定が必要で、論述3問・120分・12点以上に問ごとの足切りがある
マイスターは1級認定者が受ける論述3問・120分の試験で、20点満点中12点以上が合格基準です。足切りがあります。
| 項目 | 内容 | 条件・補足 |
|---|---|---|
| 受検資格 | 1級認定 | 2008年までの中級試験における「プラチナ」認定者も含む |
| 解答形式 | 論述 | 3問・120分 |
| 合格基準(総点) | 20点満点中12点以上 | 認定点は19回の講評すべてで12点(20点満点)。公式は「合格基準は調整される場合があります」と注記 |
| 足切り | 問1・問2の合計6点、問3で6点 | 総点が12点に達していても、どちらかを下回れば不合格 |
| 実施場所 | 東京23区・名古屋・大阪のみ | 公開会場試験のみ。CBTでは実施なし |
総点が12点に達していても、問1と問2の合計が6点未満、または問3が6点未満なら不合格です。足切りは第50回・第62回の講評で確認できます。
公式の例題は2題(「ドレスデン・エルベ渓谷」と「富士山」)で、どちらも1,200字以内で論じる形式です。公式は問ごとの配点と学習時間の目安を公開していません。CBTは受けられないため、CBTの難しさを知りたい場合は世界遺産検定 CBT 難しいを参照してください(マイスターには関係しません)。
公式講評で失点が出やすいのは問1・問2で、第60回講評では問3の最高得点者が全体の最高点にならなかった
講評から読み取れる失点の型は問1・問2に多く、「問3だけ」の準備では足切りに触れます。勉強法には踏み込まず、準備の重さを測る材料として整理します。
| 失点の型 | 講評の内容 | 回 |
|---|---|---|
| 加点方式で要素不足 | 採点は基本的に加点方式。特に問1と問2は、説明に必要な要素が足りないと高得点が難しい | 第60回 |
| 問1の得点差 | 問1の点数で得点差が大きく、配点自体は高くないが、問2との合計で合否ライン上の人に差が出た | 第62回 |
| 潜在的OUVの説明 | 満点の解答がほとんどなかった(問1) | 第60回 |
| 指定語句の羅列 | 問2で使用語句を羅列するだけの解答が少なくない。第52・54・56回にも同趣旨の記述 | 第62回ほか |
| 下線の引き忘れ | 問2で、指定語句の使用箇所に下線を引き忘れた解答は減点 | 第56回 |
| 字数の不足 | 問2は指定文字数(400字以内)の8割を書かないと減点の対象。問3も「最低でも8割は必ず書く」と学習法にある(減点の明記はなし) | 第62回講評 |
| 問3の脱線・説明の過多 | 話題が観光問題に完全にすり替わると主旨から外れて減点(第56回)。語句の説明に3分の1以上を使うと、内容が正しくても高得点にならない(第62回) | 第56・62回 |
第60回の総評では、問3の最高得点者が、問1と問2が不十分だったため全体の最高得点者にならなかったと述べられています。これは1回分の講評で、すべての回に当てはまるとは限りません。
問1は約50字以内で3つの語句を説明し、問2は指定語句4つを使って400字以内、問3は1,200字以内で論じる形式です(第62回の問題)。点数面では、19回の最高点は第30回の18.0点、最低点は第50回の0点でした(満点は20点)。
問3の出題テーマは回ごとに変わっています(問題文の要旨を編集部が要約)。
| 回 | 実施日 | 問3の出題テーマ |
|---|---|---|
| 第52回 | 2023年7月2日 | 近鉄奈良線の平城宮跡外への移設への賛否 |
| 第54回 | 2023年12月9日 | 「記憶の場」として登録するメリットと課題 |
| 第56回 | 2024年7月7日 | 知床の携帯電話基地局整備のメリットと課題、安全性・利便性と保護の両立 |
| 第58回 | 2024年12月8日 | パリ2024の文化財活用の背景・メリット・課題 |
| 第60回 | 2025年7月13日 | 自国最優先の風潮が世界遺産に与える課題と解決策 |
| 第62回 | 2025年12月14日 | プレリミナリー・アセスメント導入の影響(プラス・マイナス両面) |
テーマは時事に近い内容に広がっていて、特定の遺産の暗記だけでは対応しにくい形です。
第66回に受けるかは、受検資格・申込締切10月26日18時・20,400円・会場3か所で決まる
第66回は2026年12月13日(日)実施で、申込期間は2026年8月19日12時〜10月26日18時です。受検料は20,400円(税込)です。
締切: 2026年10月26日(月)18時。合否結果のマイページ表示は2027年1月19日(火)です。
| 項目 | 内容(2026年10月5日時点) |
|---|---|
| 次の実施回 | 第66回(公開会場)2026年12月13日(日) |
| 申込期間 | 2026年8月19日(水)12時〜2026年10月26日(月)18時 |
| 受検料 | 20,400円(税込・公開会場試験・2026年度) |
| 会場 | 東京23区・名古屋・大阪のみ。CBTでは実施なし |
| 実施頻度 | 年2回(第64回2026年7月12日・第66回2026年12月13日)。第65回はCBTのみ、第67回(2027年3月14日)は2〜4級のみでマイスターはなし |
| 合否結果の表示 | 2027年1月19日(火) |
| 認定者数 | 累計759名(2026年10月現在) |
状況別の見方は次のとおりです。
| あなたの状況 | 見方 |
|---|---|
| 1級に認定されていない | 受検資格がないため受けられません。まず1級が先です(世界遺産検定 1級 勉強時間) |
| 1級認定済みで、10月26日18時までに申込できる | 第66回に受けられます。年2回なので、準備が足りなければ次の公開会場回を待つ選択もあります |
| 申込締切を過ぎた | 第67回(2027年3月14日)はマイスターの実施がありません。次の実施日は公式の年間日程で確認してください |
| 東京23区・名古屋・大阪から遠い | 会場はこの3か所のみで、CBTの代替もありません。移動の日程と費用を含めて判断します |
自分の位置を確かめたい場合の編集部の提案です。公式の例題(ドレスデン・エルベ渓谷、富士山)を1,200字以内で書いてみる、公式講評PDFの問1(約50字以内×3語句)を自分で書いてみる、の2つです。これは編集部の提案で、公式の合否目安ではありません。公式は学習時間の目安も示していないため、時間数では決められません。
受ける意味を考える場合は世界遺産検定 意味ない 履歴書、教材を揃える場合は世界遺産検定 参考書 おすすめが次の行動に使えます。
マイスターまでの累計費用は、世界遺産検定 費用 全部で整理しています。
この集計は受検人数20〜91名の19回分で、第64回(2026年7月)は未公表のため一般化できない
この記事の数字は、公式講評19回分(受検者計928名)の集計で、1回あたりの人数が少ないため、特定の回の数字だけでは判断できません。
- 受検者は1回20〜91名です。たとえば受検20名の第40回は55.0%、受検36名の第26回は52.8%と、少数の差で数ポイント動きます
- 第64回(2026年7月12日実施)の講評は2026年10月5日時点で見つからず、含めていません。公開されたら20回分に更新する予定です
- 第25回以前(2016年7月まで)は集計外で、累計認定者759名(2026年10月現在)の一部(19回で441名)だけを使っています
- 失点の型は、手元の講評に書かれた範囲です。全回に共通すると断定はしません
- 認定点は19回すべて12点でしたが、公式が「合格基準は調整される場合があります」と注記しています
- 勉強時間と問ごとの配点は公式に記載がなく、この記事では扱いません(全級の位置づけは世界遺産検定 難易度 比較 全級を参照)
よくある質問
Q1. 世界遺産検定マイスターの認定率はどれくらいですか
公式の講評19回分(第26〜62回)で、各回37.8〜55.0%、中央値は47.2%です。直近6回(第52〜62回)の通算は47.5%、2025年度の公式表は48.7%です(分母は受検人数)。
Q2. マイスターは1級より難しいですか
認定率だけでは比べられません。2025年度はマイスター48.7%、1級27.1%ですが、マイスターは1級認定者だけが受ける試験で、母集団が違います。形式も論述で、暗記量とは別の準備が要ります。
Q3. マイスターを受けるのに必要な資格は何ですか
1級に認定されていることです。2008年までの中級試験における「プラチナ」認定者も含まれます。
Q4. 合格基準と足切りはどうなっていますか
20点満点中12点以上が基準です。総点が12点でも、問1と問2の合計が6点、問3が6点に届かなければ不合格になります。公式は基準が調整される場合があると注記しています。
Q5. 勉強時間の目安は公式に出ていますか
公式のマイスター案内ページには学習時間の目安の記載がありません。全級の位置づけは世界遺産検定 難易度 比較 全級で確認できます。
Q6. 第66回の受検料・申込締切・結果表示はいつですか
2026年10月5日時点で、受検料は20,400円(税込)、申込は2026年10月26日18時まで、合否結果のマイページ表示は2027年1月19日です。実施は2026年12月13日で、会場は東京23区・名古屋・大阪のみです。
