旧車DIY統計室

実例を数で集めて検証する、旧車の整備費データ

JA11のミッションオーバーホール費用は工賃55,250円+部品代(整備工場1社の工数式の例)【2026年10月】

最終更新: 2026-10-05 ・ 約13分で読めます ・ 旧車DIY統計室 編集部

この記事の前提を最初に書きます。筆者はJA11を所有しておらず、ミッションオーバーホールを依頼したことも、作業したこともありません。 本記事は、ミッションOHの費用について、整備工場・専門店・リビルト販売店が公開している工賃や価格を集めて整理した公表値の集計記事です(2026年10月5日時点)。

この記事の要点

  • 整備工場1社の工数式では、ミッションOHの工賃は55,250円(脱着26,350円+分解・組付等28,900円・部品代別)。これはJA22Wを入庫した整備工場1社の工数式による試算(OHの実作業ではない)で、JA11の値ではない
  • 部品代(シンクロ・ベアリング等)の公表実額は見つからなかった。見積書の「部品代」の行は、品名と上限額を聞いて確かめる
  • JA11V用のリビルト現品修理は116,600円(税込・ミッション本体のみ・半年保証)。見積書の(分解・組付工賃+部品代)をこの額と並べて決める
  • 「41,620円」はオイルシール交換の実例で、OHではない。クラッチの状態も、降ろすなら同時に見るかを先に決める

ミッションOHの費用は「脱着+分解組付+部品代」で、工数式の例では工賃55,250円に部品代が加わり、部品代の公表実額は見つからなかった

結論は、見積書を3行に分けて見ることです。以下の工数式は、JA22W(E-JA22W・H8年式・MT・約20万km)を入庫した整備工場1社の試算で、JA11の実測ではありません。

ミッションオーバーホールとは、ミッションを車から降ろして分解し、シンクロナイザーリングやベアリング等の消耗部品を交換して組み直す作業のことです。

行脱着分解・組付等部品代工賃合計条件
整備工場の工数式(軸)26,350円(3.1時間)28,900円(編集部算出)公表値なし55,250円(6.5時間×8,500円)JA22W。実作業ではなく「シンクロのへたり等があれば」の試算。レバーレートの税込/税別は記載なし。2023年11月
専門店の標準工賃(参考値)含むか不明含むか不明工賃表に記載なし52,500円ジムニーの標準工賃・税込表示・時点不明(消費税5%時代の端数が並ぶ)。車両や作業内容で異なる旨の注記あり

OHを考えるのは特定のギヤが極端に入りにくい・入らない段階で、オイル漏れだけならシール交換で止まる

OHの時期の目安は、整備士の記事(車種非特定・2018年)によると「どこかのギヤが極端に入りにくくなってきた時やまったく入らなくなった時」です。オイル漏れだけの段階は別で、シール交換で済む例があります(H2-4)。

クラッチが滑っているだけなのに、ミッションを疑って高い見積りを取る、という取り違えは避けたい点です。クラッチ側の確認は H2-6 で触れます。

整備工場1社(JA22W)の工数式では、OH6.5時間のうち脱着が3.1時間を占め、費用の核は脱着工賃になる

結論は、ミッションを降ろすだけで工賃の約半分(26,350円)が出るということです。これは同じ整備工場の工数式の中での比率で、他店でも同じとは限りません。

整備工場1社の工数式(JA22W)では、ミッションOH工賃55,250円のうち脱着が26,350円、分解・組付・調整が28,900円(編集部算出)で、脱着が約半分を占める
ミッションOH工賃の内訳(整備工場1社の工数式・JA22W・部品代別)。分解・組付・調整の28,900円は編集部算出。出典: 整備士ノート(2023年11月)

エンジン側のOH工賃の見え方は JA11 エンジンオーバーホール 費用 でも比べられます。

「OH」の費用は作業範囲で変わり、41,620円の実例はオイルシール交換でありOHではない

結論は、見積書の作業範囲をまず聞くことです。同じ「ミッションの修理」でも、シールだけと、シンクロ・ベアリングまで替えるのでは別の作業になります。

作業範囲費用の公表値条件・注記
オイルシール交換のみ41,620円(部品代2,520円+工賃39,100円)実例1件・JA22W・MTオイル込み。OHではない。予算の都合でオイル漏れのみの修理を選んだ例
シンクロ・ベアリング等の交換公表値なし専門店のJA11の作業例(持ち込み・予算の都合で全シンクロリング・ハブスリーブ・ベアリングのみ交換して再組立)は、費用の記載なし
ケース・ギヤの損傷価格が変わるリビルト現品修理の販売店は、ケース交換・ギヤ交換が必要な特別な場合は価格が変わり、修理不可・再見積もあると記載
トランスファー・デフ別作業(専門店の標準工賃: トランスファーOH 36,750円〜、デフOH 1か所31,500円・税込・時点不明)ミッション本体のOHには含まれない前提で見積書を見る

41,620円はオイルシール交換の合計で、ミッションOHの金額ではありません。OHの相場として覚えないでください。シール交換だけの費用は JA11 オイル漏れ 修理 費用 で詳しく扱っています。

シンクロ・ベアリングの部品代は、事業者公式の実額が見つかりませんでした。見積書に部品代の行があれば、品名と個数を聞いてください。

脱着はOHでもリビルトでも要るので、見積書の(分解・組付工賃+部品代)をリビルト現品修理116,600円(JA11V・税込)と比べて決める

結論は、脱着工賃は両方に要るので比べず、(分解・組付工賃+部品代)の行を現品修理価格と並べることです。

選択肢工賃・価格保証向く条件・境界
OH(分解・組付工賃+部品代)工数式の例は分解・組付等28,900円+部品代(公表値なし)。実際は見積書の行記載なし部品代の行が小さいうちはOH。ケース・ギヤ損傷なら再見積
リビルト現品修理116,600円(JA11V用・税込・送料無料(全国)・取得日に在庫あり表記)半年自分のミッションを預けて修理する方式。基本交換部品はシールキット・シンクロリング・ハブ&スリーブ・ベアリング等。ケース・ギヤ交換は価格変更・修理不可あり
中古ミッション載せ替え本体は公表値なし。工賃はクラッチOHと同程度(整備士の記事・2018年)記載なし現場で最も多い選択だが「載せてみないとわからない」と書かれている

避けたい判断: 工賃だけのOH見積りを、部品込みのリビルト価格と比べて「OHが安い」と決める。 こうすればOK: 見積書の(分解・組付工賃+部品代)を、116,600円と同じ範囲で並べる。部品代が「分解後に確定」で空欄なら、交換予定の部品一覧と上限額を聞く。

見積書の(分解・組付工賃+部品代)が116,600円に近い、または超えるなら、リビルト現品修理と載せ替えの相見積りを取りましょう。載せ替えの考え方は JA11 エンジンスワップ 費用 も参考になります。

ミッションを降ろすなら、クラッチの状態を同時に見るかを先に決める

結論は、クラッチの交換時期が近いなら、脱着の重複計上がないかを見積書で確かめることです。同時作業の割引条件は公表されていません。

見積書の「部品代」と「脱着」の行を確認し、直す・相見積もり・先に切り分けのどれかを選ぶ

結論は、見積書を3行に分けて聞けば、払う・比べる・先に確かめるが選べるということです。

  1. 見積書を「脱着」「分解・組付」「部品代」の3行に分ける
  2. 作業範囲(シールのみ・シンクロ等・ケース・ギヤ)を聞く
  3. 部品代が空欄なら、交換予定の部品一覧と上限額を聞く
  4. (分解・組付工賃+部品代)を、リビルト現品修理116,600円(JA11V・税込・本体のみ)と並べる
  5. クラッチも同時に見るか、脱着の重複計上がないかを聞く

見積りの取り方は JA11 修理 見積もり 高い 対処 にまとめています。修理費が車の価値を超えるときは、売却も選択肢です。切り分けが済む前に売る必要はなく、まず JA11 買取 相場 で車の価値を確かめておくと、次の修理費と比べられます。

この集計の限界

よくある質問

Q1. ミッションOHの工賃はいくらかかりますか?

整備工場1社の工数式の例では、55,250円(6.5時間×8,500円・部品代別)です。JA22Wの試算で、JA11の値ではありません。専門店の標準工賃は52,500円(税込・時点不明・脱着を含むか不明)で、2つを範囲としては扱いません。

Q2. ミッションOHの部品代はいくらですか?

事業者の公表実額は見つかりませんでした。シンクロナイザーリング・ハブ&スリーブ・ベアリング等は作業範囲で変わるので、見積書に部品の一覧と上限額を書いてもらうのが確実です。

Q3. ミッションをリビルトに載せ替えるといくらですか?

JA11V用のリビルト現品修理は116,600円(税込・ミッション本体のみ・半年保証・自分のミッションを預ける方式)です。これに脱着工賃26,350円(JA22Wの工数式)を足すと142,950円で、編集部試算です。実額は店ごとの見積りで確かめてください。

Q4. オイル漏れだけならいくらで直りますか?

整備工場の実例(JA22W・1件)では、オイルシール交換の合計が41,620円(部品代2,520円+工賃39,100円)でした。これはOHではありません。詳しくは JA11 オイル漏れ 修理 費用 を見てください。

Q5. ミッションを降ろすならクラッチも一緒に交換すべきですか?

一律には言えません。クラッチディスクの寿命は10万km前後と言われています(車種非特定・伝聞)。クラッチOHの専門店標準工賃は31,500円〜(税込・時点不明)で、同時作業の割引条件は公表されていないので、見積書で脱着の重複計上がないかを確認してください。

Q6. 4WD車はトランスファやデフも一緒にOHが必要ですか?

状態によります。専門店の標準工賃では、トランスファーOHは36,750円〜、デフOHは1か所31,500円(いずれも税込・時点不明)で、ミッションとは別作業です。リビルト現品修理の116,600円は、トランスファが別体の4WD車ではミッション本体のみの価格です。なお、ATのOHやATFはこの記事の対象外です。

出典

  1. スズキテクニカルサービス「整備について(整備作業工賃例・ジムニー標準工賃)」 (取得日: 2026-10-05)
  2. 整備士ノート(整備工場)「ジムニーのミッションオイル漏れの修理と修理費用」(2023-11-18) (取得日: 2026-10-05)
  3. MHO ENGINEERING(整備士)「マニュアルミッションオーバーホール時期・費用はどのくらい?」(2018-07-04) (取得日: 2026-10-05)
  4. カーネクスト「ミッションは交換する?それとも廃車?」(2024-02-14・更新 2025-08-19) (取得日: 2026-10-05)
  5. 株式会社水野商会「現品修理(リビルト)ジムニー JA11V リビルトマニュアルミッション」 (取得日: 2026-10-05)
  6. 小山自動車企画「JA11ジムニー ミッションオーバーホール」(2021-04-23・最終更新 2021-05-24) (取得日: 2026-10-05)