このページの要点

はまっこ留学supportの倍率は令和7年度で長期約2.1倍・短期約2.4倍。令和8年度の応募者数は未公表です。

  • 令和7年度の実績は、長期が82人応募で40人採用、短期が146人応募で60人採用です(横浜市の審査結果の記者発表)。合計では228人に対して100人で、倍率は約2.3倍になります(倍率は当サイトの計算)。
  • 令和8年度から枠の配分が変わりました。長期は40名程度から25名程度に減り、短期は60名程度から75名程度に増えています。応募者数が前年と同じなら、長期は3倍を超える計算です(あくまで仮定の計算です)。
  • 補助は経費の2分の1以内で、上限は長期150万円・短期20万円です。長期で上限まで受け取るには、補助の対象になる経費が300万円以上必要です。ほかの奨学金と合わせて、補助の対象になる経費を超えて受け取ることはできません。

横浜市の「はまっこ留学support」は、市内に住んでいる、または市内の高校に通っている高校生の留学費用を補助する制度です。令和7年度までは「横浜市世界を目指す若者応援事業」という名前でした。市が公表した審査結果によると、令和7年度は長期が82人応募・40人採用、短期が146人応募・60人採用です。上限が40万円で、対象がおおむね1年の留学だった令和4〜6年度は、個人留学の応募者の9割以上が採用されていました。上限が150万円に上がり、対象期間も90日以上に広がった令和7年度から、約2倍の競争になっています。令和8年度は長期の枠が25名程度に減っています。令和8年度の応募者数は、2026年10月時点で公表を確認できていません。この記事は、市の記者発表・募集要項・実施要綱をもとに、倍率・補助額の計算・要件・選考・手続きを整理したものです。

本記事は、横浜市の記者発表資料(令和4〜8年度)、令和8年度「はまっこ留学support」長期・短期の募集要項、横浜市高校生留学補助事業実施要綱、運営業務委託の説明資料を、当サイトが2026年10月11日に取得して整理したものです。令和8年度の募集はすでに締め切られており、次回(令和9年度)の募集内容はまだ公表されていません。定員・上限額・要件・日程は年度ごとに変わります。応募する前に、必ず横浜市の最新の募集要項をご確認ください。

結論:はまっこ留学supportの倍率は約2.1〜2.4倍(令和7年度)

POINT

倍率が長期・短期の区分ごとに分かるのは令和7年度だけです。長期は約2.1倍、短期は約2.4倍でした。令和8年度は定員の配分が変わり、応募者数はまだ公表されていません。

倍率で検索しても、多くのページには定員しか書かれていません。しかし横浜市は、審査結果の記者発表で応募者数と補助対象者数を長期・短期に分けて公表しています。令和7年7月10日の発表資料(当時の所管は国際局)によると、令和7年度の結果は次のとおりです。倍率は、市の数字をもとに当サイトが計算しました。

はまっこ留学support(令和7年度までは世界を目指す若者応援事業)の倍率早見表(横浜市の記者発表資料より作成。倍率は当サイトの計算)

年度・区分補助の上限定員(募集時)応募者数補助対象者数倍率
令和7年度 長期(90日以上365日以下)150万円40名程度82人40人約2.1倍
令和7年度 短期(14日以上90日未満)20万円60名程度146人60人約2.4倍
令和7年度 合計—100名程度228人100人約2.3倍
令和8年度 長期(90日以上365日以下)150万円25名程度未公表未公表未公表
令和8年度 短期(7日以上90日未満)20万円75名程度未公表未公表未公表

JASSO(日本学生支援機構)の海外留学奨学金検索にも、この制度の応募者数として「令和7年:228人(長期と短期の合計)」と載っています。ただし、長期と短期の内訳や、何人が採用されたかは書かれていません。長期と短期では倍率が違うので、ご家庭が知りたいのは区分ごとの数字のはずです。上の表の内訳は、市の審査結果の資料で確認しました。

ここで押さえておきたいのは、約2倍という数字は全体の平均にすぎないということです。応募したのは、校長の推薦と作文を用意した高校生です。記念に出すような応募はほとんどないと考えられます。準備を整えた人どうしで、おおむね2人に1人が選ばれる競争だと捉えておくのが現実的です。全国の自治体の制度と比べた位置づけは、自治体の高校生留学支援で整理しています。比較の一例として、県が渡航費などを負担する福岡県の「福岡から世界へ」人材育成プロジェクトは、令和8年度に603名の応募から75名が選ばれています(当サイトの計算で約8.0倍。福岡県の高校生留学支援)。

倍率の推移:上限の引き上げと対象期間の拡大で応募が急増

POINT

上限が40万円で、対象がおおむね1年の留学だった令和4〜6年度は、個人留学の応募者の9割以上が採用されていました(令和2・3年度は新型コロナの影響で事業を中止)。令和7年度に上限が150万円に上がり、長期の対象が90日以上に広がり、短期の枠もできると、応募は合計228人に増え、約2倍の選考になりました。

前身の「世界を目指す若者応援事業」を含む応募状況の推移(横浜市の各年度の記者発表資料より作成。倍率は当サイトの計算)

年度個人の留学への補助応募採用倍率
令和4年度個人留学(おおむね1年)上限40万円20名18名約1.11倍
令和5年度個人留学(おおむね1年)上限40万円35名33名約1.06倍
令和6年度個人留学(おおむね1年)上限40万円。募集は10名〜20名程度25名(うち1名辞退)24名辞退者を除けば全員採用
令和7年度長期 上限150万円(40名程度)82人40人約2.1倍
令和7年度短期 上限20万円(60名程度・新設)146人60人約2.4倍

長期の応募は、令和6年度の25名から令和7年度の82人へと3倍以上に増えています。理由として考えられるのは2つです。1つは、上限額が40万円から150万円へと約3.8倍になったことです。もう1つは、対象の期間が広がったことです。令和6年度までの個人留学は「おおむね1年」の留学が対象でしたが、令和7年度の長期は90日以上365日以下なので、3か月や半年の留学でも応募できるようになりました。どちらがどれだけ効いたかは、公表資料からは分かりません。1年の留学は総額が数百万円になるため、40万円では費用のごく一部でしたが、150万円なら家計の判断を左右する規模になります(1年留学の費用の目安は高校留学1年の費用で整理しています)。金額の拡大は、応募増の一因と考えられます。同時に、令和7年度は短期の補助が新しくでき、短期だけで146人が応募しました。

なお令和6年度までは、個人留学とは別に「姉妹校等留学プログラム」の枠がありました。市内の高校や市民団体が実施する派遣プログラムに補助するもので、令和4年度は2名(2プログラム)、令和5年度は11名(6プログラム)、令和6年度は21名(11プログラム)が応募し、全員が採用されています。この枠は学校単位の応募なので、上の表の個人の数字には含めていません。

確認ポイント:上の推移は、制度の名前と所管(国際局→教育委員会)が変わっても、市が令和8年度の記者発表で、令和7年度までは「横浜市世界を目指す若者応援事業」として実施したと説明している、連続した事業として並べたものです。令和4〜6年度の個人留学は「おおむね1年」、令和7年度以降の長期は「90日以上365日以下」で、対象の期間の定義が違います。単純に比べられない点にご注意ください。

令和8年度は長期25名程度・短期75名程度:倍率はどう動くか

POINT

令和8年度は長期の枠が15名ほど減り、短期の枠が15名ほど増えました。短期は7日以上から応募できるようになっています。長期を考えているご家庭ほど、令和7年度より厳しい前提で準備するのが安全です。

令和8年度の記者発表と募集要項では、定員は長期25名程度・短期75名程度です。合計の100名は変わりませんが、配分が大きく変わりました。運営業務委託の説明資料にも「長期留学は25名、短期留学は75名を想定した計100名の補助対象人数を前提とし」とあり、市はこの配分を前提に審査を組み立てています。

令和7年度と令和8年度の募集の違い(横浜市の記者発表・募集要項より作成)

項目令和7年度令和8年度倍率への影響(当サイトの見方)
長期の定員40名程度25名程度応募者数が同じなら倍率は上がる
短期の定員60名程度75名程度応募者数が同じなら倍率は下がる
短期の期間14日以上90日未満7日以上90日未満1週間程度の研修も対象になり、応募が増える可能性がある
申請期間5月1日〜5月31日5月8日〜6月7日—
所管国際局教育委員会事務局—

仮に、令和8年度の応募者数が令和7年度と同じ(長期82人・短期146人)だったとすると、長期は82÷25で約3.3倍、短期は146÷75で約1.9倍になります。ただしこれは、応募者数が変わらないと仮定した当サイトの計算で、実際の倍率ではありません。短期は1週間程度の研修も対象になったため、応募者が増えて倍率が下がらない可能性もあります。

もう1つ、倍率に関わる一文が募集要項にあります。定員は「25名程度(応募状況によって変動する可能性があります。)」とされ、続けて「ただし、市内在学高校生は、応募状況により別途上限を設ける場合があります。」と書かれています。「市内在学高校生」とは、市外に住んで市内の高校に通う生徒のことです。横浜市外から市内の私立高校などに通っている場合は、全体の倍率とは別の枠で絞られる可能性がある、ということです。実際に上限が設けられたかどうかは公表されていません。

確認ポイント:令和8年度の応募者数・補助対象者数は、2026年10月11日時点で横浜市の制度ページ・記者発表の一覧では確認できませんでした。令和7年度までは7月に審査結果の記者発表がありましたが、令和8年度は同様の発表を確認できていません。制度ページでは、募集に関する問い合わせは募集期間中の事務局フォームへ、と案内されています(令和8年度のフォームは6月7日で受付終了)。募集期間外は、ページに掲載されている横浜市教育委員会事務局 学校経営支援課(電話:045-671-3494)が問い合わせ先です。

いくら出るのか:補助額は2分の1と上限の低いほう

POINT

補助額は、補助の対象になる経費の2分の1以内で、長期は150万円、短期は20万円が上限です。長期で上限まで受け取るには、対象になる経費が300万円以上、短期では40万円以上必要です。ほかの奨学金がある場合、合計が対象経費を超えるときは、超えない額まで減ります。

募集要項では、補助金の額を「本要項7に規定する留学に要する経費の2分の1以内とし、上限は150万円とします。」(短期は20万円)としています。つまり受け取れる額は、①対象経費の半分、②上限額、のうち低いほうです。さらに、ほかの団体から奨学金などを受ける場合は、「他の団体等からの奨学金額を足して、補助対象経費を超えない範囲」とされています。この3つを順に当てはめると、補助額の目安が出せます。

補助額の計算例(金額はすべて説明のための仮の数字。補助額は募集要項の算定方法に当てはめた当サイトの計算で、実際の交付額は市の審査で決まる)

ケース補助の対象になる経費ほかの給付型奨学金計算補助額の目安
長期A400万円なし半分は200万円 → 上限150万円150万円
長期B250万円なし半分の125万円(上限未満)125万円
長期C250万円160万円合計が250万円を超えないよう、250万−160万=90万円が上限90万円
短期D50万円なし半分は25万円 → 上限20万円20万円
短期E30万円なし半分の15万円(上限未満)15万円

補助の対象になる経費と、支払いの期限

注意したいのは、「補助対象経費」は留学の総額とは違うことです。令和8年度の募集要項が対象としているのは、航空運賃(エコノミークラスの1往復分)、空港までの国内交通運賃(1往復分。特別車両料金は対象外)、空港税・燃油サーチャージ、ビザ・パスポートの取得費用(代行手数料を除く)、外国の高校などに払う授業料・施設利用費、海外旅行保険料、寮費やホームステイ費などです。お小遣いや現地での生活費、留学会社の手数料が全部対象になるわけではありません。総額が300万円の留学でも、対象経費が250万円なら長期の補助は125万円です。

もう1つ、支払いの期限があります。令和8年度は「令和9年2月28日(日)までに支払い」、領収書などを市に出した費用だけが対象です。1年の留学で、後期の授業料や寮費を3月以降に払う契約だと、その分は対象になりません。留学先との支払いスケジュールを先に確かめておくと、計算と実際の交付額のずれを防げます。

確認ポイント:横浜市の制度ページに掲載されている実施要綱(令和8年4月1日制定)の第4条では、補助対象経費に「渡航先における空港から滞在地までの送迎費」や翻訳・アポスティーユの費用が挙げられ、留学プログラムの費用からは「営利団体の留学企画費用又は本部運営費用を除く」とされています。逆に、募集要項にある空港までの国内交通運賃は、実施要綱の第4条には書かれていません。令和8年度の募集要項とは費目の書き方が違います。留学会社を通して申し込む場合、どこまでが対象経費になるかは、次回の募集要項と事務局の回答で確かめてください。

避けたい

長期なら150万円もらえると考えて、留学の総額から150万円を引いて資金計画を立てる

こうすればOK

対象経費の半分・上限・ほかの奨学金との合計の3つを当てはめて計算する。対象経費が300万円未満なら、上限には届かない

避けたい

トビタテなどほかの奨学金と組み合わせれば、合計で総額以上になると見込む

こうすればOK

合計が補助の対象になる経費を超えない範囲まで、横浜市の補助が減ると考えておく。ほかの制度の側にも併給の決まりがある

応募できるか:在住・在学と、出発日・帰国日の要件

POINT

対象は、市内に住んでいる高校生(市外の高校に通っていてもよい)と、市外に住んで市内の高校に通う高校生です。この要件を出発日と帰国日の両方で満たす必要があります。過去にこの補助を受けた人は、原則として対象外です。

令和8年度の募集要項にある応募資格は7つです。市内在住または市内在学であること、4月1日時点で30歳以下であること、留学期間の条件(長期は90日以上365日以下、短期は7日以上90日未満)、健康状態、国際理解・国際交流への意欲、在籍校の校長の推薦、そして当該年度の4月1日から3月31日までに出発することです。成績や英語のスコアの基準は書かれていません。ただし前年度の成績表(出欠の実績を含む)の提出が求められます。

応募資格の読み違えやすい点(令和8年度 募集要項・実施要綱より作成)

要件募集要項の定め保護者が確認したいこと
在住・在学市内在住で市内または市外の高校等に在籍、または市外在住で市内の高校等に在籍設置者(国公私立)の限定は書かれていない。市外在住で市内の高校に通う場合は「別途上限」の可能性がある
要件を満たす時点出発日及び帰国日において、市内在住高校生または市内在学高校生であること留学中に転居する予定や、帰国日までに卒業する予定がないか。卒業している場合は在籍校に支援体制が必要
寮生保護者が市内に住み、その生徒を扶養していることが証明できれば対象寮生活で住民票が市外にある場合は、扶養の証明を用意する
過去の受給「世界を目指す若者応援事業」の補助を受けたことがある者は対象外(過去に姉妹校等留学プログラムまたは短期の補助を受けた人が長期に申請する場合を除く)短期で使うと、短期ではもう使えない。長期に申請できるかは下の確認ポイントを参照
学校の関与校長の推薦。計画する留学について在籍校の許可を得ること推薦書は学校がウェブサイトから提出する。依頼は早めに

長期の対象は「外国における正規の後期中等教育機関」(現地の高校)か、在籍校が留学の派遣先として認める機関に定期的に通学する留学です。語学学校だけに通う長期の留学が対象になるかは、在籍校がその機関を派遣先として認めるかどうかにかかっています。短期は、外国の高校での授業参加や交流のほか、受入先機関での「教育上有益な学修や探求活動」も対象です。実施要綱は、受入先機関から「個人による受入れ」を除いています。帰国後の単位の扱いは学校ごとに違うので、高校留学の単位認定もあわせて確認してください。

確認ポイント:過去に受給した人の扱いは、資料によって書き方が違います。令和8年度の募集要項は、前身事業で姉妹校等留学プログラムまたは短期留学の補助を受けた人が長期に申請する場合を例外として認めています。一方、実施要綱の本文は「これまでに高校生に対する留学補助に係る事業(従前の横浜市世界を目指す若者支援事業を含む。)による補助を受けたことがある者は、補助の対象としない」とだけ書いています。令和8年度に「はまっこ留学support」の短期を受けた人が、翌年度以降に長期へ申請できるかは、公表資料からは確認できませんでした。短期と長期の両方を考えている場合は、申請前に事務局に確認してください。

選考の中身:書類と面接で「留学意欲等」を総合審査

POINT

選考は1次が書類、2次が対面の面接です。実施要綱は「留学意欲等を総合的に審査する」としていて、点数の基準は公表されていません。作文は本人が書くことが条件で、面接の日時は変更できません。

実施要綱の第7条には、「申請者の提出書類及び面接審査により留学意欲等を総合的に審査するものとする」とあります。また運営業務委託の説明資料には、「申請者数に合わせて審査基準を設け、方法等を決定すること」と書かれています。つまり令和8年度は、審査の基準を応募状況に合わせて決める設計で、英語の資格が何級なら有利といった基準は公表されていません。根拠のない合格ラインの噂は、当てにしないほうが安全です。

作文:3つのテーマを本人が書く

書類のうち、ご家庭の工夫が効くのは作文です。テーマは3つで、合計1,000〜1,200字の日本語で書きます。①留学の目的や意欲、準備や心構え、②留学体験をいかした将来の取組、③帰国後に自身の留学経験を本市及び周囲へどのように還元できるか、です。制度ページには「※必ず申請者本人が作成すること」とあります。3つめの、横浜市への還元を問う項目からは、市が帰国後の還元を重視していることが分かります。交付決定者には留学フォーラムへの参加や広報への協力が義務づけられているので、帰国後に何を伝えるかを具体的に書けるかどうかが問われていると考えられます。書き方の考え方は、同じく作文と面接で選ぶトビタテの応募書類の書き方が参考になります。

面接:対面で、日時は変更できない

面接について、令和8年度の募集要項は「面接は対面で実施します」とし、日程は6月21日(日)または28日(日)の予定で、市が指定した日時は変更できない(大規模災害などを除く)としています。「面接を受けていない方は、選考対象外とします」とも明記されています。部活動の大会や模試と重なっても、日時は動かせません。1次選考を通過したかどうかは6月中旬頃まで分からないので、前年度の要項で6月下旬の日曜日を両方とも空けておくのが現実的です。この面接の定めは、長期・短期の募集要項で同じです。

避けたい

作文を保護者が下書きし、本人に清書させる

こうすればOK

本人が書き、保護者は締切の管理と、事実関係(日程・費用)の確認に回る。本人作成は要項の条件で、面接で作文の内容を聞かれても本人の言葉で答えられる

避けたい

面接日が決まってから部活動や模試の予定を調整すればよいと考える

こうすればOK

前年度の要項で面接の時期(令和8年度は6月下旬の日曜日)を確かめ、早めに空けておく。日時の変更はできず、欠席すると選考対象外になる

確認ポイント:前身事業のページには、令和7年度分として「補助を決定されなかった者の総合順位及び総合得点の閲覧にかかる委任状」が今も掲載されています。令和7年度は、不採択だった人が自分の順位と得点を確認できる仕組みがあったと読めます。令和8年度以降も同じ扱いかどうかは、公表資料では確認できませんでした。

スケジュールと手続き:申請から補助金の入金まで

POINT

受付開始は令和6年度が4月16日、令和7年度が5月1日、令和8年度が5月8日で、締切は5月末〜6月上旬でした。4月中旬には要項を確認できるよう準備しておくと安心です。結果は7月中旬です。採用されたあとは、2月末までの支払いと実績報告、長期は毎月の報告、帰国後の報告とフォーラムへの参加が続きます。

過去3年の募集の時期を見ると、令和6年度は4月16日から、令和7年度は5月1日から(募集要項の公開は4月14日)、令和8年度は5月8日から受付が始まりました。次の令和9年度も、春に募集要項が出ると考えて準備するのが自然です。ただし令和9年度の日程は、2026年10月時点で公表されていません。令和8年度の流れは次のとおりでした。

令和8年度「はまっこ留学support」の流れ(募集要項・記者発表より作成。令和9年度の日程は未公表)

時期(令和8年度)手続き家庭で準備すること
4月28日記者発表(募集開始の告知)募集要項を読み、在籍校に推薦書を依頼する準備
5月8日10時〜6月7日23時59分エントリーフォームで申請。推薦書は学校がウェブサイトから提出予定表、留学先の概要、経費の内訳、留学が許可されている書類、成績表、作文
6月中旬頃1次選考(書類)の結果通知—
6月21日または28日(日)2次選考(対面の面接)。市が指定した日時日時は変更できない
7月中旬頃結果の通知。長期はオリエンテーション(7月19日)交付決定通知書を保管
支払い後30日以内など実績報告書(または事前の概算払請求)領収書と内訳が分かる書類をそろえる
令和9年2月28日まで補助対象経費の支払いと実績報告の期限これ以降に払った費用は対象外
帰国後30日以内修了報告書と成績証明書(修了証明書)の写しを提出在籍校の確認を経てから提出
令和9年9月頃留学フォーラムへの参加(必須)—

お金の流れでは、2つの受け取り方があります。1つは支払いを済ませてから実績報告を出し、補助額の確定を待って請求する方法です。もう1つは支払いの前に「概算払」を請求し、先に補助金を受け取る方法です。後者は、あとで実際の支払額が受け取った額より少なければ、その差額を市に返します。どちらでも、先に留学先と契約し、留学の実施が確定していることを示す必要がある点は同じです(概算払の請求にも「海外留学の実施が確定していることを証する書類」の添付が求められます)。募集要項の応募資格には「当該年度の4月1日から3月31日までに出発するもの」とあり、規定上は4月1日以降の出発が対象です。ただし2次選考の面接は対面で、日時は変更できず、受けなければ選考対象外になります(長期・短期とも同じ)。6月下旬の面接日より前に出発する計画では選考を受けられないため、実際には出発を面接日より後に設定する必要があります。また、結果が出る7月中旬より前に留学先を決めて契約する場面が出てくるため、不採択でも留学するかどうかを家庭で先に決めておくことが大切です。

採用されたあとの義務も、事前に知っておきたい点です。長期では、留学中に毎月の月次報告書を出します(出発日と帰国日を含む月の月末を除く)。帰国後30日以内の修了報告書には、滞在先での活動や、横浜市をアピールした活動などのレポートや写真を添えます。報告は市のウェブサイトなどに掲載されることがあります。留学フォーラムへの参加、広報への協力、進学・就職に関する追跡調査への協力も求められます。また実施要綱では、未成年の場合や留学中は、保護者が手続きを代理できるとされています。

不採択だったら:組み合わせと次の手

POINT

長期の倍率は約2倍で、令和8年度は枠も減りました。不採択になった場合の資金計画を先に用意しておくのが現実的です。国のトビタテ、全国共通の国費の支援、民間の奨学金、市立高校の生徒向けの別のプログラムが選択肢です。

まず検討したいのが、文部科学省の官民協働の制度「トビタテ!留学JAPAN」です。はまっこ留学supportとの併用は禁止されていませんが、横浜市の補助は「他の団体等からの奨学金額を足して、補助対象経費を超えない範囲」に減ります。トビタテ側も、2026年度(第11期)の高校生等の募集要項で、他団体の給付型奨学金などの総額がトビタテの奨学金の総額(留学準備金を除く)を超えないことを求めています。さらに、相手の団体が併給を認めない場合があるので確認するよう書いています。両方に応募すること自体はできても、受け取れる合計には上限があると考えてください。トビタテの倍率はトビタテ高校生の倍率、制度の全体像はトビタテ!留学JAPAN高校生コースの解説にまとめています。

短期の留学で、在籍校が実施する派遣プログラムに参加する場合は、全国共通の国費高校生留学促進事業(原則10日以上1か月未満・1人6万円)の対象になっていないか、学校に聞いてみる価値があります。この支援は学校単位の応募が原則で、家庭からは申し込めません。横浜市立高校の生徒には、市の教育委員会が実施する長期留学プログラム「はまっこ留学 flight」もあります(令和8年度募集の2期生はカナダへ約10か月・20名程度)。市の制度ページの関連ページには、市立高校の短期留学プログラム「はまっこ留学earth」も並んでいます。これらの制度とはまっこ留学supportとの関係は公表資料では確認できなかったため、市立高校の場合は両方の募集要項を見比べてください。民間の奨学金を含めた全体の組み立ては、高校生の留学奨学金ガイドで整理しています。

期間を変えるのも1つの手です。長期の枠は25名程度ですが、短期は75名程度あります。1年の留学をあきらめるという意味ではありません。たとえば、高1の夏に短期で補助を受けて行き、高2で長期を自費や別の奨学金で組み立てる、という順番も考えられます。ただし、短期で補助を受けると、次に申請するときの扱いに制約があります(要件の章を参照)。短期留学の費用の目安は高校生の短期留学の費用、その先の進路として海外の大学を考える場合は海外大学進学ガイドも参考にしてください。

まとめ:倍率は約2倍、ただし長期は厳しくなる前提で

はまっこ留学supportの倍率は、区分ごとの実績が分かる令和7年度で、長期が約2.1倍(82人応募・40人採用)、短期が約2.4倍(146人応募・60人採用)でした。上限が40万円で対象がおおむね1年の留学だった令和4〜6年度は、個人留学の応募者の9割以上が採用されていました。約2倍の競争になったのは、上限が150万円に上がり対象期間も広がった令和7年度からです。令和8年度は長期の枠が25名程度に減りました。応募者数は未公表ですが、長期を考えているご家庭は、令和7年度より厳しい前提で準備しておくのが安全です。

準備は、次の順番で進めると漏れがありません。

  1. 1在住・在学の要件を、出発日と帰国日の両方で満たせるか確かめる(転居・卒業の予定、寮生なら扶養の証明)
  2. 2対象経費・上限・ほかの奨学金から補助額を計算する(長期で上限に届くのは対象経費300万円以上)
  3. 32月末までに払える支払い計画を立てる(それ以降の支払いは対象外)
  4. 4本人が作文を書き、面接の日を空けておく(令和8年度は6月下旬の日曜日)
  5. 5不採択でも留学するかどうかと、その場合の資金計画を決めておく

定員・上限額・要件は年度ごとに変わります。応募の前には、必ず横浜市の最新の募集要項をご確認ください。

Q.はまっこ留学supportの令和8年度の倍率は分かりますか?

2026年10月11日時点で、令和8年度の応募者数・補助対象者数の公表は確認できていません。区分ごとの実績が分かるのは令和7年度(前身の「世界を目指す若者応援事業」)で、長期が82人応募・40人採用、短期が146人応募・60人採用でした(横浜市の記者発表資料)。令和8年度は定員が長期25名程度・短期75名程度に変わっています。応募者数が前年と同じなら、長期は約3.3倍、短期は約1.9倍という計算になりますが、これは仮定の計算です。

Q.横浜市外に住んでいて、横浜市内の私立高校に通っています。応募できますか?

応募できます。募集要項では、市外に住んで市内の高校等に在籍する生徒を「市内在学高校生」として対象にしています。ただし令和8年度の要項には「市内在学高校生は、応募状況により別途上限を設ける場合があります」とあります。応募が多い年は、市内在住の高校生とは別の枠で人数が絞られる可能性があります。逆に、横浜市内に住んで市外の高校に通う場合も「市内在住高校生」として対象です。

Q.トビタテ!留学JAPANと両方受け取れますか?

併用自体は禁止されていませんが、受け取れる合計に上限があります。横浜市の補助は、ほかの団体の奨学金と足して「補助対象経費を超えない範囲」に減ります。トビタテ側も、2026年度(第11期)の高校生等の募集要項で、他団体の給付型奨学金などの総額がトビタテの奨学金の総額(留学準備金を除く)を超えないこと、相手の団体が併給を認めない場合があることを書いています。申請書類には、ほかの奨学金の額と給付時期が分かる書類を添えます。

Q.1週間の語学研修でも、短期の補助の対象になりますか?

令和8年度は、短期の期間が7日以上90日未満になりました(令和7年度は14日以上)。留学期間には出発日と帰国日も含まれます。ただし内容の条件があり、外国の高校等での授業参加や交流、または受入先機関での「教育上有益な学修や探求活動」が対象です。個人による受入れは対象外です。期間と内容の条件は年度ごとに変わる可能性があるので、次回の募集要項で確認してください。

Q.補助が決まる前に、留学先の申し込みや支払いをしても大丈夫ですか?

制度上は、交付決定の前に支払った費用も対象になり得ます。募集要項には、交付決定を受ける前に支払いを済ませている場合の実績報告の期限(交付決定の日から30日以内)が定められています。申請時には、留学が許可されていることを証明する書類も求められます(間に合わなければ入手後すみやかに提出)。一方で結果が出るのは7月中旬です。不採択でも留学するかどうかを家庭で決めてから契約するのが安全です。なお出発日は、規定上は4月1日以降が対象ですが、2次選考の面接(令和8年度は6月21日または28日・対面・日時変更不可)を受けないと選考対象外になります。長期・短期とも、出発は面接日より後に設定する必要があります。支払いは令和8年度の場合、翌年2月28日までに済ませたものだけが対象でした。

Q.以前に短期の補助を受けました。長期にも応募できますか?

令和8年度の募集要項では、前身の「世界を目指す若者応援事業」で姉妹校等留学プログラムまたは短期留学の補助を受けた人が長期に申請することは認められています。ただし実施要綱の本文には、過去に補助を受けた人は対象としないとだけ書かれていて、例外の文言がありません。令和8年度に「はまっこ留学support」の短期を受けた人が翌年度以降に長期へ申請できるかは、公表資料では確認できませんでした。事前に事務局へ確認してください。