この記事で扱うのは、2026年10月時点で受付中の「令和7年度補正」のCEV補助金(車両)です。「令和8年度」名義の別予算ではありません。軽EV(軽自動車の電気自動車)を買う・リースする人が、自分の車種の国の補助額と、いまから発注して受付に間に合うかを判断できるように、次世代自動車振興センター(以下センター)と経済産業省の公表情報(令和8年(2026年)10月時点)をもとに整理します。受付の終了時期は「見込み」で、確定ではありません。
この記事の要点
- 対象は令和7年度補正のCEV補助金(車両)の受付中分(2026年10月時点)。センターの案内ページは「申請受付中」の表示(2026年10月19日取得)
- 軽EVの補助上限は58万円(基本55万円+加算最大3万円)。「最大130万円」は普通・小型EVの上限で、軽EVには当てはまらない
- 車種別の公式額は、サクラ X・N-ONE e: e:G が580,000円、eKクロス EV P が574,000円、BYD RACCO 200 が150,000円など(自家用・令和8年(2026年)10月13日現在)
- 受付の終了見込みは令和8年(2026年)12月上旬〜下旬(令和8年10月9日公表)。見込みであり確定日ではない。予算が残った場合の最終期限は、登録が令和9年(2027年)2月1日・申請が2月12日必着
軽EVの国の補助額は上限58万円で、受付は2026年12月上旬〜下旬に終了見込み
軽EVのCEV補助金とは、国(経済産業省)が軽自動車の電気自動車の購入・リースに出す補助金で、2026年10月時点の受付中は令和7年度補正予算分です。窓口と審査はセンターが担います。
要点は次の4つです。
- 予算と受付: 令和7年度補正予算のCEV補助金(車両)の予算額は約1,100億円で、申請受付は令和8年(2026年)3月31日に始まっています。
- 軽EVの上限: 基本の補助額(上限)は55万円、メーカーの取組の評価による加算が最大3万円で、合わせて58万円です。この額は見直しの前も後も同じです。
- 130万円との違い: 「最大130万円」は普通・小型EVの上限(基本125万円+加算最大5万円)です。軽EVの額と混ぜないでください。見直し後の額は、令和8年(2026年)1月1日以降に新車として新規登録を受ける車両に適用されます。
- 終了見込み: センターは令和8年(2026年)10月9日に、受付の終了見込みを令和8年12月上旬〜12月下旬目処と公表しました。今後も執行状況を踏まえて更新されます。前回(令和8年9月4日公表)も時期は同じでした。
この記事では、終了見込みを「確定した終了日」としては扱いません。予算額に達した日の前日で受付が終わる仕組みなので、実際の日付は執行状況しだいで前後します。
自分の軽EVの補助額は、車種ごとの公式表の行を引けば分かる(15万〜58万円)
補助額は車種・グレード(型式)ごとにセンターが公表する「別表1」で決まり、軽EVの中でも15万円から58万円まで差があります。下の表は、自家用で登録する場合の額です(令和8年(2026年)10月13日現在、登録日が令和8年4月1日以降の表)。一覧は随時更新されるので、発注前に最新を確認してください。
| メーカー・車名・グレード | 補助額(円) | 備考 |
|---|---|---|
| 日産 サクラ X | 580,000 | S・Gグレードも580,000円 |
| ホンダ N-ONE e: e:G | 580,000 | e:Lも580,000円 |
| ホンダ N-VAN e: e:G | 580,000 | 軽の商用バン。自家用(白ナンバー)の場合 |
| 三菱 eKクロス EV P | 574,000 | G・Gビジネスパッケージも574,000円 |
| スズキ eエブリイ 4シーター | 568,000 | 軽の商用バン。自家用の場合 |
| スズキ e SKY A | 568,000 | G・Xも568,000円 |
| ダイハツ e-HIJET CARGO 4シーター | 356,000 | 軽の商用バン。e-ATRAI RSも356,000円 |
| BYD RACCO 200 | 150,000 | 軽EVでもメーカーの取組評価で額に差が出る例 |
表に載っていない車やグレードは、センターの承認車種一覧(別表1)で確認してください。補助対象はセンターが承認した車種のみで、随時更新されます。
ホンダ Super-ONE は別の行です。 センターの表では1,300,000円で、軽EVの58万円とは別の行になっています。ホンダは「小型EV」として発売しているため(2026年5月発表)、軽EVの額として読まないでください。
ガソリンの軽自動車やハイブリッド車(HEV) は、この表の対象ではありません。補助金の対象は承認車種のみで、一覧にある車だけが対象になります。
定価から補助額を引いた目安は、サクラ X で1,783,000円・N-ONE e: e:G で1,874,000円(税抜・編集部算出)
次の表は、メーカー希望小売価格(税抜)から補助額を引いた編集部算出の目安です。公表値ではありません。値引き・諸費用・消費税・自治体の補助金は含みません。
| 車種 | 定価(税抜・公表値) | 補助額(公表値) | 補助後の目安(編集部算出) |
|---|---|---|---|
| 日産 サクラ X | 2,363,000円 | 580,000円 | 1,783,000円 |
| ホンダ N-ONE e: e:G | 2,454,000円 | 580,000円 | 1,874,000円 |
| スズキ e SKY A | 1,927,273円 | 568,000円 | 1,359,273円 |
| BYD RACCO 200 | 1,950,000円 | 150,000円 | 1,800,000円 |
eKクロス EV は類別で定価が複数あるため、この表には載せていません。補助額(574,000円)だけを前の章で示しています。
補助金は車両の購入・リースへのものです。自宅の充電設備にかかる費用は別の話なので、EV 自宅 充電設備 費用で、外出先の充電費は急速充電 外出先 費用で確認できます。ガソリン車との走行費の比較材料には、軽自動車 ガソリン代 月いくらが使えます。
今から発注して間に合うかは、終了見込み・最終日・登録後申請の3点で逆算できる
間に合うかどうかは、次の3点で決まります。
- 終了見込み: 令和8年(2026年)12月上旬〜12月下旬(令和8年10月9日公表)。確定ではありません。
- 最終期限: 予算が残っていた場合に限り、補助対象となる初度登録(届出)の最終日が令和9年(2027年)2月1日、交付申請書の受付の最終日が令和9年2月12日(必着)です。
- 登録後の申請期限: 原則、車両の初度登録(届出)日から1ヶ月以内(翌月の前日までの消印有効)です。登録日までに支払いの手続きが済んでいる場合の期限で、登録日が令和8年(2026年)5月1日以降の車が対象です。
申請書は事務局への到着日で先着順に受け付けられ、予算額に達した日の前日(営業日)で受付が終わります。消印日ではなく到着日で見られる点に注意してください。
自分の登録予定日は、次のように当てはめます。
| 登録予定日と申請の見通し | 見方 |
|---|---|
| 令和8年12月上旬より前に登録し、すぐ申請できる | 終了見込みの前に申請書が事務局に届く見込み。ただし見込みは更新される |
| 令和8年12月上旬〜下旬に登録・申請する | 終了見込みの期間に重なる。予算到達の前日で受付が終わる可能性がある |
| 令和8年12月下旬より後に登録する | 見込み後。予算が残っている場合のみ、最終日(登録 令和9年2月1日・申請 令和9年2月12日必着)まで受け付けられる |
条件は「見込みの前に申請書が事務局に届くこと」です。納車と登録の時期は車種と販売店の状況で変わるので、納期の目安は販売店に確認してください。この記事では納期の日数は示しません。
申請は登録と全額支払いのあとに、オンラインで1台ごとに出す
申請は、車両の登録(届出)と車両代金全額の支払い(または全額支払いの手続き)を済ませてから行います。基本的にオンライン申請で、1台ごとに出します(紙の場合は郵便か信書便。持ち込みは不可)。対象は、新車新規登録の自家用車に限ります。
| 手順 | 内容 | 目安・条件 |
|---|---|---|
| 1. 発注・登録 | 補助対象の承認車種を購入し、登録(届出)する | 登録日が令和8年(2026年)4月1日以降の車(初度登録から1ヶ月以内の申請ルールは5月1日以降の登録が対象) |
| 2. 全額支払い | 車両代金の全額を支払う(または全額支払いの手続きを済ませる) | 登録日までに済むかで申請期限が変わる(次の章) |
| 3. オンライン申請 | センターへ1台ごとに交付申請する | 原則、初度登録日から1ヶ月以内 |
| 4. 審査・交付決定 | センターが審査し、交付を決定する | 概ね3〜4か月(2026年10月時点のFAQ。不備があればさらにかかる) |
| 5. 振込 | 申請書に記載した金融機関に補助金が振り込まれる | 振込予定日は交付決定通知書に記載 |
リースの場合は、リース契約者ではなく使用者が申請する扱いです(リース車両は全て使用者申請)。審査期間の目安は、センターのFAQ(令和8年(2026年)10月16日追記版・2026年10月時点)によるものです。
支払いがずれる・リース期間が短い・保有義務を破ると、補助金が出ないか返納になる
次の落とし穴は、補助額が大きいだけに損も大きくなります。
損に直結する3点
- 登録日までに車両代金の支払い(または全額支払いの手続き)が済まない場合、申請期限は「初度登録日から1ヶ月以内」ではなく「初度登録(届出)日の翌々月末日(消印有効)」になる。リースはリース契約日で判断される
- リースは、リース契約期間を処分制限期間以上にしないと補助金は交付されない
- 保有義務の期間内に処分すると、事前のセンター承認と補助金の返納が必要。承認を得ずに処分したときなどは、加算金(年10.95%)を加えて返納を求められることがある
| 避けたい判断 | こうすればOK |
|---|---|
| 登録日までに全額支払いの手続きが済んでいないまま登録する | 登録日までに支払いまたは全額支払いの手続きを完了させ、1ヶ月以内の期限で申請する |
| リース期間を短く設定する | リース契約期間を処分制限期間(軽EVの自家用は4年)以上にする |
| 補助金を受けた車を、承認なしで売却・譲渡する | 処分制限期間内の処分は事前にセンターの承認を得る(返納が必要) |
| 事業用(黒ナンバー)や中古車で申請しようとする | 新車新規登録の自家用車に限られる。事業用・中古車は対象外 |
| 国の別の補助金と同じ車で重ねて申請する | 国の他の補助金とは重複して申請できない |
そのほか、メーカーの新車保証がついていない車両は対象外です。また、補助金の交付は車両ごとに1回限りで、すでに交付を受けた車は対象になりません。軽EVの処分制限期間は、新規登録(届出)日から4年(自家用。貸自動車業用は3年)です。
国の補助金は自治体の補助金と重複して申請でき、減税は別制度として確認する
国のCEV補助金は、地方公共団体の補助金制度とは重複して申請できます。自治体の補助額や期限は地域ごとに違うため、お住まいの自治体の公式ページで確認してください。この記事では自治体の補助金の額は扱いません。
購入時の補助金とは別に、税の優遇があります。エコカー減税はエコカー減税 2026、EVの重量税の話はEV 重量税 2028が別制度として扱っています。軽自動車の維持費のうち車検の費用は軽自動車 車検費用 2026で確認できます。
よくある質問
Q1. 受付終了は12月で確定ですか?
確定ではありません。センターが令和8年(2026年)10月9日に公表したのは「令和8年12月上旬〜12月下旬目処」という終了見込みで、今後も執行状況を踏まえて更新されます。実際には予算額に達した日の前日(営業日)で申請受付が終了します。
Q2. 「最大130万円」は軽自動車にも当てはまりますか?
当てはまりません。130万円(基本125万円+加算最大5万円)は普通・小型EVの上限です。軽EVの上限は58万円(基本55万円+加算最大3万円)です。
Q3. ホンダ Super-ONE は軽EVの58万円ですか?
センターの補助額表(令和8年(2026年)10月13日現在)では、Super-ONEは1,300,000円の行で、軽EVの58万円とは別の行です。ホンダは「小型EV」として発売しています。自分の車の額は、別表1の該当行で確認してください。
Q4. ガソリンの軽自動車やハイブリッド車(HEV)も対象ですか?
補助対象はセンターが承認した車種のみで、随時更新されます。承認一覧にある車だけが対象です。購入前に、一覧に希望の車種・グレードがあるかを確認してください。
Q5. 交付までどのくらいかかりますか?
センターのFAQ(令和8年(2026年)10月16日追記版・2026年10月時点)では、交付決定までは申請書類の到着から概ね3〜4か月程度かかる見込みとされています。書類に不備があればさらにかかります。
Q6. 受付が終わったら、令和9年度に同じ補助金はありますか?
センターのFAQ(令和8年(2026年)10月16日追記版・2026年10月時点)では、令和9年度のCEV補助金について「現時点では決定している事項はありません」とされています。受付終了後を前提に動くのは避け、見込みの時期を基準に計画してください。
Q7. リースでも補助金は使えますか?
使えます。リース車両は全て使用者が申請します。ただし、リース契約期間は必ず処分制限期間以上にする必要があります。軽EVの自家用は4年です。新車新規登録の自家用車に限られ、中古車と事業用は対象外です。