このページの要点

高校留学でも国の教育ローンは使えます。海外留学は上限450万円、固定金利 年4.05%(令和8年7月1日現在)、返済は20年以内です。

  • 対象は保護者。修業年限3か月以上の学校なら高校留学でも使える。海外留学資金として借りるなら、子どもが2人以内でも世帯年収の上限は990万円まで緩和される
  • 借りる前に、給付型の奨学金と自治体の支援で「不足額」そのものを減らす
  • 申し込むのはお金が必要になる日(納付の締切)の2〜3か月前。審査10日前後+振込10日前後かかる

交換留学では授業料や滞在費が軽減される一方、私費留学は授業料も含めて原則すべて自己負担です。いずれの形でも、渡航費・保険・現地生活費は家庭負担として残ります。給付型の奨学金や自治体の支援で埋めきれない分をどうするか、という段階で出てくるのが教育ローンです。日本政策金融公庫の「教育一般貸付(国の教育ローン)」は、海外留学なら上限450万円、固定金利 年4.05%(令和8年7月1日現在)、返済期間は20年以内。対象は修業年限3か月以上の学校で、日本学生支援機構の奨学金と併用できます。この記事では、条件・使いみち・返済設計・申込みの時期を、保護者が判断できる順番で整理します。

結論:借りる前に「不足額」を減らす。順番は給付→自治体→公庫→民間

POINT

ローンは最後の手段ではなく、最後に決める手段。先に減らせるものを減らしてから借入額を決める。

資金を確保する順番(上から検討する)

#手段性質この記事での扱い
1給付型の奨学金(トビタテ・民間財団など)返済不要高校生の留学奨学金ガイドへ
2自治体の留学支援返済不要が中心・住所要件あり自治体の高校生留学支援へ
3国の教育ローン(日本政策金融公庫)有利子・固定金利・保護者が借りる本記事で詳述
4民間の教育ローン・カードローン条件は金融機関ごと。タイプで金利水準が大きく違う比較の軸だけ本記事で示す

この順番を崩すと、借りなくてよかった分まで利息を払うことになります。給付型は制度によって募集が年1回のこともあり、時期を過ぎると次の募集まで待つことになります。また、国内高校の授業料に充てられる支援と、留学先で発生する住居費・保険料は別枠です。まず高校留学の費用で総額を出し、1と2で確定した金額を引き、残った不足額だけを借入の検討対象にしてください。

給付型の結果が出る前に納付の締切が来る場合は、確定している分だけで借入額を組み、採用が決まってから繰り上げて返すという順序にできます。国の教育ローンは繰上返済そのものに手数料がかからず、負担は振込手数料だけです(公庫のよくあるご質問・2026年10月25日確認)。

① 国の教育ローンは、高校留学でも使える

POINT

借りるのは保護者。海外留学なら上限450万円。対象かどうかは滞在日数ではなく学校の修業年限で決まる。

日本政策金融公庫の「教育一般貸付(国の教育ローン)」は、融資の対象となる学校に入学・在学する方の保護者(主に生計を維持している方)に対する融資です。融資限度額は子ども1人につき350万円が基本で、海外留学(修業年限3か月以上の外国教育施設に留学する場合)は上限450万円。金利は固定金利 年4.05%(令和8年7月1日現在・保証料別)。日本学生支援機構の奨学金と併用が可能で、合格発表前でも申し込めます。

見落としやすいのが「今後1年間に必要となる費用」が融資の対象という条件です。2年目以降に必要な費用は、あらためて申し込むことになります。限度額の範囲内なら、複数回に分けて借りることもできます。

対象になる学校(滞在日数ではなく修業年限で見る)

融資の対象は、修業年限が3か月以上で、中学校卒業以上の方を対象とする学校です。海外では、外国の高等学校・大学・大学院・短期大学・語学学校などが挙げられています。判定されるのは「何日滞在するか」ではなく「通う課程の修業年限」です。3か月前後の短期プログラムを検討している場合は、通う学校の課程が3か月以上かを公庫に確認してください(短期留学の費用はターム留学の費用でも扱っています)。

対象にならない学校もあります。学生が公務員として通う学校(防衛大学校・気象大学校など)、企業内教育訓練施設、学校教育法によらない学校は対象とならない場合があります。不明なときは申込み前に公庫へ確認してください。

何に使えるのか(お使いみちの範囲)

国の教育ローンのお使いみち(日本政策金融公庫「ご利用条件」2026年10月25日確認)

区分具体例
学校納付金入学金、授業料、施設設備費など
受験費用受験料、受験時の交通費・宿泊費など
在学のため必要となる住居費用アパート・マンションの敷金・家賃など
その他教科書代、教材費、通学費用、塾・予備校代、パソコン購入費用、学生の国民年金保険料、修学旅行費用など
保証料融資金にかかる保証料も使いみちに含められる

学校納付金だけでなく住居費用や受験費用まで含められる一方、対象外が明示されているものもあります。義務教育期間中の費用、財政能力証明書を作るために銀行へ預金する資金、修学支援新制度で減免される入学金・授業料は、原則として対象になりません。留学特有の費用(渡航費・海外旅行保険料など)がどこまで含められるかは、申込み時点の商品概要と公庫の窓口で必ず確認してください。この記事では、公式に一覧化されていない費目を「使える」とは書きません。

出典:日本政策金融公庫「教育一般貸付(国の教育ローン)」制度ページ/「ご利用条件について(世帯年収の上限・対象となる学校・お使いみち)」/「よくあるご質問」(いずれも2026年10月25日確認)。金利は年2回(5月と11月の1日前後)見直されるため、見積りは必ず申込み時点の数字で作り直してください(市場金利が大きく変動した場合は、5月・11月以外に改定されることもあります)。海外留学向けの案内(リーフレット)には別の条件が書かれている場合があるので、申込み前に最新の商品概要を確認してください。

② 世帯年収の上限:人数別の表で見る。子2人以内は海外留学で緩和

POINT

上限額は扶養している子どもの人数で変わる。子2人以内でも海外留学資金なら990万円まで緩和。

世帯年収(所得)の上限額(日本政策金融公庫「ご利用条件」2026年10月25日確認/括弧内は事業所得者の所得上限)

扶養している子どもの人数世帯年収(所得)の上限額海外留学資金などによる緩和
1人790万円(600万円)990万円(790万円)まで緩和
2人890万円(690万円)990万円(790万円)まで緩和
3人990万円(790万円)―
4人1,090万円(890万円)―
5人1,190万円(990万円)―

緩和の要件はいくつかあり、そのひとつが「今回のご融資が海外留学資金」であることです。つまり高校留学のために借りる場合、子どもが2人以内の家庭でも上限は990万円(所得790万円)まで広がります。ほかに、勤続(営業)年数3年未満、居住年数1年未満、自宅外通学(予定)者がいる、単身赴任、返済負担率30%超、親族の介護費を負担している、などの要件があります。

申込人は原則として保護者(主に生計を維持している方)ですが、公庫はご親族などでも利用できる場合があるとしています。申込人になれるのは6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族で、祖父母やおじ・おばも含まれます。ここからは当サイトの解釈ですが、親の世帯年収が上限を超えていても、別の親族が申込人になる道は残っています。ただし、申込人になる親族の側にも返済の見通しと世帯年収の条件がかかります。逆に、今回の入学・在学で学業に専念する場合は返済の見通しが立たないため、生計を維持している保護者や親族が申込人になるよう公庫が案内しています。留学で本人が国外に居住する場合も、6親等以内の血族・配偶者・3親等以内の姻族が申込人になるよう案内されています(公庫よくあるご質問・2026年10月25日確認)。

避けたい

昨年の年収が上限を超えていたので、最初から対象外だと決めつける

こうすればOK

今年の世帯年収が上限以内になる見込みがあれば利用できる場合があると公庫が明記している。窓口で確認する

避けたい

「子どもの人数」を就学中の子だけで数える/申込人本人を含めて数える

こうすればOK

世帯で扶養しているお子さまの人数で数える(年齢・就学の有無は問わない)。申込人本人は含まない

③ 奨学金とどう違うのか。併用はできるのか

POINT

違いは「誰が借りて、誰が返すか」と「お金が出る時期」。公庫はJASSO奨学金と併用できる。

高校留学の資金手段の違い(当サイトによる整理。制度の数値は日本政策金融公庫の公表値・2026年10月25日確認)

給付型の奨学金・自治体支援貸与型の奨学金国の教育ローン
返済不要必要(原則、本人が返す)必要(保護者が返す)
申込みの主体多くは生徒本人(学校経由もある)生徒本人保護者
お金が入る時期選考の結果が出てから。募集時期に縛られる制度ごとに決まった時期申込みから3〜4週間が目安(当サイト換算・後述)
金額の自由度制度ごとに定額制度ごとに上限上限内で必要額を設定(海外留学は450万円。今後1年間に必要な費用が対象)
高校段階での実施主体国の事業・民間財団・自治体都道府県の奨学金制度が中心日本政策金融公庫(国)

高校段階の貸与型は、都道府県が実施する奨学金制度が中心で、名称も条件も自治体ごとに違います。高校生の留学奨学金と自治体の支援制度で、自分の地域の制度を先に確認してください。

併用については、公庫が日本学生支援機構の奨学金と国の教育ローンは併用できると明記しています。ただし、給付型の制度側に「他の支援との重複を認めない」という条件がある場合もあるため、併用の可否は必ず給付側の募集要項でも確認してください。なお、日本学生支援機構の奨学金は進学後に使う制度なので、高校段階では都道府県の奨学金制度と自治体の支援が中心になります。

④ 返済設計:在学中は利息だけにできる。ただし総額は増える

POINT

返済期間は20年以内で元利均等。据置きは家計を守るが、後半の月額と利息は増える。

返済期間は20年以内で、3年・5年・7年など自由に設定できます。返済方法は元利均等返済(毎月の返済額が一定)で、ボーナス月の増額返済も可能です(最大で融資額の1/2まで)。在学期間中は元金の返済を据え置き、利息のみにすることもできます。ただし、利息のみの期間も20年の返済期間に含まれます。利息のみにできるのは融資日から卒業までの期間内なので、1年間の高校留学なら据置も約1年が上限です。「留学中は利息のみ、帰国後に元金の返済を始める」という組み方が現実的ですが、据え置いた分だけ元金を返す期間は短くなります。

公庫が公表している返済例(保証料は含まない/令和8年7月1日現在の金利による例)

条件在学中(利息のみの期間)その後
100万円・10年・据置なし―毎月10,300円(119回払い)
100万円・10年(うち利息のみ4年)毎月3,400円(48回)毎月15,700円(72回)

据え置くと在学中は月3,400円まで下がりますが、元金を返す期間が6年に縮むため、卒業後の月額は15,700円に上がります。在学中の軽さと、卒業後の重さはセットです。なお、これは在学4年(大学などを想定)の例です。1年間の高校留学で100万円を10年・据置1年とした場合は、据置中が月3,400円前後、その後の9年で元金を返す形になります(当サイトの試算)。

借入額と返済期間の目安(当サイトの試算:元利均等・年4.05%固定・据置なし・保証料別)

借入額10年返済(月額/総返済/利息)15年返済(月額/総返済/利息)
100万円10,148円/約121.8万円/約21.8万円7,422円/約133.6万円/約33.6万円
200万円20,297円/約243.6万円/約43.6万円14,844円/約267.2万円/約67.2万円
300万円30,445円/約365.3万円/約65.3万円22,266円/約400.8万円/約100.8万円
450万円45,667円/約548.0万円/約98.0万円33,399円/約601.2万円/約151.2万円

この表は当サイトが年4.05%で計算した目安で、公庫の公表値ではありません。端数処理の方法が公庫の計算とは異なるため、同じ100万円・10年でも公庫の例(月10,300円)とは約150円の差が出ます(公庫の公式例から逆算すると100円単位の切上げと見られ、返済回数も「「毎月のご返済額」の期間-1ヵ月」で数えるため、総返済額では1万円前後、最大でも約1万3千円のずれになります。借入額によっては公庫方式のほうが低くなる場合もあります)。保証料も含んでいません。見てほしいのは金額そのものより、同じ借入額でも返済期間を5年延ばすと利息が1.5倍前後になるという構造です。実際の金額は、公庫の返済シミュレーションで申込み時点の条件を入れて確認してください(保証料の目安も同じ画面で確認できます)。

⑤ 時間の逆算:申込みから入金まで3〜4週間、繁忙期はさらに

POINT

審査10日前後+振込10日前後。お金が必要になる日の2〜3か月前に申し込む。

公庫は、申込み完了から審査結果まで10日前後、さらに実際に口座へ振り込まれるまで10日前後かかるとしています(当サイトでは契約手続きの時間も見込んで、合計3〜4週間を目安としています)。入学シーズンにあたる10月〜3月は申込みが集中し、さらに時間がかかることがあり、公庫は必要時期の2〜3か月前を申込みの目安として案内しています。申込みの受付自体は1年中行われています。

  1. 1必要書類の準備:借入希望額と使いみちを決めてから動く
  2. 2お申込み:インターネット(令和8年9月28日以降は「日本公庫ダイレクト」へのログイン=未登録なら無料の新規会員登録が必要)・郵送などで申し込む
  3. 3審査:申込み完了から結果が出るまで10日前後
  4. 4ご契約手続き
  5. 5ご融資(入金):さらに10日前後

高校留学でお金が要る時期と、逆算して動く時期(当サイトによる整理)

支払いが発生する場面よくある時期申込みを始める目安
エージェント・団体への申込金/選考料出発の8〜12か月前給付型の結果を待たずに資金計画を作る
プログラム費用の本納付出発の3〜6か月前その2〜3か月前=実質ここが申込みの山
航空券・保険・ビザ関連出発の1〜3か月前本納付と同じ資金計画に含めておく
現地での生活費の送金滞在中据置きの有無をここまで含めて決める

起点は「出発日」ではなく「お金を払う日」です。1年間の高校留学では本納付が出発の3〜6か月前に来ることが多いため、そこから2〜3か月さかのぼると、実際に動き出すのは出発の5〜9か月前になります。

確認する相手:資料請求は教育ローンコールセンター、ご利用条件・必要書類の相談と申込みは日本政策金融公庫(国民生活事業)の各支店や取扱金融機関、納付の締切は留学先のプログラム団体やエージェントへ。沖縄に住所がある方は、沖縄振興開発金融公庫が窓口です。両方の日程が揃って初めて、いつ申し込むべきかが決まります。

⑥ 民間の教育ローンと比べるときの4つの軸

POINT

「公的だから安い」とは限らない。金利タイプ・使途・保証・繰上返済を同じ条件で並べる。

  1. 1金利のタイプ:国の教育ローンは固定金利(年4.05%・令和8年7月1日現在)で、完済まで変わらない。変動金利の商品は、申込み時点の適用金利と「金利が上がった場合」の試算を両方取り寄せて比べる。公的だから必ず安いとは限らないので、水準は自分で並べて確かめる
  2. 2使いみちの範囲:留学に必要な費目が対象に入るか。学校納付金しか認めない商品もある
  3. 3保証:公庫は(公財)教育資金融資保証基金の保証か連帯保証人(進学者・在学者の4親等以内の親族。進学者・在学者の配偶者は除き、申込人とは別居・別生計の方が原則)を選ぶ。保証基金を使う場合、保証料は融資金から一括して差し引かれるため別に現金を用意する必要はないが、手取りはその分減る(交通遺児・母子・父子家庭は通常の2/3)
  4. 4繰上返済:公庫は繰上返済の手数料がかからない(振込手数料のみ負担)。民間は手数料の有無を確認する

比較の記入テンプレート(空欄は自分で取り寄せた条件を書き込む)

比較項目国の教育ローン商品A商品B
金利(固定/変動)年4.05%・固定(令和8年7月1日現在)
留学に必要な費目が使いみちに入るか学校納付金・受験費用・住居費用ほか(留学特有の費目は要確認)
保証保証基金(保証料は融資金から差引)または連帯保証人
繰上返済手数料なし(振込手数料のみ負担)
同じ借入額・同じ期間での総返済額(試算を記入)

本記事では個別の商品名を推奨しません。比較するときは、上の4軸を同じ表に並べ、同じ借入額・同じ返済期間で総返済額(保証料・手数料込み)まで出してから決めてください。金利の数字ひとつで順番は決まりません。

⑦ 申し込む前に確認する5つ

  • 通う学校の修業年限が3か月以上か(滞在日数ではなく課程の年限で判定される)
  • 申込人は保護者(主に生計を維持している方)で、返済の見通しが説明できるか
  • 世帯年収(所得)の上限と、海外留学資金による緩和が自分の家庭に当てはまるか
  • 必要な金額と時期(納付の締切の2〜3か月前に申し込めるか)
  • 給付型・自治体支援の結果が出る時期と、重複して借りすぎていないか

交通遺児家庭・母子家庭・父子家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内の方、子ども3人以上で世帯年収500万円(所得356万円)以内の方は、金利が0.4%引き下げられます(年4.05%なら年3.65%。令和8年7月1日現在の金利による)。保証料も交通遺児・母子・父子家庭は通常の2/3です。該当するご家庭は母子家庭から高校留学を目指すときも合わせて確認してください。給付型を先に押さえたい場合はトビタテ!留学JAPAN 高校生コースの募集時期から逆算するのが現実的です。

向いているご家庭・慎重に考えたいご家庭

借入れの判断(当サイトによる整理)

向いている慎重に考えたい
不足額が確定していて、毎月の返済額が家計に収まる総額の見積りが未確定のまま「とりあえず上限まで」借りようとしている
給付型・自治体支援の結果を踏まえて借入額を決められる給付型の募集時期を逃し、全額を借入で埋めようとしている
帰国後の家計(大学進学の費用)まで含めて返済計画がある高校留学の後に大学進学の費用が重なる見通しを立てていない
固定金利で総返済額を確定させたい変動金利の商品を、現在の金利だけで比べている

まとめ:借りる額を決めるのは、最後でいい

高校留学の資金は、給付型→自治体→国の教育ローン→民間、の順に検討すると、借りる額そのものが小さくなります。国の教育ローンは海外留学(修業年限3か月以上の外国教育施設)で上限450万円、固定金利 年4.05%(令和8年7月1日現在)、返済20年以内、在学中の据置きも可能。使いみちは学校納付金・受験費用・住居費用などで、今後1年間に必要となる費用が対象です。申込みから入金までは3〜4週間、繁忙期はさらにかかります。数字も条件も改定されるので、最後は必ず申込み時点の公式案内で確認してください。

申込み前の最終チェック

次の項目にすべて答えられる状態になってから、申込みに進んでください。

チェックはこの画面の中だけの表示で、保存も送信もされません。

Q.高校生の留学でも、国の教育ローンは本当に使えますか。

使えます。国の教育ローンは、融資の対象となる学校に入学・在学する方の保護者を対象にした融資で、海外留学(修業年限3か月以上の外国教育施設に留学する場合)は上限450万円とされています。対象になる学校には外国の高等学校・語学学校などが挙げられており、判定の基準は滞在日数ではなく通う課程の修業年限です。短期プログラムを検討している場合は、課程が3か月以上かを公庫に確認してください。

Q.金利はいくらですか。固定ですか。

固定金利で、年4.05%(令和8年7月1日現在・保証料別)と公表されています。金利は年2回、5月と11月の1日前後に見直されます(市場金利が大きく動いた場合はそれ以外の時期に改定されることもあります)。見積りは必ず申込み時点の数字で作り直してください。交通遺児家庭・母子家庭・父子家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内の方、子ども3人以上で世帯年収500万円(所得356万円)以内の方は▲0.4%の優遇があります。

Q.返済はいつから始まりますか。留学中の負担を抑えられますか。

返済は借入日の翌月または翌々月から始まります。ただし在学期間中は元金の返済を据え置き、利息のみを支払う形にできます。公庫の例では、100万円を10年で借りて利息のみの期間を4年とした場合、在学中は月3,400円、その後は月15,700円(72回)です。利息のみにできるのは融資日から卒業までの期間内で、1年間の高校留学なら据置も約1年が上限です。利息のみの期間も20年の返済期間に含まれるため、据え置くほど卒業後の月額は上がります。

Q.奨学金と一緒に使えますか。

日本学生支援機構の奨学金と併用できると公庫が明記しています。トビタテや自治体の支援のような給付型は、そもそも返済が不要なので先に押さえるほど借入額を減らせます。ただし給付側に重複を認めない条件がある場合もあるため、併用の可否はそれぞれの募集要項でも確認してください。

Q.世帯年収の上限を超えていたら、あきらめるしかないですか。

まず、上限額は扶養している子どもの人数で変わります(子1人790万円、2人890万円、3人990万円など。括弧内の事業所得者はそれぞれ600万円、690万円、790万円)。さらに海外留学資金として借りる場合は、子どもが2人以内でも990万円(所得790万円)まで緩和されます。公庫のQ&Aは、昨年の年収が上限を超えていても、今年の世帯年収が上限以内になる見込みがあれば利用できる場合があるとしています。自己判断で諦めずに窓口で確認してください。

Q.世帯の年収が上限を超えています。祖父母の名義で申し込めますか。

まず、扶養している子どもの人数と、海外留学資金による緩和(子2人以内なら990万円)で上限が変わります。今年の世帯年収が上限以内になる見込みがある場合も対象になり得ます。そのうえで公庫は、申込人は原則として保護者としつつ「ご親族などでもご利用いただける場合があります。」としており、申込人になれるのは6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族です。祖父母やおじ・おばも含まれるため、窓口で相談する価値があります。なお、子ども本人が学業に専念する場合は返済の見通しが立たないため、保護者か親族が申込人になるよう案内されています。

Q.いつまでに申し込めば、納付に間に合いますか。

公庫は、申込み完了から審査結果まで10日前後、さらに振込までに10日前後かかるとしています。入学シーズンの10月〜3月は申込みが集中し、さらに時間がかかることがあります。目安は「必要時期の2〜3ヵ月前」なので、起点は出発日ではなくお金を払う日です。プログラム費用の本納付日が決まった時点で逆算してください。

Q.渡航費や海外旅行保険料も借りられますか。

公庫が公表しているお使いみちは、学校納付金(入学金・授業料・施設設備費など)、受験費用、在学のため必要となる住居費用、教科書代・教材費・通学費用・パソコン購入費用・学生の国民年金保険料・修学旅行費用など、そして融資金にかかる保証料です。留学特有の費目がどこまで含まれるかは一覧に明示されていないため、申込み時点の商品概要と公庫の窓口で確認してください。なお、財政能力証明書を作るために預金する資金は対象外と明記されています。