自動車税の還付額を廃車月から計算する方法【年税額が分かる普通車・令和8年度】

最終更新: 2026-10-15 ・ 約16分で読めます ・ クルマ生活 編集部

  • 2026年10月時点・令和8年度(2026年度)の自家用乗用車(普通車)で、納付済みの年税額が分かる場合の説明です。貨物・営業用など税額が別の車、軽自動車は範囲外です。
  • 廃車とは、運輸支局での抹消登録のことです。業者への引き渡し日ではありません(東京都主税局)。
  • 還付額は、納付済みの年税額のうち「抹消登録の翌月から3月まで」の月数分です。年税額36,000円の車を9月に抹消登録すると18,000円、3月に抹消登録すると0円です(編集部算出)。
  • 年税額36,000円の車なら、抹消登録が1か月遅れるごとに還付は3,000円減ります(編集部算出)。
  • 表の金額は、大阪・北海道・愛知・埼玉の4道府県の公表式に合わせた編集部算出の目安です。実際の額は、自分の県から届く通知額が正です。

還付額は「年税額−(年税額×4月から抹消月までの月数÷12を100円未満切捨て)」で出せる

自動車税の還付とは、普通車を年度の途中で抹消登録したとき、翌月から3月までの月数分の税額が戻る仕組みのことです。地方税法第157条第2項は、賦課期日(4月1日)後に納税義務が消滅した人には「消滅した月まで、月割をもつて」課税すると定めています。東京都主税局も、抹消登録した月の翌月から月割で減額すると案内しています。

計算の手順は次のとおりです(式は大阪府・北海道・愛知県・埼玉県の公表内容に基づく編集部の整理です)。

  1. 納付済みの年税額を確認する
  2. 経過月数を数える(4月から抹消登録の月まで、抹消月を含む)
  3. 年税額×経過月数÷12を求め、100円未満を切り捨てる
  4. 年税額から3の額を引く。これが還付額

例として、年税額36,000円の車を9月に抹消登録すると、経過月数は6(4〜9月)です。36,000×6÷12=18,000円で端数はなく、36,000−18,000=18,000円が還付額です(編集部算出)。

なお、令和8年(2026年)4月1日以降は「自動車税(種別割)」が「自動車税」に名称変更されています(福岡県の案内)。本記事はこの税を指します。

戻るのは普通車を抹消登録したときだけで、軽自動車・名義変更・3月抹消は0円

還付されるのは、普通車の抹消登録をした場合です。一時抹消も、解体に伴う永久抹消も、抹消登録の翌月から年度末までの税額が減額されます(大阪府)。

状況還付根拠
普通車を一時抹消・永久抹消した戻る(翌月〜3月分)大阪府の案内
軽自動車を廃車した月割の還付なし総務省資料の比較表(月割制度は軽=無、普通・小型=有)。軽自動車税は区市町村が課税(東京都)
譲渡・他府県への転出の登録をした戻らない大阪府の案内
年度の途中で所有者(使用者)が変わった戻らない埼玉県の案内
3月中に抹消登録した当年度の還付は0円大阪府の案内。その年度の納税義務者に課されるため
下取りに出したが抹消登録がされていない戻らない(名義変更・移転登録では還付が発生しない)愛知県の案内
納税義務者に未納がある未納額に充当される東京都・大阪府の案内

売却や下取りでは、地方税法第157条第4項により、所有者の変更があると当年度の末日に変更があったものとみなされるため、名義変更だけでは月割の還付は出ません。還付が出るのは、車が抹消登録されたときです。還付請求権を自動車販売店などに譲渡している場合、大阪府は債権の譲受人あてに還付すると案内しています。業者に出す前に、抹消登録をいつ誰がするか、還付金の扱いはどうなるかを確認してください。売却先の選び方は下取り vs 買取で比べています。

割賦販売などで売主が所有権を留保している車は、買主(使用者)が所有者とみなされます(福岡県の案内)。

令和8年度の年税額表は、納付済み額と新旧税率・13年超の条件を照合する補助に使う

年税額の調べ方は本記事では扱わず、手元の納税通知書などで納付済みの額が分かっている前提です。下の表は、その額が自家用乗用車のどの区分に当たるかを照合するためのものです。表に同じ額がない場合は、前章の式に自分の年税額を入れて計算してください。

2026年10月時点・自家用乗用車(登録車)の年税額です。

総排気量令和元年(2019年)10月1日以降に新車新規登録令和元年9月30日以前に新車新規登録(旧税率)
1,000cc以下25,000円29,500円
1,000cc超1,500cc以下30,500円34,500円
1,500cc超2,000cc以下36,000円39,500円
2,000cc超2,500cc以下43,500円45,000円
2,500cc超3,000cc以下50,000円51,000円

出典は総務省の公表です。千葉県の令和8年度(令和8年4月1日現在)の早見表でも、1.5L超2L以下の標準税率は新車新規登録が令和元年10月以降なら36,000円、令和元年9月30日以前なら39,500円で、令和8年度も同じです。

新車新規登録から13年を経過したガソリン車・LPG車は、翌年度以降に約15%増額されます(貨物車・バスは約10%増額)。令和8年度の乗用車で、令和元年9月30日以前の新車新規登録・1.5L超2L以下の重課の年税額は45,400円です(千葉県の早見表)。重課の仕組みと上がり幅は自動車税 13年超 いくら上がる 早見表にまとめています。

年税額と抹消月が分かれば、月別の還付額は早見表で引ける

2026年10月時点・令和8年度の税額で、納付済みの年税額と抹消登録の月から還付額を引く表です。金額はすべて編集部算出で、算出式は「年税額−年税額×経過月数÷12(100円未満切捨て)」です。大阪・北海道・愛知・埼玉の4道府県の公表式に合わせています。

新税率(令和元年10月以降に新車新規登録)・年税額別、単位は円

抹消登録の月25,000円30,500円36,000円43,500円50,000円
4月23,00028,00033,00039,90045,900
5月20,90025,50030,00036,30041,700
6月18,80022,90027,00032,70037,500
7月16,70020,40024,00029,00033,400
8月14,60017,80021,00025,40029,200
9月12,50015,30018,00021,80025,000
10月10,50012,80015,00018,20020,900
11月8,40010,20012,00014,50016,700
12月6,3007,7009,00010,90012,500
1月4,2005,1006,0007,3008,400
2月2,1002,6003,0003,7004,200
3月00000
年税額36,000円の車の月別還付額。4月抹消の33,000円から1か月遅れるごとに3,000円ずつ減り、3月抹消では0円になる
年税額36,000円の車の月別還付額(抹消登録の月ごと・編集部算出)。出典: 地方税法と大阪府・北海道・愛知県・埼玉県の公表式に基づく編集部算出

旧税率・重課の例(1.5L超2L以下)、単位は円

抹消登録の月39,500円(令和元年9月以前登録の旧税率)45,400円(旧税率・13年経過のガソリン車の重課)
4月36,30041,700
5月33,00037,900
6月29,70034,100
7月26,40030,300
8月23,10026,500
9月19,80022,700
10月16,50019,000
11月13,20015,200
12月9,90011,400
1月6,6007,600
2月3,3003,800
3月00

36,000円の列は全て100円の倍数で割り切れ、1か月遅れるごとに3,000円ずつ減ります。30,500円の列のように割り切れない年税額では、隣り合う月の差が2,500円と2,600円などになります。この表は登録の月だけで決まり、月内であれば何日に抹消登録しても同額です。

還付の端数処理は新規登録時の月割課税と異なり、端数未処理額15,250円は公式式では15,300円になる

端数は、各県の公表式の言い回しは違っても、確認できた4道府県では同じ結果になります。

  • 大阪府: 年税額から、年税額×4月から抹消登録の月までの月数÷12(減額後の税額として100円未満切捨て)を引く
  • 北海道: 年税額から、年税額×4月から抹消登録月までの月数÷12を引く(計算例では9,875円を9,800円として引いている)
  • 愛知県: 12で割った結果の100円未満を切り捨ててから年税額から引く
  • 埼玉県: 年税額×抹消登録の月の翌月から3月までの月数÷12を100円未満切り上げ

年税額30,500円の車を9月に抹消登録すると、30,500×6÷12=15,250円と割り切れませんが、公式式では課税側が15,200円に切り捨てられて還付は15,300円になり、15,250円との差は50円です。(編集部算出)

公表の計算例とも一致します。

例計算還付額区分
年税額39,500円・6月に抹消39,500×3÷12=9,875円→切捨て9,800円。39,500−9,80029,700円北海道の計算例と同額
年税額39,500円・8月に抹消39,500×5÷12=16,458円→切捨て16,400円。39,500−16,40023,100円大阪府の計算例(令和7年8月20日に抹消した2,000ccの乗用車・納付済み)と同額
年税額30,500円・8月に抹消30,500×5÷12=12,708円→切捨て12,700円。30,500−12,70017,800円編集部算出

新規登録時の月割課税は逆に100円未満を切り捨てます(埼玉県)。還付と課税では端数の向きが逆なので、他サイトの早見表と100円単位でずれることがあっても、同じ式で比べるとずれの理由が見えます。

東京都・千葉県・福岡県・神奈川県は、還付額の式を明記した公式ページを確認できていません。この4都県では、表を目安として使い、通知額が正しいものとして扱ってください。

基準は運輸支局での抹消登録日で、月内なら何日でも同額。3月なら翌年度の負担は0円、4月でも1か月分の負担

基準は、業者に車を引き渡した日ではなく、運輸支局などで実際に抹消登録した日です(東京都主税局)。月末に引き渡しても、抹消登録が翌月になると、その分の月数は減ります。

月内であれば、何日に抹消登録しても同額です。たとえば6月に抹消登録すると、4月から6月までの3か月分が課税されます(東京都主税局)。

賦課期日は4月1日なので、4月に抹消登録しても4月1日時点の所有者に1年分が課税されます。年税額36,000円の車で、抹消登録の月ごとの負担を比べると次のとおりです(編集部算出)。

抹消登録の月当年度の還付その年度の実質負担(1年分−還付)
3月0円年税額の全額(納付済みで戻らない)。翌年度の課税は0円
4月33,000円3,000円(4月分1か月)
5月30,000円6,000円(4月・5月の2か月分)

3月中に抹消登録すれば、4月に抹消登録した場合の負担(年税額36,000円なら3,000円)はかかりません(編集部算出)。

3月中に抹消登録すれば、翌年度の負担は0円になります。逆に、4月に入ってから抹消登録しても、4月分の負担が1か月分でかかります。年度をまたぐ時期は、手続き日を決める前に、運輸支局の抹消登録日がいつになるかを業者と確認してください。13年超の古い車を廃車にするか判断する場合は、自動車税 13年超 買い替え 損益も参考になります。

受け取り方は都道府県で違い、通知を待つ県も、請求書を返送する県も、申請期限がある県もある

  1. 運輸支局で抹消登録をする(手順は廃車 費用 自分で 手続きを参照)
  2. 県から還付の通知や案内が届く(届くまでの目安は県で違う)
  3. 案内に沿って受け取る(そのまま届く県、請求書を返送する県、期限までに申請する県がある)

2026年10月時点の4県の案内は次のとおりです。

県手続き時期の目安
東京都別途の還付申請は不要。自動的に通知が届く。還付金が5万円以下ならゆうちょ銀行から「振替払出証書」が送られる抹消登録等が確認されてから1か月程度
北海道運輸支局で抹消登録した場合は特に手続不要。口座振込を希望する場合などは別の連絡が必要県の案内を確認
大阪府「還付請求書兼口座振替申出書」を返送する抹消登録の日から1か月半程度で発送。返送後4〜6週間程度で入金
愛知県口座振替を希望する場合は、お知らせ宛名面の申請期限までに「あいち電子申請・届出システム」で申請。期限後や不備があると、三菱UFJ銀行の店舗で換金する送金支払通知書になる抹消登録をした月の翌月下旬に「還付金のお知らせ」を発送

上記以外の県は、各県の自動車税事務所や税事務所の案内で確認してください。通知書の書類に期限が書かれていたら、その期限を優先します。

自動車重量税は適正な解体後、永久抹消登録申請または解体届出と同時に別の還付申請が必要

自動車税の月割還付と、自動車重量税の廃車還付は別の制度です。

項目自動車税自動車重量税
対象になる抹消一時抹消も永久抹消も対象自動車リサイクル法に基づき適正に解体された場合
申請県によって通知を待つ、請求書を返送する、期限までに申請する解体を事由とする永久抹消登録申請または解体届出と同時に還付申請
残りの期間の条件抹消登録の翌月から3月までの月数分車検残存期間が1か月未満の場合は還付を受けられない
売却・下取り名義変更だけでは出ない売却した場合は還付を受けられない

重量税は、一時抹消だけでは対象になりません。解体を伴う手続きと同時に還付申請をする必要があります(国税庁)。自賠責保険や自動車リサイクル料金の戻りも別の制度で、本記事の対象外です。契約先で確認してください。重量税の還付の計算は自動車重量税 還付 廃車 計算で扱っています。

よくある質問

Q1. 軽自動車を廃車しても自動車税は戻りますか?

軽自動車税(種別割)には月割の還付制度がなく、廃車しても月割では戻りません(総務省資料)。軽自動車税は都道府県ではなく区市町村が課税します(東京都主税局)。

Q2. 4月に廃車したら自動車税は戻りますか?

戻るのは5月から翌年3月までの11か月分です。年税額36,000円の車を4月に抹消登録すると33,000円が戻り、実質負担は4月分の3,000円です(編集部算出)。

Q3. 還付通知書が届かないときはどうすればいいですか?

県によって通知の時期が違います。東京都は抹消登録等の確認から1か月程度、大阪府は抹消登録の日から1か月半程度で発送、愛知県は抹消登録の翌月下旬に発送と案内しています。目安を過ぎても届かない場合は、自分の県の自動車税事務所や税事務所の案内で確認してください。

Q4. 車を売った場合も自動車税は戻りますか?

名義変更・移転登録だけでは還付は発生しません(愛知県)。車が抹消登録されたときに、翌月から3月までの月数分が還付されます。売却先との契約で、還付請求権を譲渡している場合は、債権の譲受人あてに還付されます(大阪府)。抹消登録の時期と還付金の扱いは売却前に業者へ確認してください。

Q5. 自動車税を滞納しているときも還付を受けられますか?

納税義務者に未納がある場合、還付金は未納額に充当されます(東京都は都税の未納額、大阪府は他の府税の未納の徴収金)。

Q6. 廃車で自動車重量税や自賠責も戻りますか?

自動車重量税は、適正な解体後、解体を事由とする永久抹消登録申請または解体届出と同時に還付申請をした場合に対象です。車検残存期間が1か月以上必要で、売却や下取りでは還付されません(国税庁)。自賠責保険は本記事の対象外なので、契約先で確認してください。重量税の還付の計算は自動車重量税 還付 廃車 計算で扱っています。

出典

  1. 地方税法(昭和25年法律第226号)第155条・第156条・第157条(e-Gov法令検索 API v1 で取得) (取得日: 2026-10-13)
  2. 総務省「自動車関係税制のあり方に関する検討会 ヒアリング説明資料(令和7年8月19日)」(PDF)p.7 (取得日: 2026-10-13)
  3. 東京都主税局「自動車税|自動車と税金」(Q12・Q14・Q30・Q31) (取得日: 2026-10-13)
  4. 大阪府「自動車税還付金の概要」 (取得日: 2026-10-13)
  5. 埼玉県「自動車税のしくみ」 (取得日: 2026-10-13)
  6. 北海道「道税の還付についてのQ&A」(Q4・Q5) (取得日: 2026-10-13)
  7. 愛知県「自動車税の税額について」 (取得日: 2026-10-13)
  8. 愛知県「自動車税(種別割)還付金のお知らせが届いた方へ」 (取得日: 2026-10-13)
  9. 福岡県「自動車税の概要」 (取得日: 2026-10-13)
  10. 総務省「2019年10月1日、自動車の税が大きく変わります」(税率表) (取得日: 2026-10-13)
  11. 千葉県「令和8年度自動車税税率及び月割税額早見表 令和8年4月1日現在」(PDF) (取得日: 2026-10-13)
  12. 国税庁「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度について(Q&A)」 (取得日: 2026-10-13)

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