この記事の要点
- 適用地域の普通車は、保管場所の書面(警察署長が交付)が登録の提出書類にあたり、駐車場がないと登録=納車に進めません(「納車できない」は編集部の解釈。売買契約そのものを禁じる規定ではありません)
- 書面が要るかは「使用の本拠が政令の地域か」と「普通車か軽か」で決まります。軽自動車は書面ではなく届出で、地域も狭くなります
- 駐車場は使用の本拠から2km以内で、出入りと収容ができ、使用する権原があるものを選びます
- 日数の公表値は単位が揃っていません(リパークは暦日、タイムズは営業日、警視庁は営業日か暦日かの記載なし)。足し算せず、納車希望日から逆算して、駐車場の申込から動きます
駐車場がまだない状態で車を買うときの順番を、令和8年(2026年)10月31日時点の法令と警察・事業者の公表値で整理しました。申請の取り方そのものは車庫証明 取り方 費用 日数に任せ、この記事は「いつ何を始めるか」に絞ります。
適用地域の普通車は、駐車場がないと登録に進めず納車できない
適用地域の普通車は、警察署長が交付する保管場所確保の証明書面を登録の申請で提出する必要があり、駐車場がないと登録(ナンバー取得)に進めません。
根拠は「自動車の保管場所の確保等に関する法律」(昭和37年法律第145号)です。新規登録などを受けるには、警察署長が交付する保管場所を確保していることを証する書面の提出が要ります(第4条第1項)。書面の提出がないとき、行政庁は登録の処分をしません(同条第2項)。対象になる登録は、新規登録、使用の本拠の位置の変更に係る変更登録、変更を伴う移転登録です。
ここから「書面がなければ納車できない」と言えますが、これは編集部の解釈です。法が書面を求めているのは登録の処分のときで、売買契約そのものを禁じる規定ではありません。販売店の契約約款の扱いは確認していないため、契約の前後は販売店に聞いてください。
警視庁は、保管場所(車庫)を確保してから申請するよう案内しています(令和8年(2026年)7月17日更新のページ)。三井のリパークも、新しく車両を購入する場合は納車前に所轄の警察署への申請が必要と案内しています。
取り方・手数料・日数の詳細は車庫証明 取り方 費用 日数で確認できます。
書面が要るかは「地域」と「普通車か軽か」の2つで決まる
自分の使用の本拠が政令の地域のどこにあたるかを引き、普通車か軽自動車かで下の表の行を選んでください。
地域は、令の附則が定める平成12年(2000年)6月1日時点の区域で見ます(令和8年(2026年)10月31日時点で確認)。
| 使用の本拠 | 普通車 | 軽自動車 |
|---|---|---|
| 特別区、または令別表第二の市 | 登録に警察署長交付の保管場所の書面が要る | 新規に運行の用に供するとき、保管場所を管轄する警察署長への届出が要る |
| 上記以外の市・町、令別表第一の村 | 登録に書面が要る | 届出の地域に含まれない(町村は含まれない) |
| 政令で定める地域以外 | 法第4条の書面は求められない | 届出の地域に含まれない |
- 普通車の書面は、特別区・市・町・別表第一の村に使用の本拠がある場合の規定です(令附則第2項第1号)。軽自動車の届出は特別区と別表第二の市に限られます(同項第2号)
- 法附則第2項により、当分の間、政令の地域以外に使用の本拠がある保有者には第4条・第5条・第7条は適用されません。地域外の人に保管場所の確保義務そのものがあるかは、この記事では断定しません
- 国土交通省関東運輸局の登録実施要領でも、新車の新規登録で保管場所証明書は使用の本拠が適用地域の場合に限り必要とされ、証明の日から概ね1か月以内のものを提出します。適用地域外でも、使用の本拠が使用者の住所と異なるときは、使用の本拠の位置を証する書面が要ります
- 中古車の名義変更でも、使用の本拠の位置の変更を伴う移転登録は書面が要る対象です。引越しを伴う場合は車 引越し 住所変更も見てください
北海道の例では、普通車の申請が必要な地域は道内の市と町(平成12年6月1日時点で村だった地域を除く)です。軽自動車の届出は札幌・函館・旭川・小樽・江別・苫小牧・室蘭・帯広・釧路・北見の10市(平成12年6月1日時点で町または村だった地域を除く)です。ほかの都道府県の区域は、各県警の案内で確認してください。
神奈川県では、軽自動車の保管場所の届出を登録(ナンバー取得)前にしてもよいと神奈川県警察が案内しています。
駐車場は「使用の本拠から2km以内・出入りと収容・使用権原」を満たすものを選ぶ
駐車場探しの条件は3つで、使用の本拠から2km以内であること、出入りと収容ができること、保有者が使用する権原を持つことです。
- 距離: 使用の本拠の位置から2km以内(令第1条第1号)。神奈川県警察は直線距離で見ると案内しています。使用の本拠は、個人は住所地または居所、法人は事務所の所在地です
- 出入りと収容: 令第1条第2号の要件です
- 使用権原: 保有者が保管場所として使用する権原を有すること(令第1条第3号)
他人の駐車場を借りる場合、使用権原を示す書類は警察庁の案内で次のいずれかです。承諾証明書だけが答えではありません。
| 書類 | 補足 |
|---|---|
| 駐車場賃貸借契約書の写し | 契約者氏名と申請者氏名が同一でないと認められないことがある(大阪府警察) |
| 駐車場の料金の領収書等 | 賃貸借契約書の写しがない場合に、駐車場を賃借している者であれば通常持っているもの(警察庁) |
| 保管場所使用承諾証明書 | リパークは申込時に発行「要」を選び、発行手数料が必要で、発行できない駐車場がある |
| 公法人の確認証明書 | 警察庁の案内にある書類の一つ |
契約内容によっては使用権原が認められない場合があると埼玉県警察は案内しています。承諾証明書の発行手数料の額は、リパークのページに記載がありません。駐車場ごとに発行可否と手数料を申込前に確認してください。月極契約の流れは月極 駐車場 契約 流れ 必要書類にまとめています。
自分の土地や親族の土地を保管場所にする場合の書類は、確認できた範囲では断定できません。警察署に確認してください。
納車日から逆算すると、駐車場の申込から動かないと間に合わない
納車希望日から逆に、登録に出せる期限、警察の交付、承諾証明書の発行、駐車場の利用開始の順にさかのぼり、それぞれの公表値を自分の手帳に当てて引いてください。
次の表は令和8年(2026年)10月31日時点の公表値です。単位が営業日と暦日で混在し、事業者・警察ごとに条件が違うため、合計日数は作っていません。
| 段階 | 公表値 | 単位 | 条件・出どころ |
|---|---|---|---|
| 駐車場の申込から利用開始 | 申込日の8日後〜60日後から選べる | 暦日 | 三井のリパーク月極 |
| 同上(例外) | 申込日の最短15日後 | 暦日 | リパーク。貸出物あり・事前試し入れ必須・取扱説明あり・契約書発行の駐車場 |
| 契約から利用開始まで | 5〜6営業日(約1週間)程度(一部例外あり) | 営業日 | タイムズ月極。約款取引・クレジットカード決済、「募集中(空きあり)」の駐車場に申し込んだ場合 |
| 同上(上記以外) | 10営業日(約2週間)程度 | 営業日 | タイムズ月極。「募集中(空きあり)」の駐車場に申し込んだ場合 |
| 承諾証明書の発行(新規契約) | 契約手続き開始後、10日前後 | 営業日 | タイムズ月極。初期費用の入金後に送付 |
| 承諾証明書の発行(契約期間中) | 最短でも3〜4日 | 営業日 | タイムズ月極。申請書の記入と発行手数料の入金の後に送付 |
| 警察署での申請から交付 | 3〜7日間 | 日(営業日か暦日かの記載なし) | 警視庁・窓口申請。月末・年末・年度末は混雑 |
| 登録の申請 | 証明の日から概ね1か月以内のものを提出 | か月 | 新車・型式指定自動車の新規登録、使用の本拠が適用地域の場合(関東運輸局の実施要領) |
読み方の例は次のとおりです。数字は自分の条件に置き換えてください。
- 納車希望日の前に登録を済ませる日を決める。証明書は証明の日から概ね1か月以内のものなので、早く取りすぎないようにする
- 警察署での交付に必要な日数を、申請先の案内で引く(警視庁は3〜7日間、月末・年度末は混雑)
- 承諾証明書を使うなら、発行にかかる営業日を引く(事業者で違う)
- 駐車場の利用開始日から、申込を始める日を決める。ここで契約開始日の決め方が効いてくる(次の章)
申請の書類入手から受け取りまでの手順は車庫証明 取り方 費用 日数、名義変更側の手続きは名義変更 費用 自分でで確認できます。
承諾証明書の有効日は契約開始日になるので、開始日は警察の受理時期に合わせて決める
承諾証明書の有効日は契約開始日(利用開始日)で、それより前の日付にはできません。そのため、契約開始日は警察が申請を受理できる時期から逆に決めます。
リパーク・タイムズとも、承諾証明書の有効日は契約開始日です。リパークは「契約開始日より前の日付を記載することはできません」としています。タイムズも、有効日は契約開始日と案内しています。
警察側の受理時期は都県で違います。
| 警察 | 受理の条件(公表値) |
|---|---|
| 東京都(警視庁) | 事前に申請を受理できるのは、保管場所の有効期間の最大7日前から。有効期間より前の申請の場合、交付予定日は使用権原が有効になる日以降 |
| 埼玉県警察 | 申請日が使用期間内で、かつ申請日から最低1か月以上の使用権原が必要(賃貸借契約書の写しや使用承諾証明書で示す場合) |
東京は有効期間の前から出せる一方、埼玉は申請日が使用期間内であることが条件です。ほかの都道府県は確認できていません。申請する警察署に、契約開始日と申請日の関係を先に聞いてください。
車庫証明のためだけの短期契約や名義だけ借りる方法は、避けたい判断
車庫証明のためだけの短期契約は事業者に断られることがあり、実際に置かない場所や実態と違う書面で登録を受けると、虚偽の書面として20万円以下の罰金の対象です。契約者を自分以外の名義にすると、申請者と同一でないとして認められないことがあります。
| 避けたい判断 | こうすればOK |
|---|---|
| 書面を取るためだけに1か月だけ契約する | 実際に車を置く駐車場を契約する。タイムズは、取得するためだけの契約は違法行為への加担となる場合があるとして断っている |
| 契約者を自分以外の名義にしてもらう | 契約者氏名と申請者氏名を同一にする。同一でないと認められないことがある(大阪府警察) |
| 置く予定のない場所の書面で登録を受ける | 保管場所として実際に使う場所の書面を出す。虚偽の書面を提出して登録を受けると20万円以下の罰金(法第17条第2項第1号) |
タイムズのページには、車庫証明を発行後3カ月以内の契約者からの解約は受け付けられない旨の記載もあります。
駐車場が決まらないうちは路上に置けない。見つかるまで買う順番を後ろへ
適用地域では、道路上の場所を自動車の保管場所として使ってはいけません。駐車場が見つからないなら、納車を先に進めず、買う順番を後ろへ回すほうが安全です。
法第11条第1項は、何人も道路上の場所を保管場所として使ってはならないと定めています。第2項は、道路上の同一の場所に、夜間(日没から日出)は引き続き8時間以上、昼間を含めて12時間以上駐車することとなる行為を禁じています。どちらも適用は政令で定める地域(普通車の書面と同じ区域)に限られます(第1項は附則第3項による)。
罰則は、第11条第1項違反が3月以下の拘禁刑または20万円以下の罰金(法第17条第1項第2号)です。第11条第2項違反は20万円以下の罰金です(同条第2項第2号)。
- 駐車場が見つからない: 契約と納車を後ろへ回す。販売店に納車日を相談する(売買契約の解除条件は確認していないので、書面で確認する)
- 軽自動車で届出の地域(特別区・別表第二の市)に当たる: 届出の要否を管轄の警察署に確認する。神奈川県では登録前に届出手続ができる
- 資金面で迷う: 購入資金の組み立ては車 購入 頭金で確認できる
よくある質問
Q1. 駐車場がなくても車の売買契約はできますか?
法は登録の処分のときに保管場所の書面を求めており、売買契約そのものを禁じる規定ではありません(編集部の解釈)。ただ、適用地域の普通車は書面がないと登録に進めず、納車になりません。販売店の契約約款は確認していないので、駐車場が確保できない場合の扱いは契約前に販売店に聞いてください。
Q2. 軽自動車なら車庫証明は要りませんか?
軽自動車は書面ではなく、保管場所を管轄する警察署長への届出です(法第5条)。届出が要る地域は特別区と令別表第二の市に限られ、町村は含まれません。北海道では札幌など10市が例です。自分の使用の本拠が地域に当たるかは、管轄の警察署か県警の案内で確認してください。
Q3. 駐車場を借りる前に車庫証明を申請できますか?
警視庁は保管場所を確保してから申請するよう案内しています。東京では、事前に受理できるのは有効期間の最大7日前からです。埼玉県警察は申請日が使用期間内であることを条件にしています。売買契約前の申請や車台番号が未確定の場合の扱いを明記した警察のページは確認できなかったため、申請する警察署に聞いてください。
Q4. 親や知人の駐車場を使えますか?
他人の駐車場を保管場所にする場合、警察庁の案内では、賃貸借契約書の写し、料金の領収書等、保管場所使用承諾証明書、公法人の確認証明書のいずれかで使用権原を示します。契約者と申請者の氏名が同一でないと認められないことがあります(大阪府警察)。無償で借りる場合などの書類は確認できた範囲では断定できないので、警察署に確認してください。
Q5. 承諾証明書の発行は有料ですか?
リパークは、承諾証明書の発行に手数料が必要で、発行できない駐車場があると案内しています。金額はリパークのページに記載がありません。申込時に発行「要」を選ぶ必要があるので、駐車場の情報欄で発行可否を確認してください。
Q6. 車庫証明を取るためだけに1か月だけ借りてもいいですか?
おすすめできません。タイムズは、取得するためだけの契約は違法行為への加担となる場合があるとして断っています。虚偽の書面を提出して登録を受けた場合は、20万円以下の罰金です(法第17条第2項第1号)。実際に車を置く駐車場を契約してください。