家計の見直しの効果を確かめる方法(見直し後に確認する3段階)
固定費の契約を変えた、サブスクを整理した。見直したのに、本当に下がったのかが分からない。そんなときは、確認の順番を決めておくと迷いません。
このページは、見直しを終えた(または始めた)人が、自分の通帳・カード明細・家計簿アプリを開きながら確かめるためのものです。何から見直すかは別のページに任せ、ここでは「見直したあと、いつ・何を・何と比べるか」だけを扱います。
最終更新日: 編集:RAXUS Link編集部
この記事で分かること
- 1見直し後は「反映の確認・前後比較・全体の見直し」の3段階で確かめる
- 2単月でなく、同じ項目・数か月のまとまりで比べ、月額差は年額に直して見る
- 3見直し前の基準を残しておき、記録は完璧でなくても続ける
見直し後の確認は3段階で行う
確認は、次の3段階に分けると進めやすくなります。
| 段階 | 見る場所 | 見ること |
|---|---|---|
| 1. 反映の確認 | 通帳・カード明細・アプリ | 変更後の最初の引き落とし額が、変わっているか |
| 2. 前後比較 | 見直し前に残した記録と、見直し後の明細 | 同じ項目どうしで、数か月まとめて増減を見る |
| 3. 全体の見直し | 収支全体 | 黒字か赤字か。次に見直す項目はどれか |
どの段階でも、その月だけの数字で結論を出さないのがコツです。統計局は、家計調査の月々の結果について「家計簿に記帳されるタイミング(世帯の受取及び支払時点)などによっても、月々の結果は変動」すると説明しています。これは調査の話ですが、自分の家計でも、支払日のずれで月ごとの数字はぶれます。
一方で、スマホの料金プランやサブスクなど固定費の見直しは、節約効果が継続しやすいと財務局の資料は述べています。だから固定費は、変更の前後で毎月の額を並べれば確かめられます。
出典: 総務省統計局「家計調査の結果を見る際のポイント」、財務省中国財務局「家計管理の考え方」(最終更新2023年11月28日。上記の趣旨はページ内の画像の代替テキストにある記述)
見直す前に残しておく基準
比べる相手がなければ、効果は確かめられません。見直す前の記録を、手元に残しておきます。
- 見直す前の数か月分の、項目別の金額(固定費と変動費に分けて)
- 見直す項目の、契約内容と毎月の引き落とし額
- 見直しをした日(契約を変えた日、解約した日)
- 目標があれば、その金額(計画と実績を比べるため)
完璧な記録は要りません。金融庁の資料は、収支の記録はレシートの分類でも家計簿アプリでも「どんな形でも続けることが大切」だとしています。同じ資料は、支出を把握していなければお金の使い方を適切に見直すことはできない、とも述べています。
家計管理を計画(PLAN)・家計簿(DO)・計画と実績のちがいの確認(CHECK)の流れで捉える考え方もあります。見直し後の確認は、この最後の「計画と実績のちがいの確認」にあたります。
出典: 金融庁「基礎から学べる」(金融経済教育資料)、金融広報中央委員会 知るぽると「家計夢ノート」(更新のないアーカイブのため、行動の考え方にだけ使っています)
段階1: 見直し直後は引き落とし額が変わったかを見る
固定費は、契約を変えた前後で、毎月の引き落とし額を比べます。まず見るのは、変更後に最初に来る引き落としです。
- 次の引き落としの額が、変更前より変わっている
- 解約したものが、引き落としに残っていない
- 変更したはずの契約が、意図した内容で反映されている
- 変更に伴って、別の費用(手数料や追加のサービス)が増えていない
通帳・カード明細・アプリのどれで見ても構いません。支払日がずれる項目は、次の月末まで待ってから見ます。何から見直すかを戻って確認したいときは、固定費の見直しは何から確認するかを参照してください。
出典: 財務省中国財務局「家計管理の考え方」(毎月の支出を固定費と変動費に分けて考える)
段階2: 数か月まとめて前後を比べる
数か月分の明細がたまったら、見直し前に残した記録と並べて比べます。
比べ方は2つです。
- 固定費は、契約変更の前後の毎月の引き落とし額を並べる
- 変動費や収支全体は、数か月の合計(または平均)どうしを並べる
ここで気をつけるのが、ボーナス月やまとまった支払いのある月です。統計局の解説は、勤労者は6月または7月と12月にボーナスが支給され、収入・支出が増えるため、月々の収入や支出は必ずしも一定しないと述べています。また、家計は月によって賞与や季節で「かなり変動しますから注意する必要があります」とも述べています。車検や税金のようにまとまった額が出る月も同じです。前と後のどちらか片方にだけ入れると、効果が大きく見えたり、消えて見えたりします。除くか、両方に同じ扱いで入れましょう。
前年の記録が残っていれば、前年の同じ月と比べる方法もあります。統計局は、季節の変動を除いて比べるために、家計調査の主要項目の季節調整値を公表しています。ただし、これは家計調査の公表の話で、家庭に前年同月の比較を勧めているわけではありません。前年の記録がなければ、無理に使わなくて構いません。
次の表に、自分の値を入れて比べます。
| 項目 | 見直し前(月額) | 見直し後(月額) | 差 |
|---|---|---|---|
| 固定費(例: 通信費) | |||
| 固定費(例: 定額サービス) | |||
| 変動費の合計(数か月の平均) | |||
| 収入 − 支出(黒字か赤字か) |
変動費は月ごとにぶれるので、1か月の増減でなく、数か月の傾向で見ます。最後に収支全体を見て、黒字か赤字かを確かめます。金融庁の資料は、収支状況を把握したら使い方を見直し、赤字の解消と黒字の確保を目指すとしています。
出典: 総務省統計局「家計調査のしくみと見方」(2005年発行の冊子。季節や賞与で月々が変わるという考え方にだけ使っています)、金融庁「基礎から学べる」、財務省中国財務局「家計管理の考え方」
月額を年額に直して効果を見る
月額の差は小さく見えても、年額にすると大きさが分かります。式は次のとおりです。
見直し前の月額 − 見直し後の月額 = 月額の差 → 月額の差 × 12 = 1年あたりの差
数字には、表に入れた自分の値を使います。他の人の例や平均の金額は、自分の見直しの効果の基準にはなりません。なお、家計調査は全国から約9,000世帯を抽出した標本調査で、公表されている平均は自分とは別の世帯を抽出した調査の平均です。
この計算は、編集部が示す式で、公的な数値ではありません。契約によっては年の途中で料金が変わることがあるため、年額は目安として見てください。
出典: 総務省統計局「家計調査の結果を見る際のポイント」(標本の規模)
段階3: 生活が変わったときと、定期的に全体を見直す
前後比較で効果が確かめられたら、次は全体を見ます。項目ごとに把握したうえで、収支のバランスが取れているかをチェックします。そのうえで、まだ見直していない項目から次に手を付けるものを決めます。
見直しは一度で終わりません。適切な収支管理を習慣化することが、ライフプランを実現するための第一歩だと、財務局と金融庁の資料は述べています。どのくらいの間隔で見直すかは、家計を見直す頻度の考え方にまとめています。
次にやること
出典: 財務省中国財務局「家計管理の考え方」、金融庁「基礎から学べる」
下がっていないとき・続かないときの確認
数字が下がっていないと感じたら、効果がなかったと決める前に、次を確かめます。
- 反映が漏れていない(解約・変更が引き落としに出ていない)
- 同じ時期のボーナス月・まとまった支払いが、片方にだけ入っていない
- 別の支出が増えていない(安くした分、別の項目で使っていない)
- 数か月分で見ている(1か月の増減で判断していない)
安くした項目で、生活が窮屈になっていないかも見ておきます。安くした項目で満足度が下がっていないかの確認も合わせて見ておくと確かめやすくなります。
家計簿は完璧でなくて構いません。どんな形でも続けることが大切で、できない月があっても、責めずに記録を続けます。
出典: 総務省統計局「家計調査の結果を見る際のポイント」、金融庁「基礎から学べる」、財務省中国財務局「家計管理の考え方」

