旧車DIY統計室

実例を数で集めて検証する、旧車の整備費データ

JA11車検費用: ユーザー車検28,840円・整備工場実例73,020〜98,454円

最終更新: 2026-10-03 ・ 約22分で読めます ・ 旧車DIY統計室 編集部

この記事の要点


この記事の前提を最初に書きます。筆者はJA11を所有しておらず、車検作業もしていません。 本記事は「私の車検費用」ではなく、Webで公開されている整備手帳・整備レポート・費用解説ページを収集・集計した記事です。


結論:集計で確認できた費用の範囲

公開実例から確認できた費用の範囲は下表の通りです。法定費用は2026年11月1日の自賠責改定で約1,120円増となります。

車検の方法確認できた費用の範囲内容
ユーザー車検(法定費用のみ)28,840円〜32,760円法定費用(重量税・自賠責・印紙代)+光軸調整など実費
民間整備工場(追加整備少)73,020円法定費用+24か月点検+エンジンオイル・ブレーキフルード交換等
民間整備工場(追加整備多)98,454円上記+ブレーキキャリパー・マスターシリンダーオーバーホール等
ディーラー74,000円〜102,400円 △複数の報告あり。確認できた内訳は限定的

JA11(軽貨物4ナンバー)は、2026年時点で全車が初度登録から18年以上を経過しているため、重量税の最高区分(18年超)が適用されます。


1. JA11の法定費用の整理

法定費用は、どこで車検を受けても金額が同じ、国・保険会社に支払う費用です。JA11は軽自動車に区分されますが、乗用(5ナンバー)ではなく貨物(4ナンバー)であるため、一部の金額が乗用と異なります。

重量税(2年分・車検時の支払額)

軽自動車(軽貨物を含む)の重量税は一律で、車検1回(2年分)の支払額は以下の通りです。

初度登録からの経過年数1年あたり車検時(2年分)
13年未満3,300円6,600円
13年超〜18年未満4,100円8,200円
18年超(JA11の全車が該当)4,400円8,800円

出典:pai-r.com「軽貨物車両(4ナンバー)の車検費用や期間・時期について解説」(2025年5月公開)

JA11は1990年〜1998年に製造されたため、2026年時点では全台が初度登録から28年以上を経過しています。エコカー減税の対象外であることと合わせて、重量税の最高区分(8,800円)が適用されます。

自賠責保険料(24か月)

JA11は軽自動車(検査対象軽自動車)に区分されます。保険期間の始期日によって料率が異なります。

区分24か月適用条件
検査対象軽自動車(JA11が該当)17,540円始期日が2026年10月31日以前の契約(現行料率)
検査対象軽自動車(JA11が該当)18,660円始期日が2026年11月1日以降の契約(改定後料率)

2026年11月1日より自賠責保険料が改定されます。 保険期間の始期日が2026年11月1日以降となる契約には改定後の18,660円が適用されます(始期日ベース)。改定幅は1,120円(+6.4%)です。

出典:損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率(2026年4月30日届出版)」/ 金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について 令和8年4月」(取得日: 2026-10-03)

なお、過去の記録ではユーザー車検の実例(2022年6月)で「自賠責25か月:20,310円」という金額が確認されています(25か月加入のため)。加入期間によって金額が変わります。

印紙・証紙代(検査手数料)

車検の方法金額
指定工場(ディーラー・認証工場)での検査2,100円
ユーザー車検(運輸支局持ち込み)2,500円

出典:shinnavi.jp「2026年最新 軽自動車の車検印紙代はいくら?」(2026年4月1日改定後の料金)

※ 2023年1月改定以前の実例(みんカラ 実例①・2022年6月)では1,800円が記録されています。2026年4月1日より令和8年手数料改定が施行され、持込2,500円・指定工場2,100円に変更されました。

法定費用の合計(18年超・24か月自賠責)

2026年10月31日以前に始期となる契約(現行料率・17,540円)

費目金額
重量税(18年超・2年分)8,800円
自賠責保険料(24か月・現行)17,540円
印紙代(ユーザー車検・持込)2,500円
印紙代(指定工場・窓口申請)2,100円
合計(ユーザー車検・24か月)28,840円
合計(指定工場・24か月)28,440円

2026年11月1日以降に始期となる契約(改定後料率・18,660円)(編集部算出)

費目金額
重量税(18年超・2年分)8,800円
自賠責保険料(24か月・改定後)18,660円
印紙代(ユーザー車検・持込)2,500円
印紙代(指定工場・窓口申請)2,100円
合計(ユーザー車検・24か月)29,960円
合計(指定工場・24か月)29,560円

2. ユーザー車検の実例(n=2件)

収集できた実例は2件。いずれも法定費用のみまたは軽微な追加費用にとどまり、事前整備を自分で行っている点が共通しています。

実例①:2022年6月(みんカラ 整備手帳)

費目金額
自賠責(25か月)20,310円
重量税8,800円
検査手数料1,800円
光軸調整(車検場内の調整所)1,100円
仮ナンバー750円
合計32,760円

光軸検査で不合格となり、近くの自動車検査振興会で光軸調整(1,100円)を受けて再検査し合格。帰路でオルタネーター不良が発生したが、自動車保険のロードサービスで対応したため費用は0円とのことです。

出典:minkara.carview.co.jp(ユーザー:One night club)2022年6月30日投稿

実例②:2024年3月(みんカラ 整備手帳)

費用について:「合計金額は検査手数料・重量税・保険料で3万円かからずでした」と記載されており、具体的な内訳の記載はありません。ブレーキシュー交換(部品代のみ)や光軸調整にも一部費用が発生しています。

出典:minkara.carview.co.jp(ユーザー:もったく)2024年3月5日投稿

ユーザー車検の費用まとめ

2件の実例から確認できた法定費用の範囲は 32,760円(2022年6月の実例) です。当時の印紙代は1,800円(2022年以前の旧料金)が適用されています。2026年4月改定後の印紙代(2,500円)で試算すると法定費用の下限は28,840円(24か月・18年超重課)になります。仮ナンバーが必要なケースや、25か月の自賠責加入を選択した場合など、費用は数千円単位で変わります。光軸調整(約1,100円)は、JA11のヘッドライト(旧型のシールドビーム・または換装品)では必要になりやすい費用です。


3. 整備工場の実例(n=2件・内訳記載あり)

内訳が明記されている実例を2件確認しました。いずれも大阪府門真市の民間整備工場(オートライフ)による整備事例です。

実例③:平成5年式 V-JA11V(2016年1月実施、走行125,400km)

費目金額
法定24か月点検 基本作業10,000円
エンジンオイル交換(部品代)3,000円
ブレーキフルード交換(部品代)2,400円
ブレーキフルード交換(工賃)2,800円
ヘッドライト焦点調整(工賃)2,800円
フロントトーイン調整(工賃)3,500円
車検代行料7,000円
部品代小計6,800円
工賃小計26,950円
消費税2,700円
重量税・印紙・自賠責36,570円
合計73,020円

出典:autolife.org.uk「スズキ ジムニー 車検 整備 修理 費用例 大阪府門真市 オートライフ」

実例④:平成6年式 V-JA11V(2016年1月実施)

同工場での実例。ブレーキ系の追加整備が多く発生しました。

追加整備項目(主なもの)種別
ブレーキマスターシリンダー オーバーホール工賃 3,850円
フロントブレーキキャリパー オーバーホール工賃 7,700円
リアブレーキホイールシリンダー オーバーホール工賃 4,200円
ブレーキパッドセット部品代 4,800円
費目小計金額
部品代21,750円
工賃35,550円
消費税4,584円
重量税・印紙・自賠責36,570円
合計98,454円

出典:autolife.org.uk(同上)

実例③と④は同じ工場の同じ月の事例で、車両の状態(特にブレーキ系の劣化程度)によって総額が73,020円と98,454円に分かれています。追加整備の有無で約2.5万円の差が生じています。


4. ディーラー・その他工場の費用(△情報・内訳未確認)

以下の数字は、複数の比較サイト・整備手帳の要約から確認したものです。いずれもページ本文の直接取得ができず、検索エンジン要約または比較サイトの集計値として確認しています。△

実例金額情報源
平成5年式 JA11V(民間工場)74,000円費用比較サイト 要約 △
走行211,551km・13年目(その他業者)76,422円費用比較サイト 要約 △
ディーラー車検(5年目・2回目)81,713円費用比較サイト 要約 △
ディーラー車検(3年目・1回目)102,400円費用比較サイト 要約 △

出典:goo-net.com「スズキ ジムニーの車検費用相場」経由 △

費用集計データ(全世代ジムニー)

車検費用ガイド(shaken.mantan.co.jp)は、スズキ ジムニー(全型式・全年式)の口コミを集計しており、以下の数値が掲載されていました(JA11に限定した集計ではありません)。

出典:shaken.mantan.co.jp「ジムニー(スズキ)の車検の平均費用・相場」


5. JA11の車検で追加整備費用が発生しやすい項目

2件の整備工場事例と複数のユーザー報告から、追加費用が発生しやすい項目を整理します。

確認できた追加整備の実例

項目確認された実例費用の目安(出典あり)
光軸調整ユーザー車検2件で発生。JA11のシールドビーム劣化が原因になりやすい1,100円(調整所の料金・実例①)
ブレーキフルード交換実例③で発生部品代2,400円+工賃2,800円=5,200円
ブレーキシュー交換実例②でユーザー自身が事前実施(部品代のみ)金額未確認
ブレーキキャリパー オーバーホール実例④で発生(フロント左右)工賃7,700円
ブレーキマスターシリンダー オーバーホール実例④で発生工賃3,850円
リアホイールシリンダー オーバーホール実例④で発生工賃4,200円
トーイン調整実例③で発生工賃3,500円
ヘッドライトユニット交換ユーザー車検実例②でLED化後の不具合対応として発生金額未確認(別車両のユニット流用)
クラッチ交換さくら車検JA11整備レポートで言及金額未記載
キングピンベアリング交換さくら車検JA11整備レポートで言及片側約3万円・詳細

出典:autolife.org.uk、minkara.carview.co.jp(各実例)、sakura-shaken.jp(JA11整備レポート)

ブレーキ系は特に注意

実例③と④の差を作った主因はブレーキ系の状態です。JA11のような30年以上経過した車両では、ブレーキキャリパーのサビ固着、ホイールシリンダーの液漏れ、マスターシリンダーの劣化が発生しやすいとされています。△


車検前に排気系を替える場合の費用はJA11マフラー交換費用で扱っています。

6. 「直すか、売るか」の判断基準

車検を境に、「また修理費をかけて乗り続けるか」「売却するか」の判断が発生します。

判断の目安として:

車検費用に加えて「次の2年間に必要になりそうな修理費」を合算して、現在の車両の市場価値(査定額)と比較するのが現実的な判断軸です。

JA11の現在の買取相場・販売価格については別記事で集計しています。

関連記事:JA11ジムニーの買取相場はいくら?買取実績・落札実績・販売価格を3層で集計した


7. この集計の限界

本記事で集計できた実例の限界を正直に書きます。


8. 出典一覧

調査で実際にアクセスできたURL(本文直接取得):

  1. minkara.carview.co.jp/userid/500601/car/1019189/6947335/note.aspx — JA11ユーザー車検実例①(One night club、2022年6月)
  2. minkara.carview.co.jp/userid/3301762/car/3010153/7706868/note.aspx — JA11ユーザー車検実例②(もったく、2024年3月)
  3. autolife.org.uk/case1/suzuki_jimny.htm — JA11整備工場実例③④(オートライフ、大阪、2016年1月)
  4. shinnavi.jp/column/141/ — 軽自動車の車検印紙代(2026年4月改定後):持込2,500円・指定工場2,100円
  5. pai-r.com/column/20250521/ — 軽貨物(4ナンバー)車検費用・重量税の詳細(株式会社パイ・アール、2025年5月)
  6. kurunavi.jp/guide/jibaiseki/id15.html — 軽自動車(検査対象車)自賠責保険料一覧
  7. shaken.mantan.co.jp/cost/cardetail/74 — ジムニー(全型式)車検費用の平均・相場
  8. www.4x4espoir.com/jiimny-shakenhiyou/ — ジムニーの車検費用解説(4x4エスポワール)
  9. sakura-shaken.jp/service/archives/40834 — JA11車検整備レポート①(さくら車検、2020年9月)
  10. www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/siryou/20260430/01_153.pdf — 金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について 令和8年4月 第153回自賠責保険審議会 資料1」(取得日: 2026-10-03)
  11. www.giroj.or.jp/ratemaking/cali/pdf/202604_table.pdf — 損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率(2026年4月30日届出版)料率表」(取得日: 2026-10-03)

※削除した出典:cars-japan.net/inspection/n008102602.html・n008100356.html(2022年以前の旧印紙代が掲載されており、現在の金額と乖離があるため削除)

△ 情報として確認したURL(本文未取得・検索エンジン要約または別サイトの集計経由):


9. 本記事の作成方法

本記事の調査方法・集計n数・免責事項を記します。

よくある質問

Q1. JA11の車検費用の最低ラインはいくらですか?

ユーザー車検(持込)の法定費用のみの場合、28,840円(重量税8,800円+自賠責17,540円+印紙代2,500円・24か月・2026年10月31日以前始期)が下限です。2026年11月1日以降に始期となる契約では自賠責が18,660円となり、合計29,960円になります(編集部算出)。事前整備を自分で行い、追加整備が一切不要な場合の金額です。

Q2. 2026年11月1日の自賠責改定は確定していますか?

確定しています。損害保険料率算出機構が2026年4月30日に金融庁長官へ届出を行い、2026年5月21日に適合性審査が終了しています。2026年11月1日以降に保険期間の始期を有する契約に18,660円が適用されます。

Q3. 整備工場に頼むと最低いくらかかりますか?

内訳が確認できた実例(大阪府の民間整備工場・2016年実施)では73,020円が最低額でした。法定費用と24か月点検・基本交換類(エンジンオイル・ブレーキフルード)を含む金額です。現在の自賠責料率・印紙代とは異なるため、同額になるとは限りません。

Q4. ディーラー車検と民間整備工場では費用はどう違いますか?

収集できた実例の範囲では、ディーラー車検は74,000〜102,400円(△情報・内訳未確認)、民間整備工場は73,020〜98,454円(内訳確認済み)でした。差は車両状態と追加整備の内容によるもので、工場の形態よりも整備内容が総額を左右します。

Q5. 追加整備費用が発生しやすい箇所はどこですか?

実例から確認できた頻度が高い項目は、光軸調整(約1,100円)・ブレーキフルード交換(約5,200円)・ブレーキキャリパーオーバーホール(工賃約7,700円)・マスターシリンダーオーバーホール(工賃約3,850円)です。JA11は全車が製造から30年以上経過しており、ブレーキ系の固着・液漏れが発生しやすい状態です。

Q6. ユーザー車検で光軸検査に落ちた場合の費用は?

実例①では、車検場内の調整所で光軸調整1,100円を支払い、再検査で合格しています。調整所の料金は検査場・施設によって異なります。

Q7. JA11は何ナンバーで車検期間はどうなりますか?

JA11は軽貨物(4ナンバー)に区分されます。貨物軽自動車の車検有効期間は初回2年、以降も2年です(乗用軽自動車と同じ)。重量税は軽自動車一律の料金が適用され、18年超の区分(2年分8,800円)が全車に該当します。


関連記事(維持費の年間まとめ): JA11ジムニーの年間維持費はいくら?税額の食い違いを検証し、実費記録と並べた

本記事は車検費用に特化した集計です。年間の固定費・燃料代・修理費の全体像は上記の年間維持費記事で扱っています。

出典

  1. 金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について 令和8年4月 第153回自賠責保険審議会 資料1」 (取得日: 2026-10-03)
  2. 損害保険料率算出機構「2026年4月30日届出 届出のご案内」 (取得日: 2026-10-03)
  3. 損害保険料率算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率(2026年4月30日届出版)」 (取得日: 2026-10-03)