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車・移動|車選び

新車と中古車はどっちを選ぶ?乗る年数・修理費・手放し方で決める

「新車と中古車はどっちが得か」は、調べるほど答えが割れます。総額の差は、車種、走行距離、売るときの金額、故障の有無といった前提で変わるからです。そこでこのページでは、どちらが安いかを当てにいかず、自分で答えられる3つの問いで寄りを決めます。

最終更新日: 編集:RAXUS Link編集部

この記事で分かること

  1. 1新車か中古車かは総額の勝ち負けより、乗る年数・予想外の修理費の許容・最後に売るか乗り潰すかの3つで決まる
  2. 2保証や経年で変わる税の起点は初度登録で、中古車にも保証がつく場合や13年超の重課がある(トヨタの例・制度)
  3. 3中古車は購入側の確認が要り、登録済未使用車は新車ではなく中古車の扱いという点に注意する

結論: 新車か中古車かは、受け入れる不確実性で決める

新車と中古車の違いは、価格の差よりも「どの不確実性を自分が引き受けるか」にあります。決め手は次の3つです。

  1. 何年乗るか(いつ手放すか)
  2. 予想外の修理費を、どこまで自分で払えるか
  3. 最後に売るか、乗り潰すか

3つに答えると、新車寄り、中古車寄り、その中間(保証付きの中古車や登録済未使用車)のどれが自分に合うかが見えてきます。総額はその結果として変わるものです。

「どちらが安いか」だけでは決めにくい理由

費用の考え方は、次の式で表せます。

総費用 = 購入価格 + 維持費 - 売却額

購入価格は見積りで分かります。維持費も、条件を置けば数字にできます(自分の条件で出したい場合は車の年間維持費シミュレーションが使えます)。一方、売却額と故障の有無は、買う時点では分かりません。同じ式でも、置く前提で結果が変わります。このページでは「何万円差」と断定せず、前提が違えば結論が変わることを前提に、3つの問いで考えます。

問い1: 何年乗るか

乗る年数は、初度登録(新車として最初に登録された日)からの経過年と合わせて考えます。経過年で変わるものがあるためです。

その一つが自動車税の重課です。ガソリン車・LPG車は、新車新規登録から13年を超えると重課の対象になります。乗用車の自動車税は概ね15%の重課で、適用期間は令和8年4月1日から令和10年3月31日です。起点は新車新規登録なので、中古車を買った日からの年数ではありません。

区分(乗用車の自動車税)重課の扱い
ガソリン車・LPG車新車新規登録から13年超で重課の対象
ディーゼル車11年超で重課の対象
ガソリンハイブリッド自動車・ガソリンプラグインハイブリッド自動車・電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・メタノール自動車重課の対象外

軽自動車税は別建てで、初めて車両番号の指定を受けてから13年・概ね20%です。上の15%を軽自動車に当てはめないでください。基本の税額は自動車税の仕組みと排気量別の金額で確認できます。

出典:国土交通省「自動車税のグリーン化特例の概要(適用期間 令和8年4月1日〜令和10年3月31日)」。2026-10-15確認。

長く乗られている車は少なくありません。乗用車(軽自動車を除く)の平均車齢は9.44年で、前年より0.10年延び、33年連続で高齢化しています(令和7年3月末現在、保有台数3,868万275台)。これは保有車全体の初度登録からの経過年の平均で、「買ってから乗る年数」ではありません。10年近く走る車が珍しくないことの目安として読んでください。

出典:一般財団法人自動車検査登録情報協会「平均車齢(令和7年3月末現在)」。2026-10-15確認。

問い2: 予想外の修理費をどこまで許容できるか

修理費の許容は、保証でどこまでカバーされるかと、保証の外は自己負担になることを合わせて考えます。以下の保証内容はトヨタの例です。メーカーや販売店で異なります。

新車の保証(トヨタ・自家用乗用車・2026年1月版の保証書)は、次のとおりです。

  • 一般保証: 新車登録日から3年間、ただし60,000kmまで(先に達した方)
  • 特別保証: 新車登録日から5年間、ただし100,000kmまで(先に達した方)。対象は重要な機能を果たす、トヨタが指定した部品のみ
  • 一般保証の対象外: タイヤ、12Vバッテリー、ダンプ機構、消耗部品、油脂類(そのほかの対象外は車種ごとに異なる)

出典:トヨタ自動車「保証について(保証-1 No. T111 自家用乗用車・保証書)2026年1月30日」。2026-10-15確認。

中古車の場合、保証は大きく2つに分かれます。

  1. 新車保証の残りを引き継ぐ二次保証。トヨタでは、保証期間内に車を入手した人が販売店でメンテナンスノートを示して手続きをすると、残りの期間が保証されます。条件は、保証書とメンテナンスノートがあること、販売店で手続きすること、国外に持ち出されていないことです。点検は有料(自家用乗用車は12か月点検相当)で、結果によっては断られる場合があり、整備・修理が必要になれば費用は自己負担です。
  2. 販売店が付ける中古車の保証。トヨタ販売店で購入した中古車(メーカー・年式は問いませんが、違法改造車・並行輸入車などは対象外)には、1年間・走行距離無制限のロングラン保証があります。ボディ内外装・塗装・錆、消耗部品、油脂類などは除かれます。

出典:トヨタ自動車「保証について(保証-1 No. T111)」/ トヨタ自動車「よくあるご質問(二次保証=保証継承)」/ トヨタ自動車「ロングラン保証」。いずれも2026-10-15確認。

保証がない場合の考え方も押さえておきます。国民生活センターのリーフレットでは、通常の使用損耗とは言えない不具合で、契約時に説明がなかった場合は、販売店に無償修理を求められるとされています。一方、自然損耗による不具合の修理は自己負担です。

出典:国民生活センター(作成協力: 自動車公正取引協議会)「中古車を購入するときに知っておきたいポイント」(2022年3月発行)。2026-10-15確認。

許容額の決め方は、手元資金から考えるのが現実的です。保証の外の修理が出たとき、いくらまでなら払えるかを先に決めます。保険・保証・ロードサービスが何を負担するかは、車の急な修理費への備え方で整理しています。

問い3: 最後に売るか、乗り潰すか

最後の出口は2つです。

どちらの出口でも、新車か中古車かだけで有利不利は決まりません。出口をどちらにするつもりかを先に決めておくと、問い1と問い2の答えが選びやすくなります。

新車と中古車を同じ軸で並べる

3つの問いと、選べる範囲・保証・税・手放すときを、1つの表で並べます。保証はトヨタの例です。

軸新車中古車
選べる範囲色・グレードなどを選んで注文できる在庫から選ぶ(個体ごとに状態が違う)
保証例(トヨタ): 一般保証3年・60,000km、特別保証5年・100,000km例(トヨタ): 新車保証の残りを引き継ぐ二次保証(点検は有料で断られる場合あり)、販売店のロングラン保証は1年・走行距離無制限
税(経年)起点は新車新規登録。ガソリン車は13年超で重課(概ね15%)、ガソリンハイブリッド・ガソリンプラグインハイブリッド・電気自動車などは対象外起点は同じ新車新規登録(買った日ではない)。年式が古いほど13年超に近い
手放すとき売却額は車種・状態で変わり、事前には分からない同じ。売却額は車種・状態で変わり、事前には分からない
買う側の確認仕様と納期の確認修復歴・保証・整備の表示の確認(次節)

出典:トヨタ自動車「保証について(保証-1 No. T111)」/ トヨタ自動車「よくあるご質問(二次保証=保証継承)」/ トヨタ自動車「ロングラン保証」/ 国土交通省「自動車税のグリーン化特例の概要」。いずれも2026-10-15確認。

納期の長さや価格の差は、公的機関・業界団体の一般的なデータが取れなかったため、数値では書きません。見積りと納期は、買いたい車種で販売店に確かめてください。

中古車を選ぶなら購入側で確認すること

中古車は個体差があり、確認は購入側の作業になります。自動車公正取引協議会の中古車規約では、展示車に次のような表示が必要とされています。

  • 保証: 保証に要する費用が「車両価格」に含まれる場合は「保証付き」、それ以外は「保証なし」と表示します。保証付きの場合は、保証の内容と期間・走行距離も表示します。「保証なし」でも有償で付けられる場合は、その表示も必要です。
  • 修復歴: 車体の骨格にあたる部位の修正または交換歴があると判断された場合に「有」と表示します。修復箇所は別途書面で示されます。
  • そのほか、走行距離や定期点検整備の有無も必要表示に含まれます。

出典:自動車公正取引協議会「必要表示-展示車-(中古車規約のポイント)」。2026-10-15確認。

  • 保証は「付き」か「なし」か。付きなら内容、期間、走行距離は何か
  • 保証が有償で付けられる場合、その費用と対象は何か
  • 修復歴の有無と、修復箇所の書面があるか
  • 走行距離と、定期点検整備の有無は表示のとおりか
  • 初度登録(年式)から数えて、13年超の重課までの年数はどれくらいか

参考までに、国民生活センターが受け付けた中古自動車の相談件数は、2023年度9,034件、2024年度7,059件、2025年度8,642件です。この件数には、購入(キャンセル・品質)と買取業者への売却のトラブルの両方が含まれ、購入だけの件数は分かりません。PIO-NETに登録された相談の件数で、消費生活センター等からの経由相談は含まれません。

出典:国民生活センター「中古自動車(各種相談の件数や傾向)」(2026年5月31日現在の掲載)。2026-10-15確認。

中間の選択肢: 登録済未使用車

新車と中古車の間にあたる選択肢として、登録(届出)済未使用車があります。自動車公正取引協議会の広告上の留意点(2014年9月)では、初度登録(届出)された車両で、かつ使用または運行に供されていない車両を指し、新車ではなく中古車の扱いです。

  • 走行距離が100kmを超える車両は「登録(届出)済未使用車」と表示できません。一度ユーザー名義で登録された車両や、試乗車・代車も同様です。
  • 「新車購入時に必要な重量税がかからないからお得」といった表示はしません。重量税は車検残存期間分の経済価値として販売価格に含まれているためです。

出典:自動車公正取引協議会「AFTC INFORMATION 「登録(届出)済未使用車」を広告掲載する際の留意点」(平成26年9月26日)。2026-10-15確認。

あなたはどちら寄り?3つの問いの当てはめ

3つの問いの答えを組み合わせて、寄りを見てみます。数値の閾値は置きません。自分の答えがどの行に近いかで考えてください。

タイプ乗る年数修理費の許容出口向く選び方
新車寄り保証の期間いっぱいまで小さい(保証の範囲で収めたい)保証が切れる頃に手放す(売る・乗り換える)新車。保証の期間と対象外を確認する
中古車寄り長い大きい(保証の外の修理も払える)乗り潰す中古車。経年の税(13年超の重課)と購入時の表示を確認する
中間も検討中くらい(保証が切れたあとも数年乗る)小さめどちらでもよい保証付きの中古車や登録済未使用車。保証の中身と中古車扱いである点を確認する
前提次第で成り立つ短い(保証の期間より十分短い)小さい短期で売る(売却額は事前に分からない)新車も中古車も成り立つ。「短期なら新車が得」とは決められない

この表の当てはめには例外があります。

  • 長く乗る前提でも、修理費を払える手元資金がなければ、保証のある新車や保証付きの中古車が合うことがあります。「長く乗るなら新車」「予算重視なら中古」の一本の線では決まりません。
  • 短く乗って売る前提でも、売却額は車種・状態で変わり、買う時点では分かりません。売る出口は、新車でも中古車でも不確実性を残します。
  • 乗る年数が長い場合、乗用車の自動車税の重課は、ガソリンハイブリッド・ガソリンプラグインハイブリッド・電気自動車などは対象外で、ガソリン車とは経年の税の見え方が変わります。

決めた後に確認すること

寄りが決まったら、次は車の条件、維持費、手放し方の確認です。

次にやること

  1. STEP 1家族構成から考える車の選び方新車か中古かが決まった人が、どんな車が必要かを決める
  2. STEP 2あなたに合う車タイプ診断新車・中古を決めたら、車タイプを絞る
  3. STEP 3車の年間維持費シミュレーション自分の条件で維持費を数字にする
  4. STEP 4車を売るならいつ?売却タイミングを考える5つのポイント手放す時期を具体的に考える

出典

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