このページの要点

トビタテの家庭負担は「総額−準備金−奨学金」。124日以下は奨学金が帰国後一括で、その分を帰国まで立て替えます。

  • 最終的な自己負担:奨学金(支給対象月1回分あたり家計基準内16万円または12万円、基準外6万円)と留学準備金(21万円または35万円)は定額です。募集要項は「全ての費用(実費)を支援するものではありません」と明記しており、超えた分が家庭の負担になります。
  • 立て替えの時期:留学準備金が入るのは事前研修の後(原則として留学開始前)、奨学金の本体は124日以下なら留学終了後の申請を経て一括です。面接の交通費は支給されず、研修の交通費も準備金に含まれる扱いです。
  • 家計基準で差が出る:家計基準外は月額が6万円になり、地域区分①なら1回分あたり10万円、区分②なら6万円少なくなります。準備金の額は家計基準では変わりません。

トビタテ!留学JAPAN(高校生等対象)は返済不要の給付型ですが、支給額は留学先の国・地域と活動日数で決まる定額で、かかった費用に応じて増えることはありません。家庭が最終的に負担するのは、留学の総額から留学準備金と奨学金を引いた額です。ただし資金繰りで効いてくるのは最終額よりも支払いの順番で、124日以下の留学では、春の採用通知から出発までの支払いを家庭で立て替え、奨学金は帰国後に受け取ります。この記事では第12期(2027年度)の募集要項と公式FAQにもとづき、支給される費目とされない費目、地域と家計基準による受取額の差、応募から帰国までの各段階で出ていくお金、減額・返納になる場面までを整理します。

本記事の金額・時期・規定は、文部科学省・独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム~【高校生等対象】2027年度(第12期)派遣留学生募集要項」(2026年10月)と、公式サイトの「【高校生等対象】よくあるご質問(FAQ)トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 第12期募集」(2026年10月1日掲載)にもとづきます(2026年10月時点)。支給額・支給対象月数・支給時期の仕組みは第11期と同じです。記事中の「仮の総額」を使った計算は当サイトの試算で、実在するプログラムの価格ではありません。応募時・採用後の手続きは、必ず最新の募集要項と在籍高校の担当者を通じて確認してください。

結論:家庭の負担は「総額−準備金−奨学金」、ただし順番に注意

POINT

最終的な自己負担は引き算で出せますが、家計を詰まらせるのは「いつ払って、いつ戻るか」のずれです。124日以下では、出発前に受け取れるのは留学準備金だけです。

まず全体像を1枚の表にします。トビタテで受け取れるお金は2種類です。1つは奨学金で、募集要項は「留学計画の実行にかかる現地活動費及び授業料相当額を支援の対象とします。」と定めています。もう1つは留学準備金で、「事前・事後研修参加費、往復渡航費、査証取得や予防接種等、留学準備にかかる費用の一部を支援します。」とされています。どちらも金額は応募時に申請した留学先の国・地域と留学期間で決まり、実際にかかった費用に応じて増減する仕組みではありません。

結論早見表:家庭が負担する額と時期(第12期 募集要項にもとづく整理)

項目内容家庭への影響
最終的な自己負担留学の総額 −(留学準備金 + 奨学金の支給総額)定額なので、総額が大きい計画ほど自己負担が増える
出発前に受け取れるお金留学準備金のみ(事前研修参加後に申請、原則として留学開始前に一括)準備金より前に払う費用はすべて立替
奨学金の受け取り(124日以下)留学終了後に在籍高校経由で支給申請 → 確認後に総額を一括準備金で賄えない分を、帰国後まで家庭が立て替える
奨学金の受け取り(125日以上)留学開始前・留学中に毎月申請 → 支給対象月の翌月に月額(予定)前払いの学費・滞在費があれば、その分は立替が先行する
支給されないもの面接の交通費(応募者の自己負担)、総額のうち定額を超える部分選考段階の出費は採否に関係なく戻らない
減額・返納計画変更で期間短縮・地域変更、申請期限超過、要件不充足、研修不参加など受け取った後でも返納を求められることがある

制度そのものの概要(コース・要件・選考・採用後の義務)はトビタテ!留学JAPAN 高校生ガイドにまとめています。この記事は、採用された場合に家計から何がいつ出ていくかだけに絞って掘り下げます。

支給される費目と、支給されない費目

POINT

奨学金は現地活動費と授業料相当額、準備金は渡航や研修などの準備費用の「一部」が対象です。面接の交通費は支給されず、留学中の事故・病気の費用も機構(JASSO)は負担しません。

募集要項は月額表の注記で「留学計画の実行にかかる全ての費用(実費)を支援するものではありません。」と明記しています。つまり、どの費目に何円が充てられるかが細かく決まっているわけではなく、定額のお金を家庭の支出全体に充てると考えるのが実態に近い読み方です。そのうえで、公式資料が明示している「対象」と「対象外」を整理すると次のようになります。

公式資料で確認できる費目の扱い(第12期 募集要項・FAQ)

費目・場面公式の記載家計での扱い
授業料・現地での活動費奨学金の支援対象(「現地活動費及び授業料相当額」)奨学金で賄う中心部分。124日以下は帰国後の入金
往復の航空券・査証・予防接種留学準備金の支援対象(準備にかかる費用の「一部」)準備金で一部を賄う。準備金の入金前に払う分は立替
事前研修・事後研修への交通費「交通費の支給はありません。留学準備金に含まれています。」別途の支給はない。準備金の中から賄う
面接審査の交通費・旅費「交通費は応募者の自己負担です。」(FAQでも「支給されません」)採否に関係なく家庭の負担
留学中の事故・病気の費用機構は「費用の負担や現地でのサポートは行いません」(FAQ)海外旅行保険等で備える
海外旅行保険要項は留学開始までに各自で加入することを推奨。学校・受入先の方針で義務の場合はそれに従う(FAQ)保険料は家庭が手配。準備金の例示には挙がっていない
他団体からの渡航費支援・マイレージ在籍高校や他団体から渡航費の一部支援を受けることは可能、マイレージ利用も問題なし(FAQ)立替の圧縮に使える

表に載せていない、パスポート取得費、お小遣い、現地での移動費、課税証明書の発行手数料なども、家庭の支出として見込んでおく必要があります。これらは奨学金・準備金の定額の中で賄えるかどうかの問題で、別枠で支給されるわけではありません。なお、公式FAQはトビタテの奨学金等を非課税としています。

留学準備金は、留学先が複数の国・地域にまたがっても1回しか支給されません(FAQ Q38)。また他団体の給付型奨学金を併せて受ける場合は、その総額がトビタテの奨学金の総額(留学準備金を除く)を超えないことが要件です。貸与型の奨学金については本制度側の要件はありませんが、併給できるかを貸与元に確認するよう公式FAQは案内しています。

受け取れる額は「地域区分」「準備金の地域」「家計基準」の3つで決まる

POINT

奨学金の月額の区分と、留学準備金の区分は別の線引きです。大洋州・中南米・アフリカなどは月12万円+準備金35万円という組み合わせになり、北米・欧州とアジアの中間に入ります。

奨学金の月額は、地域区分①(北米・シンガポール・欧州・中近東)と地域区分②(シンガポールを除くアジア・大洋州・中南米・アフリカ、および区分①の除外国)で分かれます。区分①の除外国には、ポーランド、チェコ、ハンガリー、エストニアなど東欧・旧ソ連圏の国が並んでいます。一方、留学準備金は、アジア地域(国・地域コードが100番台)かその他の地域かで分かれます。この2つの線引きが一致しないため、受け取れる額は主に次の組み合わせになります(シンガポールは月額が区分①、準備金がアジア地域で、表のどの列にも当てはまらないため後述します)。

支給対象月数ごとの受取額(奨学金の支給総額+留学準備金)。第12期の月額・準備金から当サイトが計算

活動日数(支給対象月数)北米・欧州(除外国以外)・中近東:家計基準内大洋州・中南米・アフリカ・区分①の除外国(東欧・旧ソ連圏):家計基準内アジア(シンガポール除く):家計基準内家計基準外(アジア以外/アジア)
14〜31日(1回分)16万+35万=51万円12万+35万=47万円12万+21万=33万円41万円/27万円
32〜62日(2回分)32万+35万=67万円24万+35万=59万円24万+21万=45万円47万円/33万円
63〜93日(3回分)48万+35万=83万円36万+35万=71万円36万+21万=57万円53万円/39万円
94〜124日(4回分)64万+35万=99万円48万+35万=83万円48万+21万=69万円59万円/45万円
125〜155日(5回分・ロング)80万+35万=115万円60万+35万=95万円60万+21万=81万円65万円/51万円
342〜365日(12回分・ロング)192万+35万=227万円144万+35万=179万円144万+21万=165万円107万円/93万円

支給対象月数は、受入先機関での活動日数を31で割り、小数点以下を切り上げた数です。出国日・移動日・帰国日は活動をしていなければ数えません。表の右端の家計基準外は、月額が地域を問わず6万円で、準備金はアジアかその他かで21万円と35万円に分かれます。

シンガポールは奨学金の月額では地域区分①(16万円)ですが、募集要項の国・地域コード表では100番台(191)に載っています。表の読み方としては準備金は「アジア地域」の21万円となり、1回分の合計は37万円と読めます。また複数の国に行く場合、月額は活動期間が最も長い国の区分(同じ日数なら高い方)、準備金はアジアとその他の両方が含まれれば「その他の地域」の額です。境界にあたる計画は、採用後の金額を必ず在籍高校を通じて確認してください。

家計基準内と家計基準外の差額

家計基準は、JASSOの国内貸与奨学金「第二種奨学金(予約採用)」の家計基準を満たすかどうかで判定され、判定は在籍高校が行います。第12期では2025年1月〜12月の所得にもとづく2026年度の課税証明書(自治体によっては所得証明書)を使います。基準を超えていても応募はできますが、採用は支援予定人数全体の1割程度が上限で、月額は6万円になります。第12期の支援予定人数は4コース合計600人(第11期は700人)なので、1割程度はおよそ60人という計算になります(要項は割合のみの記載で、人数は当サイトの計算)。

差額は単純で、地域区分①なら1回分あたり10万円(16万円−6万円)、地域区分②なら6万円(12万円−6万円)です。1回分の短期なら10万円か6万円の差ですが、4回分なら40万円か24万円、12回分なら120万円か72万円まで開きます。準備金は家計基準で変わらないため、短期ほど差が目立たず、期間が長いほど差が効いてきます。所得が基準の前後にある家庭は、JASSOのサイトで目安を確認したうえで、最終的には学校の判定結果で資金計画を立ててください。

期間で変わる資金繰り——いつ立て替えて、いつ戻るか

POINT

124日以下は、出発前は準備金だけで、奨学金の本体は帰国後です。125日以上は毎月の送金になりますが、前払いの費用があれば立替は先行します。どちらも支給は在籍高校経由の申請が前提です。

124日以下の場合——仮の数字で流れを追う

具体的な数字で流れを追います。ここでは仮の総額を60万円とし、北米で活動21日(1回分)、家計基準内という計画を置きます(総額60万円は当サイトが置いた仮の数字で、特定のプログラムの価格ではありません。短期留学の費用の目安は高校生の短期留学の費用で整理しています)。

仮の総額60万円・北米21日・家計基準内の場合の立替の推移(当サイトの試算)

時点家庭の出入りその時点の家庭の持ち出し
採用通知〜事前研修前プログラム費・航空券などの支払い(支払期限が準備金の入金より前なら全額)最大60万円
事前研修の後〜出発前留学準備金35万円が入金(原則として留学開始前)60万−35万=25万円
帰国後の支給申請・確認後奨学金16万円(1回分)が一括で入金25万−16万=9万円(最終的な自己負担)

同じ計画で家計基準外なら、奨学金は6万円なので最終的な自己負担は19万円です。ここで押さえたいのは、最終額が9万円でも、春から夏にかけての数か月間は総額に近い額を家庭が持っているという点です。支払いの期限がいつ来るかはプログラムや航空会社との契約で決まるため、申込みの時点で支払いスケジュールを確認し、準備金の入金(6月の事前研修の後)と並べておくと、資金が詰まる時期が見えます。

125日以上(ロング)の場合

125日以上の「ロング」では、奨学金は留学開始前と留学中に毎月申請し、支給対象月の翌月に月額が送金される予定とされています。受入先機関での在籍・学修状況を在籍高校が毎月確認し、機構が在籍証明書類を確認してから送金する流れです。毎月入るぶん短期より立替は軽くなりますが、学費や滞在費を学期の初めにまとめて払う契約なら、その分は先に家庭が出すことになります。なお第11期・第12期とも、ロングの採用は支援予定人数全体のうち20人程度とされており、長期留学の資金をトビタテに頼る設計は慎重に考える必要があります(枠の構造はトビタテの倍率と採用の実態で整理しています)。

奨学金・準備金は、機構から派遣留学生本人名義の口座(原則)へ送金されます。保護者名義の口座に入るわけではないため、立替を本人名義の口座から戻すのか、保護者の口座へ移すのかを家族で決めておくと、帰国後の精算が混乱しません。

応募から帰国まで、段階ごとに出ていくお金

POINT

お金が動くのは採用後だけではありません。面接の交通費は採否にかかわらず戻らず、事前研修の交通費は準備金の入金より前に発生します。時系列で並べると、どこで手元資金が必要かがはっきりします。

第12期の日程に沿った、家庭のお金の出入り(日程は募集要項、費目の整理は当サイト)

時期(第12期の予定)段階家庭から出ていくお金入ってくるお金
2026年10月〜校内締切応募準備課税証明書の発行手数料(生計維持者分)、説明会への交通費(任意)なし
第一日程 2027年3月20日〜30日/第二日程 5月4日〜9日面接審査(対面・会場は機構が指定)会場までの交通費・必要なら宿泊費(応募者の自己負担)なし
第一日程 4月下旬/第二日程 5月下旬採否結果の通知プログラム費・航空券・パスポート・査証・保険など、支払期限が来たものなし
6月12日・13日(東京)/19日・20日(大阪)事前研修(半日・必須)研修会場までの交通費(別途の支給なし。準備金に含まれる扱い)なし
事前研修の後〜留学開始前留学準備金の支給残りの渡航準備費留学準備金21万円または35万円(一括)
2027年7月10日〜2028年3月31日に留学開始留学中お小遣い・現地での移動費などロングのみ毎月の奨学金(翌月送金の予定)
帰国後(留学終了月から1年以内、かつ2029年2月まで)奨学金の支給申請(124日以下)なし奨学金の支給総額(一括)
2027年秋以降順次(留学終了月から1年以内、かつ2029年3月まで)事後研修(1日・必須)研修会場までの交通費(準備金に含まれる扱い)なし

面接の会場は、第12期の第一日程では東京・岡山・沖縄・札幌・大阪・仙台・福岡・名古屋、第二日程では東京・岡山・大阪・札幌・福岡が予定されています。日時と会場は在籍高校の所在地や応募者の居住地などを考慮して機構が指定し、原則として変更できません。遠方の家庭では、ここが採用前に確定で出ていくお金になります。

事前研修は午後に行われ、壮行会は午前です。壮行会は「参加任意」とされていますが、募集要項は、東京の事前研修日程を指定された場合は同じ日の午前の壮行会に、大阪の事前研修日程を指定された場合は日程にかかわらず6月19日(土)の壮行会に参加するよう求めています。大阪で6月20日(日)の研修を指定されると2日続けての移動になり、宿泊費が加わる可能性があります。交通費は準備金に含まれる扱いですが、準備金は研修に参加した後に申請するものなので、研修の交通費そのものは先に家庭が出すことになります。事後研修も同様で、帰国後に改めて交通費がかかります。帰国後の事後研修への参加後1か月以内には「留学状況報告書」の提出も求められます。

受け取った後でも減る・返すことがある

POINT

支給額は応募時の計画で決まり、変更すれば減ることはあっても増えることはありません。申請期限を過ぎたり要件を満たさなくなったりすると、支給済みのお金も返納になります。

募集要項は「採用決定後、留学計画の変更により支給額が減額になることはありますが、増額は行いません。」と定めています。たとえば応募時に65日(3回分)で出した計画を60日に縮めると2回分に減り、フランスからベトナムのように地域区分②の国へ変えると月額が12万円になり、準備金も35万円から21万円に変わって、支給済みなら差額の返納を求められます(いずれも要項に載っている例)。逆に、25日の計画を40日に延ばしても1回分のままです。

  • 支給申請の期限:第12期では、奨学金の支給申請を留学終了月から1年以内、かつ2029年2月までに不備なく行う必要があり、期限を過ぎたり不備があったりすると準備金・奨学金とも支給されず、支給済みの分は返納と明記されています
  • 要件を満たさなくなった場合:受入先機関や留学期間など本制度の要件を実際の留学で満たさなくなると、支給済みの準備金・奨学金は返納です。留学期間が14日に満たなくなった場合は支給終了の事由に挙がっています
  • 危険情報レベル:受入先機関の所在地が、留学開始時点または留学中に外務省の危険情報・感染症危険情報でレベル2以上になると、原則として奨学金の支給対象外です
  • 研修への不参加:事前・事後研修は義務で、不参加・遅刻・欠席などの場合は採用取消しや支援終了となり、支給済みの奨学金等の全額または一部の返納を求めることがあると公式FAQは書いています
  • 計画の変更と再審査:変更内容によっては選考委員の再審査があり、回数は原則2回までです。承認されなければ支給終了となる場合があります

家計の目線で言い換えると、トビタテのお金は計画どおりに実行し、期限内に書類を出して初めて確定するということです。短期では支給が帰国後なので、立て替えたのに奨学金が出ないという事態がいちばん痛い形になります。受入先機関が修了証明書を出せるか、危険情報レベルはどうかを、応募時と出発直前の両方で確認しておくことが、そのまま家計のリスク管理になります。

負担を抑える・資金繰りを手当てする方法

POINT

最終的な自己負担を下げるには総額を下げる方向と、定額の受取額が増える組み立てにする方向の2つがあります。立替には、他団体の渡航費支援や貸付の利用も選択肢です。

  1. 1総額を先に固めてから日数を決める:受取額は活動日数の区切り(31日・62日・93日・124日)で階段状に増えます。たとえば活動31日と32日では1回分の差が出るため、計画上の日数は区切りを意識して検討する価値があります。ただし日数は受入先機関が証明できる活動日で数え、採用後に延ばしても増額はありません。区切りぎりぎり(例:32日)で組むと、活動日が1日減っただけで回数が下がり、支給済みなら返納になります。日数には余裕を持たせてください。また125日以上は「ロング」となり、支援予定人数全体のうち20人程度の枠になります
  2. 2地域の組み合わせを確認する:同じ1回分でも、北米・欧州は51万円、大洋州・中南米は47万円、アジアは33万円です(家計基準内)。総額との差で自己負担が決まるため、物価や航空券の水準と合わせて比べます
  3. 3渡航費の支援やマイレージを使う:公式FAQでは、在籍高校や他団体から渡航費の一部支援を受けること、マイレージで航空券を取ることはいずれも可能とされています。ただし他団体の給付型奨学金を受ける場合は、総額がトビタテの奨学金総額を超えない範囲にとどめる必要があります
  4. 4立替の資金を別に確保する:短期なら出発前に総額に近い額が必要です。預貯金で足りない場合、日本政策金融公庫の国の教育ローンは、融資限度額が子ども1人あたり350万円(海外留学で修業年限3ヵ月以上の外国教育施設に留学する場合などは450万円)で、固定金利は年4.05%(2026年7月時点)とされています。対象は修業年限3ヵ月以上の教育施設で、数週間のプログラムの費用がどこまで対象になるかは公庫に個別に確認が必要です。公庫は必要時期の2〜3か月前の申込みを勧めています
  5. 5自治体・学校の制度を並行して調べる:住んでいる自治体や在籍高校に独自の留学支援がある場合もあります(自治体の高校生留学支援)。ただし文部科学省の国費高校生留学促進事業の留学支援金とは併給できません

トビタテ以外の給付型も含めて、期間別の費用レンジとどこまで賄えるかを比べたい場合は返済不要の留学奨学金でいくら残るか、制度の全体の地図と申込みの順番は高校生の留学奨学金ガイドを参照してください。

避けたい

採用されたら費用はほぼ出ると考え、出発前の支払いを奨学金で払うつもりでいる

こうすればOK

124日以下は奨学金が帰国後の一括支給。出発前に受け取れるのは準備金だけなので、総額に近い額を立て替える前提で手元資金を用意する

避けたい

受取額だけを見て、北米や欧州のほうが「得」だと判断する

こうすればOK

受取額と総額の差で自己負担が決まる。地域ごとの受取額(51万・47万・33万円など)と、その国の総額を並べて比べる

避けたい

採用後に「せっかくだから」と期間を延ばしたり国を変えたりする

こうすればOK

変更で増額はなく、減額や準備金の差額返納になることがある。計画の国と日数は応募時に家族で確定させる

避けたい

帰国後の手続きを子ども任せにして、支給申請が遅れる

こうすればOK

第12期は留学終了月から1年以内かつ2029年2月までの申請が必須。修了証明書の受け取りと学校への提出期限を、家庭のカレンダーにも入れておく

向いている家庭・慎重に考えたい家庭

POINT

トビタテが家計に合うかは、所得の高さよりも、立替ができるかどうかと、総額を受取額に近づけられる計画かどうかで決まります。

家計の観点から見た相性(当サイトの整理)

観点向いている家庭慎重に考えたい家庭
手元資金短期なら総額に近い額を数か月立て替えられる出発前の支払いに奨学金を充てる前提になっている
計画の総額受取額に近い総額で組める(費用を抑えやすい国・受入先)高額なプログラムで、総額が受取額を大きく上回る
家計基準基準内で、受取額が計画の柱になる基準外で月6万円となり、自己負担の比率が高くなる
期間14日〜124日の範囲で、帰国後の入金まで待てる1年間を希望し、資金の大半をトビタテに頼る(ロングは全体で20人程度)
日程面接・事前研修・事後研修の日程と交通費を確保できる遠方で面接・研修の交通費が大きく、日程も部活や受験と重なる

慎重側に当てはまる項目があっても、応募を諦める理由にはなりません。立替の資金を先に手当てする、計画の国や期間を見直す、他の制度と組み合わせるといった調整で、多くは解消できます。高校での留学経験は、その先の進路の選択肢——たとえば海外大学進学——を考えるきっかけにもなります。だからこそ、家計の段取りを最初に固めておくことが、お子さんが計画づくりに集中できる環境になります。応募書類で日数と国を決める段階の注意点はトビタテの応募書類の書き方で整理しています。

まとめ

トビタテ!留学JAPAN(高校生等対象)で家庭が最終的に負担するのは、留学の総額から留学準備金と奨学金の支給総額を引いた額です。第12期の受取額は、家計基準内の1回分で北米・欧州51万円、大洋州・中南米など47万円、アジア33万円が目安になり、家計基準外では地域区分①で1回分あたり10万円、区分②で6万円少なくなります。ただし資金繰りで本当に効くのは順番です。124日以下では、面接の交通費、採用後の支払い、事前研修の交通費が先に出ていき、準備金は事前研修の後、奨学金の本体は帰国後の申請を経て一括で入ります。さらに支給額は計画変更で増えることはなく、申請期限の超過や要件の不充足では返納もありえます。応募を決めた段階で、総額・受取額・支払期限を1枚に並べ、立替の資金をどう用意するかまで家族で決めておくことをおすすめします。

Q.トビタテに採用されたら、留学費用は全額出ますか?

全額は出ません。募集要項は「留学計画の実行にかかる全ての費用(実費)を支援するものではありません。」と明記しています。奨学金と留学準備金は留学先の国・地域と活動日数で決まる定額で、総額がこれを超えた分は家庭の負担です。たとえば家計基準内・北米で活動21日(1回分)なら受取額は51万円で、仮に総額が60万円なら9万円が自己負担になります(当サイトの試算)。

Q.出発前に受け取れるお金はありますか?

留学準備金(アジア地域21万円、その他の地域35万円)です。事前研修に参加した後に在籍高校が申請し、原則として留学開始前に一括で支給されます。奨学金の本体は、留学期間124日以下なら留学終了後の支給申請を経て一括支給なので、出発前には入りません。125日以上のロングは留学開始前・留学中に毎月申請し、支給対象月の翌月に月額が送金される予定です。

Q.面接や研修の交通費は出ますか?

面接審査の交通費は応募者の自己負担で、公式FAQでも「支給されません」とされています。事前研修・事後研修の交通費は別途の支給がなく、留学準備金に含まれる扱いです。準備金は事前研修の後に申請するため、事前研修の交通費はいったん家庭で支払うことになります。

Q.家計基準を超えると、どれくらい受取額が減りますか?

奨学金の月額が6万円になり、家計基準内と比べて地域区分①(北米・欧州・中近東など)では1回分あたり10万円、地域区分②(アジア・大洋州など)では6万円少なくなります。留学準備金は家計基準では変わりません。たとえば北米で4回分(94〜124日)なら、受取額は家計基準内99万円、家計基準外59万円です。家計基準の判定は在籍高校が課税証明書をもとに行います。

Q.奨学金を受け取った後に返すことはありますか?

あります。計画変更で期間が短くなったり月額の低い地域に変えたりすると減額され、支給済みなら差額の返納を求められます。第12期では、留学終了月から1年以内かつ2029年2月までに支給申請がない場合や不備がある場合、要件を満たさなくなった場合、事前・事後研修に参加しなかった場合なども返納の対象になりえます。詳しくは募集要項の6.(ウ)の注記(支給申請期限と返納)と「14.採用取消し又は支援の終了等」を確認してください。

Q.立て替える資金が足りない場合、教育ローンは使えますか?

日本政策金融公庫の国の教育ローンは、高等学校を含む修業年限3ヵ月以上の教育施設に在学する子の保護者(世帯年収の上限あり)などが対象で、融資限度額は子ども1人あたり350万円(修業年限3ヵ月以上の外国教育施設への留学などは450万円)です。数週間の短期プログラムの費用がどこまで対象になるかは公庫に個別に確認してください。申込みは必要時期の2〜3か月前が推奨されています。トビタテは貸与型の奨学金との併用について本制度側の要件を設けていませんが、貸与元に併給可否の確認が必要です。

出典:文部科学省・独立行政法人日本学生支援機構「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム~【高校生等対象】2027年度(第12期)派遣留学生募集要項」(2026年10月)、トビタテ!留学JAPAN公式サイト「【高校生等対象】よくあるご質問(FAQ)トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム 第12期募集」(2026年10月1日掲載)、日本政策金融公庫「国の教育ローン」ご利用条件(2026年10月確認)。受取額の組み合わせ表、家計基準内外の差額、仮の総額を使った立替の推移は、募集要項の金額から当サイトが計算・整理したものです。