タントLA600SのCVTを修理か買い替えかで迷い、載せ替えの見積が出たら、最初にやることは、車台番号でリコール照会をして、トルクコンバータ交換の無料の点検・修理(リコール)の対象かを確かめることです。
この記事の要点(令和8年(2026年)10月13日時点)
- 先に確かめるのは、リコール(車台番号で照会)と、保証が使えるかの販売店への確認です。リコール対象ならトルクコンバータ交換の点検・修理が無料なので、無料修理を受けてから決められます
- 確認できたCVT関連の届出は2件です。LA600Sが対象範囲にあるのは、平成29年(2017年)3月30日届出のトルクコンバータの1件で、平成25年(2013年)12月届出のCVT車リコールの対象車両表には、LA600Sの行がありません
- 見積は「部品代」「工賃」「合計」に分けてもらい、合計を同じグレードの買取相場の下限・上限で割って並べます
- 見出しの190,000円は、MCLオートパーツ1事業者のリビルトCVT(エンジン型式KFVET=ターボ用)の販売価格で、取付工賃は含みません。自然吸気(NA)用の価格は確認できていません
この記事は、タント(LA600S。販売期間は買取事業者のコラムの表記で2013〜2019年)のCVTに不調が出て、載せ替えの見積を受けた(または受けそうな)方のためのものです。別世代のL375Sは、タント L375S 修理 乗り換え 判断を読んでください。実車の修理記録ではなく、公式情報と事業者の公表値を並べた試算の記事です。
見積を払う前に、車台番号でリコール照会から始めてください
リコール対象なら無料で受けられる点検・修理を見逃さないよう、順番を決めておきます。
- 車検証の車台番号で、ダイハツ公式のリコール照会をする
- 見積を「部品代」「工賃」「合計」に分けてもらい、保証が使えるかも販売店に聞く
- 合計を、同じグレードの買取相場の下限・上限で割り、載せ替える・買い替える・手放すを選ぶ
ダイハツ公式の「リコール等情報対象車両検索」は、車検証に記載の車台番号を入力すると、未修理のリコール・改善対策・サービスキャンペーンを検索できます。
CVT以外も含むLA600Sのリコール・改善対策の入口は、タント LA600S 故障 多い 部位で確認できます。
3つ目で使う式は次のとおりです。見積の合計は、載せ替えの見積書の「合計」の欄の数字です。
見積の合計 ÷ 同じグレードの買取相場の下限
見積の合計 ÷ 同じグレードの買取相場の上限
この記事に載せ替え工賃と、純正新品CVTの価格は載せていません。確認できる公開の一次情報がなかったためです。工賃は、見積書の欄で確かめてください。工賃とフルードを含む実例1件の明細は、タント LA600S CVT 交換 費用で見積書の項目と突き合わせられます。
確認できたCVT関連の届出は2件で、LA600Sが対象範囲にあるのは2017年3月届出のトルクコンバータです
ダイハツ公式で確認できたCVT関連の届出は、次の2件です。他にも届出があるかは、先ほどの車台番号照会で確かめてください。
表1 CVT関連リコール2件の読み分け
| 項目 | 平成29年(2017年)3月30日届出 | 平成25年(2013年)12月4日届出 |
|---|---|---|
| 内容 | CVTのトルクコンバータ | CVT車(CVT油圧制御プログラム・クランク角センサ) |
| LA600S | 対象範囲あり(DBA-LA600S) | 対象車両表にLA600Sの行なし |
| タントの対象型式 | DBA-LA600S | CBA-L375S・DBA-L375S・CBA-L385S |
| 車台番号の範囲 | LA600S-0005307〜LA600S-0078171 | − |
| 製作期間 | 平成25年(2013年)10月19日〜平成26年(2014年)2月26日 | − |
| 対象台数(LA600S) | 9,601台 | − |
| 費用 | 点検・修理は無料 | − |
2017年の届出の不具合は、トルクコンバータ内部のベアリングの製造が不適切で、摺動面に凹凸があり、異常摩耗や破損で異音が出て、最悪の場合はエンストして発進できなくなるおそれがある、というものです。改善の内容は、全車両のトルクコンバータを良品に交換することです。
車台番号が範囲内でも、対象とならない車両が含まれます(公式の注意書き)。範囲外でも照会の結果が全てです。表の製作期間は車が作られた期間で、購入した時期や、車検証の初度登録年月とは別です。年式だけで「対象」「対象外」と決めないでください。
照会で実施済みの修理を確かめる場合は、修理作業の後、実施情報が検索画面に反映されるまで、2週間以上かかることがあります(ダイハツ公式検索の注記)。
延長保証の加入期限は車検入庫日が車検満了日以前(2019年3月・販売会社1社の条件)
新車保証は多くの車で終了済みで、延長保証の現行の取扱いは販売会社に確認が必要です(LA600Sの販売期間は買取事業者の表記に基づきます)。
ダイハツ新車保証は、一般保証が新車登録から3年または6万km走行以内、特別保証(エンジン機構や電子制御機構など走行に関わる部位)が新車登録から5年または10万km走行以内です(長崎ダイハツの案内)。
LA600Sの販売期間は、買取事業者のコラムに2013〜2019年とあります。2019年までに新車登録した車なら、特別保証の5年は遅くとも2024年に終わっています(編集部算出: 2019+5)。10万kmを超えていれば、さらに早く終わります。個別の車の登録年は車検証で確かめてください。この案内にはCVTの明記がなく、CVTが特別保証の部位に入るかは、この調査では確認できていません。
表2 販売会社の延長保証プラン(神奈川ダイハツ販売。掲載は2019年3月現在)
| 項目 | 初回車検コース | 2回目車検コース |
|---|---|---|
| 期間 | 初回車検満了日の翌日から2年間、または10万km走行を超えた時点のいずれか早い方まで | 2回目車検から2年間(距離無制限) |
| 保証される部位 | 一般保証に準じる | 一般保証および特別保証に準じる |
| 保証限度額 | 保証修理1回につき50万円まで | 保証修理1回につき50万円まで |
| 特別保証部品の例 | 記載なし | エンジン、トランスミッション、サスペンションアーム、シートベルト等 |
加入の条件は、車検入庫日が車検満了日以前であること、車検満了日までに車検整備・届出が完了していること、納車時までにその販売会社で加入手続きが完了していることです。条件から、故障してから入ることはできないと読めます(これは編集部の読みです)。通常の使用損耗や経年劣化により発生する現象は、保証修理の対象外です。
この表は2019年3月現在の、神奈川ダイハツ販売1社の掲載内容です。現行の加入可否や条件は断定できません。取扱いの有無と詳細は、お近くのダイハツ販売会社に確認してください。2回目車検のときに延長保証へ加入した記憶がある方は、保証書で期限を確かめてください。まだ期間内かもしれません。「トランスミッション」の表記は、CVTが対象と明記したものではありません。
症状が軽い間はCVTフルード交換が入口ですが、載せ替えか否かは工場の診断で決まります
発進時の振動や異音、変速の不具合は、CVTの内部の傷みだけが原因とは限らず、症状の名前から原因は決められません。診断は工場で受けます。
表3 症状の段階と次の動き
| 段階 | 状態 | 次の動き |
|---|---|---|
| 様子見 | 違和感が一時的で、再現しない | 点検の機会にCVTの状態を伝える。リコールの照会は先にしておく |
| 診断 | 発進時の振動・異音・変速の不具合が繰り返す | 工場で診断を受け、疑われる箇所を見積書に書いてもらう |
| 見積 | 載せ替え(リビルトなど)の見積が出た | 部品代・工賃・合計に分けてもらい、前章までのリコール照会と保証の確認をする |
軽い手当として、CVTフルード(オイル)の交換があります。ダイハツ販売会社(滋賀ダイハツ)の整備料金表では、CVTオイル交換は14,300円〜です。「〜」の表記で、車種や条件で変わり、LA600S専用の料金ではありません。載せ替えの代わりになるとは言えません。症状に効くかは、工場の診断で決まります。
別世代のL375Sのフルード交換の方式別費用は、型式が別の車ですが、タント L375S CVT 異音 修理費用にあります。LA600Sの金額としては使わないでください。
リビルトCVTは、ある1社のターボ用で部品代が19万円(工賃別)です。NCC部品センターのリビルト保証は工賃・代車・レッカー代が対象外で、コア返却の期限があります
リビルト品は、使用済みの部品(コア)を再生した部品です。事業者の2社の公表条件を並べます。
表4 リビルトCVTの条件(2事業者・2026年10月13日確認)
| 項目 | MCLオートパーツ(Yahoo!ショッピング) | NCC部品センター(楽天市場) |
|---|---|---|
| 対象 | LA600S・エンジン型式KFVET(ターボ)・純正品番30400-B2590 | LA600S用・トルクコンバータ付・国内生産 |
| 価格 | 190,000円(東京都向け送料無料・取付工賃は含まれない) | 価格が動的表示で確認できず |
| 保証 | 1年または2万km | 1年または2万km |
| コア返却 | 到着から10日間以内。返却がない場合はコア代を支払う | 商品到着後2週間以内。返却がない場合などは別途コア代を請求し、保証対象外 |
| 付属品 | ミッション・コンバーター | − |
| 保証外 | 工賃の記載なし | 作業工賃・代車費用・レッカー代・その他部品等(代替品との交換のみ) |
190,000円は、MCLオートパーツ1事業者のターボ(KFVET)用の販売価格です。自然吸気(KF-VE)用の価格は確認できていません。載せ替えの工賃を含む総額でもありません。NA車の方は、見積の部品代の欄で確認してください。
適合は、車検証と車台番号で販売店に確認が必要です。NCC部品センターのように作業工賃・代車・レッカー代が保証の対象外の事業者があります。MCLオートパーツのページには工賃の記載がないため、見積では、保証が部品だけか、工賃にも及ぶかを聞いておきます。コアの返却期限は到着から10日間〜2週間と短いので、載せ替えの日程と合わせて確認してください。
カスタムRS(ターボ)・2013〜2016年式・5〜8万kmの場合、ターボ用リビルト部品代だけで買取相場の下限の約95%、上限の約42%です(工賃別)
買取事業者(改造車王)のコラム(2026年4月1日付)に、LA600SのSAグレード・2013〜2016年式・走行5〜8万kmの買取相場の目安があります。故障の有無を区別していない目安で、全社共通の相場ではありません。
表5 グレード別の買取相場の目安(2013〜2016年式・5〜8万km)
| グレード | 買取相場の目安 | 部品代190,000円との比 |
|---|---|---|
| L SA | 5〜15万円 | 比は出さない(NA用の部品代は未確認) |
| X SA | 10〜25万円 | 比は出さない(同上) |
| カスタムX SA | 15〜35万円 | 比は出さない(同上) |
| カスタムRS SA(ターボ) | 20〜45万円 | 下限200,000円に対し約95%、上限450,000円に対し約42% |
| あなたの見積 | 見積の合計 ÷ 同グレードの下限・上限 = ( )・( ) |
カスタムRS(ターボ)の買取相場20〜45万円は、このグレード1行の目安です。比は、ターボ用のリビルト部品代だけ(工賃別)と、カスタムRSの相場の比で、編集部算出です(190,000÷200,000=0.95、190,000÷450,000=0.42)。載せ替え工賃を足した合計は、この比より高くなります。L・X・カスタムXの方は、自分の見積の部品代が分かった時点で、同じ式で出してください。
表の行にない車(2017〜2019年式、走行8万km超)は、この記事の数字を当てはめられません。該当する行がないので、買取店で実際に査定を取ってください。ターボかどうか分からなければ、販売店に車台番号で確認します。走行10万km超は、改造車王がLA600Sのマイナス査定の要因に挙げる項目の1つです。CVT不調が査定にどう効くかの数字は出典にないので、この記事では出せません。
「○倍を超えたら乗り換え」のような線引きは、根拠となる公開データがないため、置きません。
避けたい判断
- 見積を1社だけで決める
- 直す前に、現状のままの査定を取らない
- 部品代の数字を、載せ替えの総額と読む
こうすればOK
- 見積を部品代・工賃・合計に分けてもらう
- 同じグレードの相場の下限・上限で割って並べる
- 直す前に、現状のままの査定を取る
同じ型の判断を他車種で見たい方は、N-BOX CVT 交換 30万 乗り換えが参考になります。N-BOXの金額はLA600Sに使えません。
乗り続けるなら、2026年11月以降の車検からは初度検査2013年の車は重量税が13年経過の区分になります
車検が近い方は、乗り続ける固定費を区分で引いてください。軽自動車検査協会の区分表の、自家用の重量税は次のとおりです。
表6 軽自動車(自家用)の重量税の区分(円)
| 受検の時期 | 初度検査 | 区分 | 重量税 |
|---|---|---|---|
| 令和8年(2026年)11月1日〜令和9年(2027年)10月31日 | 平成21年(2009年)〜平成25年(2013年) | 13年経過車 | 8,200円 |
| 同上 | 平成26年(2014年)以降 | 13年・18年経過のいずれでもない | 6,600円 |
| 令和7年(2025年)11月1日〜令和8年(2026年)10月31日 | 平成25年(2013年)以降 | 13年・18年経過のいずれでもない | 6,600円 |
LA600Sは2013年(平成25年)式から販売されているので、初度検査が2013年の車は、2026年11月以降の受検で13年経過の区分に入ります。2014年以降の車は、この期間は6,600円の区分です。
軽自動車税(種別割)は、最初の新規検査から13年を経過した軽四輪車等が重課の対象です(総務省)。LA600Sがいつの年度分から重課になるかは、自治体ごとの課税年度の扱いが確認できていません。納税通知書で確かめてください。
表7 軽自動車税(種別割)の税率(乗用・自家用。年額)
| 区分 | 税率 |
|---|---|
| 最初の新規検査から13年を経過した軽四輪車等(重課) | 12,900円 |
| 平成27年(2015年)4月1日以後に最初の新規検査を受けた軽四輪車(標準) | 10,800円 |
| 平成27年(2015年)3月31日までに最初の新規検査を受けた軽四輪車(標準) | 7,200円 |
維持費の差は、表の値の並置だけで、この記事では差額を算出していません。車検時の見積書で、自分の車の区分を確認してください。
手放すなら廃車の前に買取査定を取り、載せ替えの前にも査定を取るのが順序です
出口は、載せ替えて乗る・買い替える・廃車の3つです。どれを選ぶ場合も、手元に3点をそろえます。
- 見積の内訳(部品代・工賃・合計)
- 現状のままの買取査定額
- 車台番号でのリコール照会の結果
見積と査定を両方取る理由は、片方だけでは前章の比が作れないからです。一方、リコール照会で対象となり、トルクコンバータ交換の点検・修理が無料になる場合は、その無料修理を受けてから、乗り続けるか決められます。
廃車を選ぶ場合の自己負担費用や手続きは、タント LA600S 廃車 費用にまとめました。廃車の前には、買取で値が付くかを確かめてください。CVT不調の車を売る場合の考え方は、車種が違いますが、N-BOX 買取相場 CVT不調が参考になります。N-BOXの金額はLA600Sに使えません。
この記事について
この記事は、タントLA600Sの実車を修理した記録ではありません。ダイハツ公式のリコール情報、販売会社の保証・料金の案内、リビルト部品の販売事業者の公表条件、買取事業者のコラムの目安、軽自動車検査協会と総務省の区分表を並べた試算です。
- リコールは、確認できた2件の届出だけを扱っています。照会の結果が全てです
- 延長保証は、2019年3月掲載の1販売会社の内容です。現行の取扱いは販売会社に確認してください
- リビルト部品代は、1事業者のターボ用の販売価格です。載せ替え工賃、NA用の価格、新品CVTの価格、不調車の査定額は確認できていません
- 買取相場は、買取事業者のコラム(2026年4月1日付)の目安で、故障の有無を区別していません
- 最終確認日: 令和8年(2026年)10月13日
よくある質問
Q1. LA600SはCVTリコールの対象ですか?
平成29年(2017年)3月30日届出のトルクコンバータのリコールでは、DBA-LA600Sの車台番号LA600S-0005307〜LA600S-0078171が範囲で、点検・修理は無料です。範囲内にも対象とならない車両が含まれます。平成25年(2013年)12月届出のCVT車リコールの対象車両表には、LA600Sの行はありません。自分の車は、ダイハツ公式のリコール照会に車台番号を入れて確かめてください。
Q2. 延長保証には、故障してからでも入れますか?
2019年3月現在の神奈川ダイハツ販売の掲載では、車検入庫日が車検満了日以前で、納車時までに加入手続きを終えることが条件です。故障してから入ることはできないと読めます(編集部の読みです)。現行の取扱いは販売会社によって異なりうるので、販売会社に確認してください。
Q3. リビルトCVTの保証は、工賃も含みますか?
NCC部品センターは、作業工賃・代車費用・レッカー代・その他部品等を保証の対象外としています。MCLオートパーツのページには、工賃についての記載がありません。見積の段階で、保証の範囲を販売店に聞いてください。
Q4. ターボでないLA600Sの部品代はいくらですか?
自然吸気(KF-VE)用のリビルトCVTの価格は、確認できていません。見積の部品代の欄で確認してください。190,000円は、エンジン型式KFVET(ターボ)用の価格です。
Q5. 走行10万km超だと、査定は下がりますか?
改造車王のコラムは、走行10万km超をLA600Sのマイナス査定の要因の1つに挙げています。CVT不調が査定にどう影響するかは、出典に記載がありません。現状のままの査定を取って確かめてください。
Q6. 13年を超えると、軽自動車税はいつから高くなりますか?
最初の新規検査から13年を経過した軽四輪車等は、乗用・自家用で年12,900円の税率です(総務省)。LA600Sがいつの年度分から重課になるかは、自治体ごとの扱いが確認できていません。納税通知書で確かめてください。
