転職しない方がいい状態とは?見送る・先に相談する・制度を確かめるの見分け方
「転職しない方がいい」は、誰にでも同じ答えが出るものではありません。今の状態によって、先にやることが違います。
この記事は、転職を今は見送る状態か、待たずに相談する状態か、退職前に制度を確かめる状態かを、項目で見分けるためのチェックです。状態の分け方は編集部の整理で、公的な基準ではありません。制度と窓口の事実だけを、出典つきで書きます。
最終更新日: 編集:RAXUS Link編集部
この記事で分かること
- 1転職を見送るかどうかは、状態を3つに分けて確かめる
- 2心身の不調やハラスメントは見送らず先に窓口へ相談する
- 3退職して動く前に受給資格・給付制限・休む間の所得を確かめる
まず、今の自分がどの状態かを3つに分けて確かめる
次の3つに分けて、上から順に確かめます。複数に当てはまるときは、上の状態を先に見ます。
| 状態(編集部の整理) | 当てはまる目安 | 先に見る節 |
|---|---|---|
| 待たずに相談する状態 | 眠れない・出勤がつらいなどの不調が続く。ハラスメントの疑いがある | 下の「待たずに相談した方がいい状態」「休む間の収入」 |
| 見送って戻せる行動に留める状態 | 転職の目的が一文で言えない。辞めたい気持ちが特定の時期・出来事に紐づく。現職で変えられる点を試していない | 「見送って、戻せる行動に留めた方がいい状態」 |
| 退職前に制度を確かめる状態 | 退職して活動を始める想定がある。入社から間もない | 「辞めて動く前に確かめる」 |
「目安」は、自分の状態を見るための手がかりです。いくつ当てはまれば見送るべき、といった線はありません。
待たずに相談した方がいい状態
ここでは病名の判断や受診の指示はしません。使える窓口を挙げます。
| 状態 | 相談先 | 相談の形 |
|---|---|---|
| 働くうえでの悩み・心の不調 | こころの耳の相談窓口(厚生労働省) | 電話・SNS・メールの3つ |
| ハラスメントを含む労働問題全般 | 総合労働相談コーナー | 専門の相談員が面談または電話で受付。労働者・事業主のどちらも利用できる |
出典:厚生労働省「こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」(取得 2026-10-29)、厚生労働省「あかるい職場応援団:相談窓口のご案内」(取得 2026-10-29)。費用・受付日時は上の出典で確認できていないため、各窓口の案内で確かめてください。
休む間の収入と、退職の仕方で変わること
不調で仕事を休むときの所得の制度に、傷病手当金があります。協会けんぽの案内にある支給条件は次の4つです。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 業務外の病気・ケガ | 業務外の事由による病気やケガで療養中であること |
| 療養のための労務不能 | 療養のために仕事に就けないこと |
| 4日以上休んでいる | 連続3日間の待期の後、4日目から支給の対象になる |
| 給与の支払いがない | 休んだ期間に給与の支払いがないこと |
支給期間は、同一の傷病について、支給を開始した日から通算して1年6か月です。
退職後も受ける場合(継続給付)の条件の一つに、資格喪失日の前日(退職日)までの継続した被保険者期間が1年以上あることがあります。ほかにも条件があり、退職日に出勤すると継続給付の条件を満たさなくなります。
出典:全国健康保険協会(協会けんぽ)「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」(取得 2026-10-29)。金額の試算はここでは扱いません。
見送って、戻せる行動に留めた方がいい状態
次の項目に当てはまるほど、辞める・応募するより前に、整えられることがあります。以下は編集部の整理で、公的な基準ではありません。
- 転職の目的を一文で言えない(転職すること自体が目的になっている)
- 辞めたい気持ちが、繁忙期や特定の出来事に紐づいている
- 今の職場で変えられる点(配属・業務・働き方の相談)を試していない
- 経験や強みを書き出していない
- 求人や市場の様子を見ていない
| 当てはまった項目 | 先にやること |
|---|---|
| 目的が一文で言えない | 何を変えたいかを書き出す。不満の分け方は不満の中身が一時的かを分けて考える7つの判断材料で |
| 気持ちが一時的かもしれない | 繁忙期や出来事が過ぎたあとにも続くかを見る。同じ記事の考え方で分ける |
| 現職で試していない | 上司への相談や配属・業務の変更を先に試す |
| 棚卸しをしていない | 経験・強みを書き出すキャリアの棚卸しから始める |
| 市場を見ていない | 求人を見る。見ることは退職を意味しない |
当てはまる数で決めるのではなく、どの項目が自分にとって重いかで見てください。
辞めて動く前に確かめる、退職後の収入と受給資格
退職して活動を始めるなら、収入の空白を作ってよいかを先に確かめます。入社から間もない人は、特に受給資格の月数に注意が必要です。
| 確認項目 | 見る基準 |
|---|---|
| 被保険者期間(一般の離職) | 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上 |
| 被保険者期間(特定理由離職者など) | 離職以前1年間に、被保険者期間が6か月以上 |
| 失業の状態 | 就職しようとする意思があり、いつでも就職できる能力があるのに職に就けない状態。ハローワークへの求職の申込みが前提 |
| 自己都合の給付制限 | 退職日が令和7年4月1日以降は原則1か月。退職日から遡って5年間に、正当な理由なく自己都合で退職し受給資格決定を受けた回数が2回以上の場合は3か月 |
出典:厚生労働省 ハローワークインターネットサービス「基本手当について」「基本手当の所定給付日数」、厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」(いずれも取得 2026-10-29)。
失業の状態の要件は、退職して休むだけの期間には当てはまらない可能性があります。受給できるかの判断は条件の全文とハローワークの案内で確かめてください。給付制限の前には、受給資格の決定後に7日間の待期があります。
見送ると決めたら:戻せる行動と、見直す日
見送る間にも、戻せる行動は残ります。
- 求人を見て、市場の様子をつかむ
- 経験・強みを書き出す
- 現職で変えられる点を相談してみる
見送りは「ずっと動かない」ではありません。見送りの後に再判断日を置く決め方で、見直す日を先に決めておくと、迷いが続きにくくなります。状況が変わったとき(不調が出た、退職を考え始めたなど)は、この記事の最初の表に戻って状態を確かめ直してください。
次にやること
問い合わせ先
| 窓口 | 相談できること | 行く状態 |
|---|---|---|
| こころの耳の相談窓口 | 働く人のメンタルヘルスの相談(電話・SNS・メール) | 不調が続く |
| 総合労働相談コーナー | ハラスメントを含む労働問題全般(面談・電話) | ハラスメントの疑いがある |
| 加入先の健保・協会けんぽ | 傷病手当金の条件、継続給付の条件 | 休む、または退職を考えている |
| ハローワーク | 基本手当の受給資格、失業の状態の確認 | 退職して活動する |
費用・受付日時は出典で確認できていないため、各窓口の案内で確かめてください。

