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仕事・キャリア|転職

転職の年収相場|年齢別・職種別の数字と、統計ごとの定義の違い(令和7年)

この記事の「相場」は、転職者に提示される年収ではなく、いま働いている人の賃金の統計です。国の統計は単位(月額か年額か)も、含むもの(賞与・残業)も、対象(正規のみか非正規を含むか)も違うため、1つの表にまとめて並べると比べ違いが起きます。この記事は3つの統計を、定義と調査条件つきで別々に示します。

最終更新日: 編集:RAXUS Link編集部

この記事で分かること

  1. 1年収の相場は国の3つの統計で単位・対象・含むものが違い、同じ定義の数字だけが並べて比べられる
  2. 2年齢別・職種別の月額と年額、転職前後の賃金の増減割合を、令和7年の数字と調査条件つきで示す
  3. 3相場との差だけでは転職の急ぎ具合は決まらない。平均であることなど、読み方と限界を示す

先に要点の数字:年収の相場は3種類ある

「平均的な年収」として出回る数字は、次の3つが別物です。

数字何の数字か(単位・対象・時点)統計
487万円1年間の給与総額の平均。賞与込み・非正規と役員を含む・1年を通じて勤務した給与所得者・男女計・令和7年分国税庁 民間給与実態統計調査
340.6千円(月額)6月1か月分の所定内給与額の平均。賞与・残業代を含まない・一般労働者(短時間労働者以外)・男女計・令和7年6月分厚生労働省 賃金構造基本統計調査
増加40.8%・減少31.0%転職前の賃金と比べた本人の回答の割合。賃金の水準ではなく増減・転職入職者・令和7年1年間厚生労働省 雇用動向調査

487万円と340.6千円は、単位も範囲も違うので、同じ「平均年収」として比べられません。以降の節は、この見方で読んでください。

出典:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」、厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」「令和7年雇用動向調査結果の概要」(取得日 2026-10-07)

3つの統計は何を測っているか

統計単位含むもの対象母数(n)時点
賃金構造基本統計調査(厚労省)月額(千円)年齢別は所定内給与額(賞与・残業を含まない)。職種別はきまって支給する現金給与額(残業代込み)と年間賞与を別に出す一般労働者(短時間労働者以外)。10人以上の常用労働者を雇う民営事業所有効回答59,836事業所(調査対象79,321・回答率75.4%)。集計は10人以上の民営事業所52,242。労働者数は復元推計で標本数ではない令和7年6月分(公表 2026-03-24)
民間給与実態統計調査(国税庁)年額(万円)1年間の給与総額(給料・手当+賞与。役員賞与を含み、通勤手当などの非課税分を含まない)1年を通じて勤務した給与所得者(正社員・パート・アルバイト・役員を含む)標本事業所27,420・回答事業所20,771・標本給与所得者306,242人。結果は復元推計令和7年分(公表 2026-09)
雇用動向調査(厚労省)増減の割合(%)賃金の範囲(賞与等を含むか)は概況に定義がない。本人の回答転職入職者(入職前1年間に就業経験があり、前職が雇用者だった人)。5人以上の常用労働者を雇う事業所の入職者から無作為抽出集計入職者数57,896人(全入職者。転職入職者だけの人数は概況に無い)令和7年1年間(公表 2026-08-31)

求人サイトに載る「モデル年収」や転職エージェントの紹介実績は、この3つとは別の数字です。求人側の想定年収で、定義と対象が記事ごとに違うため、この記事では使いません。

出典:厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」、国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」、厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要」「調査の概要」(取得日 2026-10-07)

年齢別の年収:月額(賃金構造)と年額(国税庁)

年齢階級ごとに、2つの統計を別の列で並べます。列の単位と定義が違うので、列同士の比や差は計算していません。

年齢階級所定内給与額・月額(千円)賃金構造・一般労働者・男女計平均給与・年額(万円)国税庁・1年勤務の給与所得者・男女計
19歳以下−(この記事では転記せず)122
20〜24歳242.8280
25〜29歳279.4425
30〜34歳312.3462
35〜39歳340.6503
40〜44歳364.3531
45〜49歳377.9550
50〜54歳388.8568
55〜59歳396.2573
60〜64歳329.3481
65〜69歳−(同)375
70歳以上−(同)308

賃金構造の表は、概況の第2表の20〜64歳の階級だけを掲載しています(19歳以下・65歳以上は転記していません)。30代の行を太字にしました。男女別では、男性は55〜59歳の445.6千円、女性は45〜49歳および55〜59歳の305.7千円がそれぞれ最も高い階級です。

国税庁の年齢階層別の数字は、報告書の第14図のグラフのデータラベルから読み取った値で、本文に表の数値はありません。年齢階層別の n(人数)は公表されていません。

出典:厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」第2表(令和7年6月分・所定内給与額)、国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」第14図(令和7年分)(取得日 2026-10-07)

職種別の年収:月額と年収換算

賃金構造基本統計調査の職種別の表は、「きまって支給する現金給与額」(6月分の所定内給与額に超過労働給与額を足した月額・残業代込み)と、前年1年間の「年間賞与その他特別給与額」を別に載せています。次の表は大分類8職種です(一般労働者・男女計・産業計・企業規模計(10人以上)・令和7年6月分)。

職種(大分類)きまって支給する現金給与額・月額(千円)年間賞与その他特別給与額(千円)年収換算(千円・編集部算出・概算)
管理的職業従事者599.72,471.29,667.6
専門的・技術的職業従事者412.41,178.36,127.1
事務従事者359.81,096.85,414.4
販売従事者363.2998.65,357
サービス職業従事者280.3458.43,822
輸送・機械運転従事者361.8493.94,835.5
生産工程従事者324.3824.24,715.8
建設・採掘従事者360.2743.85,066.2

編集部算出の式は「年収換算 = きまって支給する現金給与額(月額)×12 + 年間賞与その他特別給与額」です。前提は、残業代込み・賞与込み・税引前で、6月1か月分を12倍した概算であり、賞与は前年分です。実際の年間支給額ではありません。

小分類の例も同じ条件で示します。

職種(小分類の例)きまって支給する現金給与額・月額(千円)年間賞与その他特別給与額(千円)年収換算(千円・編集部算出・概算)
システムコンサルタント・設計者542.12,385.28,890.4
ソフトウェア作成者390.81,095.15,784.7
企画事務員464.51,794.17,368.1
庶務・人事事務員349.21,061.85,252.2
その他の営業職業従事者426.11,493.86,607
看護師365.9856.45,247.2
介護職員(医療・福祉施設等)277.7547.83,880.2

職種ごとの標本数は公表されていません(推計労働者数のみ)。ここでの「職種」は国の職業分類で、求人票の職種名とは一致しません。

出典:厚生労働省 e-Stat「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第6表(大分類)・第1表(小分類)」(取得日 2026-10-07)。年収換算は編集部算出

職種×年齢:所定内給与の月額

専門的・技術的、事務、販売の3職種について、25〜54歳の所定内給与額(月額・賞与と残業代を含まない・千円)を示します。前節のきまって支給する現金給与額とは列の定義が違います。

年齢階級専門的・技術的職業従事者事務従事者販売従事者
25〜29歳302.9277.4287.7
30〜34歳348.8310.5319.1
35〜39歳382.6337.7346.9
40〜44歳408.1353.9367.7
45〜49歳422.4352.5385.3
50〜54歳439.6370.5389.2

この表にない年齢階級・職種(管理的職業、サービス職業など)は、この記事では載せていません。一般労働者・男女計・産業計・企業規模計(10人以上)・令和7年6月分で、職種ごとの標本数は公表されていません。

出典:厚生労働省 e-Stat「令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第6表」(取得日 2026-10-07)

転職前後の賃金:増えた人・減った人の割合

雇用動向調査は、入職者票の問17「直前の勤め先と比べて賃金はどう変わりましたか」への本人回答です。令和7年1年間の転職入職者全体では、次のとおりです。

区分割合(%)
前職より増加40.8
変わらない25.5
前職より減少31.0
(うち)1割以上の増加28.2
(うち)1割以上の減少21.9

増加から減少を引くと9.8ポイントです。令和6年は増加40.5%・減少29.4%で、令和7年は増加が0.3ポイント、減少が1.6ポイント上がっています。雇用期間の定めなし→定めなしで転職した一般労働者(就業形態が前職と同じ転職入職者に限り、前職と就業形態が異なる人は除く)に限ると、増加44.5%・減少29.0%です。

年齢階級別の増減は次のとおりです。年齢階級別の転職入職者数は公表されていないため、人数が少ない階級の割合は不安定な可能性があります。

年齢階級増加(%)減少(%)
19歳以下63.615.4
20〜24歳55.217.5
25〜29歳49.823.9
30〜34歳48.629.0
35〜39歳43.523.9
40〜44歳44.927.4
45〜49歳41.130.1
50〜54歳29.442.0
55〜59歳25.538.9
60〜64歳21.154.3
65歳以上22.242.3

50歳以上の階級では「減少」が「増加」を上回っています。表に載せていない「変わらない」の割合があるため、増加と減少を足しても100%にはなりません。

前職を辞めた主な理由(1つ選択)が「給料等収入が少なかった」だった割合は、転職入職者の男で9.9%、女で8.6%です。退職理由は全理由の中の割合で、賃金が増えたかどうかとは別の設問です。

収入が下がる転職で退職から入社まで空白ができる場合は、失業給付はいくら・何日もらえる?で給付の条件を確認できます。

出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要 3 転職入職者の状況」「調査の概要」「主な用語の定義」、「雇用動向調査 令和7年 入職者票」(取得日 2026-10-07)

自分の数字を同じ定義に揃えて並べる手順

  1. 自分の給与を3つに分けて出します。月額の所定内給与(基本給+諸手当、残業代と賞与を除く)、残業代込みの月額、賞与を含めた年収(税引前)です。給与明細と源泉徴収票で確かめられます。
  2. 並べる統計と列を決めます。所定内給与なら賃金構造の年齢別・職種×年齢の表、年収なら国税庁の年齢階層別の表に当てます。残業代込みの月額は、賃金構造の職種別の表の「きまって支給する現金給与額」の列です。
  3. 年齢と職種の行を選びます。職種は国の分類で、求人票の職種名とは一致しません。自分の経験をどの分類に当てるか迷うときは、キャリアの棚卸しのやり方で経験を言葉にしてから選ぶと、当てはめやすくなります。
  4. 分布の中の位置を見ます。手順1の年収(賞与込み・税引前)を、国税庁の階級別構成割合に当てます。この割合は、平均では分からない分布の位置を見る材料です。

令和7年分の給与階級別の構成割合(1年を通じて勤務した給与所得者・男女計・合計)は次のとおりです。

給与階級構成割合(%)
100万円以下7.2
100万円超200万円以下11.3
200万円超300万円以下13.1
300万円超400万円以下15.5
400万円超500万円以下15.3
500万円超600万円以下11.9
600万円超700万円以下7.8
700万円超800万円以下5.4
800万円超900万円以下3.6
900万円超1,000万円以下2.5
1,000万円超1,500万円以下4.7
1,500万円超2,000万円以下1.2
2,000万円超2,500万円以下0.3
2,500万円超0.4

最も多い階級は300万円超400万円以下(15.5%・799万人)です。四捨五入のため、合計は100.0%になりません。

編集部算出として、500万円以下の5階級を足すと 7.2 + 11.3 + 13.1 + 15.5 + 15.3 = 62.4% です(四捨五入値の合算のため±0.3ポイント程度の誤差があります)。対象は非正規・役員を含む全体で、正社員に限った割合ではありません。

統計の中でも、平均は属性で動きます。賃金構造の所定内給与額(月額・一般労働者・男女計)は、企業規模では大企業(1,000人以上)385.1千円、中企業(100〜999人)326.2千円、小企業(10〜99人)305.6千円です。学歴では高校297.2千円、専門学校313.7千円、高専・短大321.2千円、大学396.3千円、大学院517.4千円です。国税庁の雇用形態別では、正社員(正職員)559万円、正社員以外(パート・アルバイト等)210万円です。

参考として、賃金構造の一般労働者・年齢計の所定内給与額340.6千円に12をかけると約408.7万円(編集部算出。式は 340.6×12÷10)です。賞与・時間外手当を含まず、対象も違うため、国税庁の487万円とは直接比較できません。

出典:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」第17表、厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(取得日 2026-10-07)。500万円以下の割合と月額×12は編集部算出

読み方と限界:相場との差を、転職の緊急度にしない

この記事の数字から言えるのは、同じ定義に揃えた自分の数字が、統計の平均や分布のどこにあるかです。言えないことが4つあります。

  • 単位と対象が統計ごとに違い、並べて比べられるのは同じ定義の数字だけです。月額と年額、賞与や残業の有無、非正規を含むかを揃えないと、差の意味が変わります
  • 職種分類は国の分類で、求人の職種名と対応しません
  • どれも平均です。国の統計の表には、中央値を載せていないものが多く、この記事で使った表にも載っていません。平均より低くても、中央値より低いとは限りません。分布の位置は、国税庁の階級別割合で見ます
  • 公的統計は、自分の会社・地域を表しません。賃金構造の労働者数は復元推計で、標本数ではありません。雇用動向の増減は本人回答で、賞与等を含むかの定義が概況にありません

だから、「相場より低いから、転職を急ぐべき」とはこのデータから言えません。賃金の差は、企業規模・賞与・残業・雇用形態などの違いで生じえます。転職するかの判断は、不満の中身と、転職でそれが解決するかを整理してからです。

次にやること

  1. STEP 1転職するか迷ったときに考えたい7つのこと不満の中身と、転職で解決するかを整理する
  2. STEP 2転職は家族の何に影響する?収入が変わるときの家族の収入・扶養の動きを確認する

出典:厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」、国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」、厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要」(取得日 2026-10-07)

算出式と更新日

編集部算出式前提
職種別の年収換算きまって支給する現金給与額(月額)×12 + 年間賞与その他特別給与額残業代込み・賞与込み・税引前。6月1か月分を12倍した概算で、賞与は前年分。実際の年間支給額ではない
年間給与500万円以下の割合100万円以下〜400万円超500万円以下の5階級の構成割合の合計四捨五入値の合算(±0.3ポイント程度の誤差)。非正規・役員を含む全体
所定内給与額×12(参考)340.6千円×12÷10 = 約408.7万円賞与・時間外手当を含まない。国税庁の平均給与とは定義が異なり、直接比較できない

数字の時点は、賃金構造が令和7年6月分(2026-03-24公表)、雇用動向調査が令和7年1年間(2026-08-31公表)、国税庁が令和7年分(2026-09公表)です。この記事の更新日は2026-10-07です。

出典

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